風の電話

かぜのでんわ
上映日
2020年1月24日

製作国
日本

上映時間
139分

ジャンル
ドラマ

ここが見どころ

岩手県大槌町に実在する電話ボックス“風の電話”をモチーフにしたヒューマンドラマ。大槌町で東日本大震災に遭い、家族を失った高校生のハルは、広島県に住む叔母の家に身を寄せている。ある日、叔母が倒れ、病院へ運ばれると、ハルは故郷を目指し旅に出る。監督は、「ライオンは今夜死ぬ」の諏訪敦彦。出演は、「ブラック校則」のモトーラ世理奈、「空母いぶき」の西島秀俊、「任侠学園」の西田敏行、「羊と鋼の森」の三浦友和。

映画専門家レビュー

  • 映画評論家

    須永貴子

    主人公のハルは、(もしかしたら死ぬために向かった)故郷への旅の途中で、自分が家族を失った東日本大震災とは違う悲劇で故郷を奪われた人々と出会い、経験を分かち合い、自己の悲劇を相対化する。終着地点となる風の電話で、ハルが茫漠とした感情を初めて言語化するシーンは、演じるモトーラ世理奈がこの撮影で経験したものが吐き出されているように見えた。このドキュメンタルなフィクションは、311後の人間を描いた映画として、現時点での決定版だ。

  • 映画評論家

    山田耕大

    豪華な俳優陣の結集にまずは驚く。監督やプロデューサーが斯界で信頼されている証しだろう。「風の電話」の存在を初めて知った。それを映画の題材に取り上げたことは称賛に値する。だから、余計にもったいない。脚本において、良くない構成の一つと言われるものに「団子の串刺し」がある。複数のエピソードを行き当たりばったりに連ねるもの。本作は正直かなり団子くさい。ドラマチックな構成に作為を感じて、あえてこうしたんだろうか。せっかくの脚本術を使わないのは、もったいない。

  • 映画評論家

    吉田広明

    東日本大震災で父母弟を失った少女のロードムーヴィー。生き残ったこと自体の罪悪感に苛まれる辛さを、自分が思い出してあげなければ誰も家族のことを覚えている人がいないのだからと旅での出会いを通して克服してゆくわけだが、予定調和に見える。せめてその葛藤を一気に語る最後の電話場面が上手くいっていれば。ここは確かに難しいが、映画の肝でもあり、俳優任せでなくしっかり演出すべきだった。全体に即興芝居が俳優の生身の不確定性を生かしきれず、想定内でしかない。

「風の電話」のストーリー

東日本大震災を機に、広島県に住む叔母・広子(渡辺真起子)の家に身を寄せている高校生のハル(モトーラ世理奈)。彼女は家族と一緒に岩手県大槌町に住んでいたが、津波が家族を奪っていった。ある日、ハルが学校から帰ると、部屋で広子が倒れていた。病院に運ばれ、静かに眠る広子の胸に抱きついたハルは、病院を出て行き、誰もいない土地で、亡き家族への思いを泣き叫ぶ。泣き疲れてその場に倒れていると、軽トラックを運転する公平(三浦友和)が通りかかる。公平は母と暮らす家にハルを連れて行き、広島で起きた様々な出来事について聞かせる。ハルは駅まで公平に送ってもらうと、意を決して自宅とは反対方向の電車に飛び乗る。着いた先でヒッチハイクをし、優しい姉弟に乗せてもらったハルは、妊娠中の姉・友香(山本未来)に、元気に動くお腹を触らせてもらう。夜の街で不良に絡まれ、危ないに目に遭いそうになると、福島県から来ていた森尾(西島秀俊)に助けられる。森尾は、被災地にボランティアで来たクルド人の男性を探して旅をしていた。森尾はかつて原子力発電所で働いていて、ハル同様、家族を津波で失った。森尾の実家に行くと、今田(西田敏行)と姉(池津祥子)が二人を出迎える。ハルは、森尾の車で大槌町に着く。地図を見なくてもわかる自宅は、まだそこにあった。大槌町には、電話線はつながっていないけれど、亡くなった人に想いを届けることができる“風の電話”という電話ボックスがあるらしい。ハルは導かれるように、旅の執着地に向かう……。

「風の電話」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「風の電話」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 2020
公開年月日 2020年1月24日
上映時間 139分
配給 ブロードメディア・スタジオ
公式サイト http://kazenodenwa.com/
コピーライト (C)2020 映画「風の電話」製作委員会

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