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英国の作家サー・アンソニー・ホープの同名小説(1894年)、3度目の映画化で、「黒騎士」と同じくパンドロ・S・バーマンが製作し、リチャード・ソープが監督したテクニカラー1952年作品。ホープの原作からエドワード・ローズが劇化したものをウェルズ・ルートが潤色し、ジョン・L・ボルダーストン(セルズニックの映画化作品の脚色担当)と「黒騎士」のノエル・ラングレーが脚色した。撮影は「フォーサイト家の女」のジョゼフ・ルッテンバーグ、音楽は「荒野の襲撃」のアルフレッド・ニューマンの担当。主演は「血闘」のスチュワート・グレンジャー、「キング・ソロモン」のデボラ・カー、「五本の指」のジェームズ・メイスンで、ルイス・カルハーン「アニーよ銃をとれ」、ジェーン・グリア「船乗りシンバッドの冒険」、ロバート・ダグラス「黒騎士」、ロバート・クート「血闘」らが助演する。
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「ゼンダ城の虜(1952)」のストーリー
1897年、国王ルドルフ5世(スチュワート・グレンジャー)の戴冠式を間近にひかえた欧州の王国ルリタニアに、英国の青年ルドルフ・ラッセンダイル(スチュワート・グレンジャー=2役)が休暇を過ごしにやって来た。ある日彼が、国王や側臣たちとふと出会った時、彼らはルドルフが国王と瓜2つの顔であることを知って驚いた。戴冠式の前夜、国王はルドルフを招いて酒宴を催したが、その折、国王は何者かに毒酒を飲まされ、昏倒してしまっった。これはかねて王位を狙っていた異母兄弟マイケルの陰謀で、彼は美しいフレイヴィア姫(デボラ・カー)との結婚も企んでいた。ルドルフは側臣に請われるままに王の身代わりとして戴冠式にのぞんだが、マイケルをはじめ誰も彼を疑う者もなく、フレイヴィア姫も何時にない国王の優しさに心からの愛情を抱いた。その間に本物の国王はマイケルの腹臣ルパート(ジェームズ・メイスン)によってどこかへ埒拉された。もし王が王座に就かなければフレイヴィア姫はマイケルと結婚せねばならぬと聞いて、ルドルフは国王が救出されるまで身代わりになることを承知した。一方、マイケルとルパートは、彼らの陰謀がばれることを恐れて、ルドルフの替玉を暴露する訳に行かず、まずルドルフを殺して国王として葬り、次いで国王を殺そうと謀った。マイケルは自分の情婦アントアネット(ジェーン・グリア)にルドルフをおびき出させようとしたが、彼女はアミケルと姫との結婚を快く思っていないのでルドルフの命を救い、更に国王がゼンダ城に幽閉されていることを告げた。ルドルフは国王救出を決意したが、そこへルパートが訪れ、身代わりの事実を知る者を皆殺しにして、2人でこの国を手に収めようともちかけたが、ルドルフに笑殺されると本性を現し彼を殺そうと挑みかかってきた。しかし、失敗して逃げ去った。ルドルフはアントアネットの案内でゼンダ城に忍び込んだ。その頃城内ではマイケルが内輪もめでルパートに殺されていた。ルドルフはルパートに会うや、たちまち激闘を展開、そこへ救援隊が到着して国王は無事救い出され、ルパートは一人逃れ去っていった。自由の身になったルドルフは帰国にあたってフレイヴィア姫に同行を求めたが、女王になるべき運命を悟った姫はそれに応じなかった。
「ゼンダ城の虜(1952)」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1952 |
公開年月日 | 1953年5月10日 |
上映時間 | 96分 |
製作会社 | MGM映画 |
配給 | MGM映画日本支社 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
音量 | モノラル |
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映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 1/25
- 森田芳光(1950)
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の・ようなもの のようなもの
2011年に急逝した「家族ゲーム」「それから」の森田芳光監督の劇場デビュー作「の・ようなもの」の35年後を描く青春ドラマ。生真面目で冴えない落語家が、落語を捨てのんびりと暮らす兄弟子と出会い、自分らしく生きる楽しさを知っていく。監督は長年、森田組を助監督として支え続けた杉山泰一。出演は「僕達急行 A列車で行こう」の松山ケンイチ、ピエール瀧、「間宮兄弟」の北川景子、塚地武雅、佐々木蔵之介、「の・ようなもの」の伊藤克信、尾藤イサオ、でんでん、「メイン・テーマ」の野村宏伸、「椿三十郎(2007)」の鈴木亮平、「家族ゲーム」の宮川一朗太、「39 刑法第三十九条」の鈴木京香。 -
僕達急行 A列車で行こう
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NEW今日命日の映画人 1/25
- 円谷英二(1970)
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ゴジラ 60周年記念 デジタルリマスター版
日本怪獣特撮映画の金字塔“ゴジラ”。その第1作目の公開から60年をむかえ、初回上映状態を再現することを目標に7ヵ月かけて制作されたデジタルリマスター版。4Kスキャンされたデータを元に、ソフトウェアおよび手作業による1コマ1コマのごみ取り処理がなされた。また音声も違和感が生じないよう細心の注意が払われたノイズ除去が行われている。監督は本多猪四郎。特技監督は円谷英二。出演は宝田明、河内桃子、平田昭彦、志村喬ほか。 -
ネオ・ウルトラQ 特別上映 part.II
1966年に放送された伝説のテレビドラマ『ウルトラQ』。その後の「ウルトラマンシリーズ」の礎となった作品。2013年、円谷プロダクション×WOWOWの共同製作による“セカンドシーズン”として全12話のまったく新しいドラマシリーズ『ネオ・ウルトラQ』が最新鋭4Kカメラを導入し、石井岳龍、中井庸友、入江悠、田口清隆ら4人の気鋭のクリエイターたちにより制作された。WOWOWでの放映に続き、2013年より順次、劇場公開される。 TV放映された全12話の内3話に加え、モノクロ作品であったオリジナルの『ウルトラQ』をハリウッドのデジタル技術でHDリマスター&カラー化した『総天然色ウルトラQ』から、選んだ一話を加えた計4話構成で上映。