- 手に汗握る
- 感動的な
- 怖い
- おしゃれな
- 泣ける
- 可愛い
- 笑える
- 重厚感のある
- かっこいい
- ほのぼのとした
- セクシーな
- スカッとする
- 親子で楽しめそう
- 考えさせられる
ここが見どころ
グリコ・森永事件をモチーフにし2016年週刊文春ミステリーベスト10国内部門第1位に輝いた同名小説を映画化。記者の阿久津は昭和最大の未解決事件を追う特別企画班に選ばれ取材を重ねる。一方俊也は事件の脅迫テープに自分の声が使われていたことを知り……。監督は、TBSテレビに所属し『カルテット』など数々のTVドラマの演出をするほか、「映画 ビリギャル」など映画監督としても活動する土井裕泰。「人間失格 太宰治と3人の女たち」の小栗旬と、ミュージシャンや文筆家としても活躍する星野源が、未解決事件に翻弄され人生が交錯する二人の男を演じる。
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映画専門家レビュー
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映画評論家
北川れい子
無数にある情報と、隠された真実。立場が異なる2人を主人公にして、未解決のまま時効となった35年前の〈劇場型犯罪〉事件を今につなげるこの作品、娯楽映画として上々の面白さで、ついのめり込んで観た。むろん、塩田武士の原作の力が大きいのだが、半端ない数の登場人物をパズルのピースのようにえり分けて、さらに回想とエピソードでフォローする脚本が達者で、土井監督の演出も丁寧。中盤で出会う主人公たちのさりげない友情もいい。事件の背景に時代への怒りがあるのも痛烈。
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編集者、ライター
佐野亨
現代個性派図鑑のごとき証言者の面々に近頃の日本映画では珍しい「顔」の説得力を実感する。が、顔の象徴性が最大の効力を発揮するのは後半、宇崎竜童と梶芽衣子の横顔がジャンプカットで重ね合わされる瞬間だ。そして宇崎の口から「闘争」ということばが語られ、歴史が呼び出される。その歴史への執着が引き起こした悲劇——死者はいないと思われた事件のほんとうの貌——が徐々に胸に迫るが、過剰な説明台詞と余韻に乏しい画作りが災いして大傑作になりそこねているのが残念。
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詩人、映画監督
福間健二
あと一時間というところで時計を見た。そこまでは、題材は特異でもルーティンでこなしている感じだった。そのあと畳み込まれるように、原作、野木亜紀子の脚本、そして土井監督が突きつけようとしているものが鮮明に出て、愕然とした。社会への怒り、抗議、ウップンばらしが、判断力のない存在を巻き込む。許されていいのか。それこそ化石度高い世代の内側からは出せなかった問いだ。巻き込まれた子どもたちの物語。痛切だ。なじみの顔が次々に登場するなかで特筆すべきは宇野祥平。
「罪の声」のストーリー
平成が終わろうとしている頃、大日新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は既に時効となっている昭和最大の未解決事件を追う特別企画班に選ばれた。事件の真相を追い取材を重ねる中で、犯人グループが脅迫テープに3人の子どもの声を吹き込んだことが阿久津の心に引っかかる。一方、京都で亡くなった父から受け継いだテーラーを営み家族3人で幸せに暮らす曽根俊也(星野源)は、ある日父の遺品の中から古いカセットテープを見つける。何となく気に掛かり再生すると、聞こえてきたのは確かに幼い頃の自分の声であるが、それはあの未解決事件で犯人グループが身代金の受け渡しに使用した脅迫テープと全く同じ声でもあった。事件の真相を追う阿久津と、脅迫テープに声を使用され知らないうちに事件に関わってしまった俊也ら3人の子供たちの人生が、35年の時を経て、激しく交錯する。
「罪の声」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | サスペンス・ミステリー ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2020年10月30日 |
上映時間 | 142分 |
製作会社 | 「罪の声」製作委員会(制作会社:TBS SPARKLE=フィルムフェイス) |
配給 | 東宝 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
公式サイト | https://tsuminokoe.jp/ |
コピーライト | (C)2020「罪の声」製作委員会 |
「罪の声」の多彩なBlu-ray/DVD
映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 3/5
- サラ・ジェシカ・パーカー(1965)
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ローマ発、しあわせ行き
『SEX AND THE CITY』のサラ・ジェシカ・パーカーと「これが私の人生設計」のラウル・ボヴァが共演するロマンティック・コメディ。新宿シネマカリテの特集企画『カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016』にて上映。 -
ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)
ワーキングマザーの苦悩をコミカルに描いたアリソン・ピアソン原作の小説『ケイト・レディは負け犬じゃない』を、「プラダを着た悪魔」のアライン・ブロッシュ・マッケンナの脚本、「Emma エマ」のダグラス・マクグラスの監督で映画化。出演は、ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』のサラ・ジェシカ・パーカー。 - 松山ケンイチ(1985)
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BLUE/ブルー
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ブレイブ 群青戦記
笠原真樹によるコミック『群青戦記グンジョーセンキ』を「亜人」の本広克行監督が実写化。スポーツ名門校の弓道部に所属する西野蒼は、自分に自信が持てず落ち込む毎日。そんなある日、校庭に一本の雷が落ち、学校の外の風景は見渡す限りの野原となってしまう。出演は「十二人の死にたい子どもたち」の新田真剣佑、「海辺の映画館 キネマの玉手箱」の山崎紘菜。
NEW今日命日の映画人 3/5
- ジョン・ベルーシ(1982)
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Oh!ベルーシ 絶体絶命
シカゴの辣腕記者と、ロッキー山脈に住むマスコミ嫌いの鳥類学者の恋を描くロマンチック・コメディ。製作はボブ・ラーソン、製作総指揮はスティーブン・スピルバーグと、「ブルース・ブラザース」のバーリン・ブリルスタインが担当。「歌え! ロレッタ 愛のために」のマイケル・アブテッドが監督。脚本はローレンス・カスダン、撮影はジョン・ベイリー、音楽はマイケル・スモールが各々担当している。出演はジョン・ベルーシ、ブレア・ブラウン、アレン・ゴーウィッツ、ライアム・ラッセルなど。 -
ネイバーズ(1982)
静かな生活が,隣人夫婦のために破壊されるという喜劇。製作はリチャード・D・ザナック、デイヴィッド・ブラウン、製作指揮はアーヴィング・ポール・レーザー、バーニー・ブリルスタイン、監督は「ふたりでスローダンスを」のジョン・G・アヴィルドセン。トーマス・バーガーの『危険な隣人』(早川書房刊)をラリー・ゲルバートが脚色。撮影はジェラルド・ハーシュフェルド、音楽はビル・コンティが各々担当。出演はジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド、キャスリン・ウォーカー、キャシー・モリアーティ、ローレン=マリー・テイラーなど。