ここが見どころ
ビリー・ワイルダーが「お熱いのがお好き」につづいて製作・監督したロマンチック・コメディ。脚色は前作と同様、ワイルダーとI・A・L・ダイアモンドの共同。撮影監督はジョセフ・ラシェル、音楽はアドルフ・ドイッチェ。出演は「お熱いのがお好き」のジャック・レモン、「恋の売り込み作戦」のシャーリー・マクレーン、「ボクはむく犬」のフレッド・マクマレイのほか、レイ・ウォルストン、デイヴィッド・ルイスほか。製作補佐をドーン・ハリソン及びI・A・L・ダイアモンドが務める。
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「アパートの鍵貸します」のストーリー
ニューヨークのさる大保険会社の一平社員バクスター、通称バド(ジャック・レモン)は、野望に燃える青年である。勿論出世のことである。その方法は、4人の課長にアパートの鍵を貸すだけで充分だった。4人はアパートをせっせと愛用し、バドの昇給にせっせと尽力した。そこに人事部長のシェルドレイク氏(フレッド・マクマレイ)も加わった。部長のよろめきの御相手は会社のエレベーター嬢フラン(シャーリー・マクレーン)。バドはこの丸ぽちゃで適当にグラマーのフランに片想いしていたので、少なからずショックだった。社員のクリスマス・パーティでフランのコンパクトを見たバドは、頭にくる。数日前バドのアパートに置き忘れられたので、バドが部長に返却申しあげたものと同一だったのである。酔ったバドが年増の金髪美人を連れてアパートに帰ると、そこでフランが自殺をはかっていた。離婚をした暁にはきっと君と…、と言うばかりで実行しないシェルドレイク氏の不実に絶望し、バド愛用の睡眠薬を全部飲んでしまったのだ。金髪美人を追い帰して、必死に看病するバドの心はフランを想う気持ちで一杯だった。翌朝、一大決心をしたバドは、部長にフランとの結婚を打ち明けようとする。その瞬間、部長は離婚が成立し、フランと結婚する旨をバドに宣告する。すべては後の祭りだった。人の気も知らない部長は、またもアパートの鍵の借用を申しこんできた。カンニン袋の緒を切ったバドは、辞表を叩きつけて会社を飛び出す。その夜、フランは部長とレストランへ。そこで今夜はアパートは使えない、と聞いたフランはハッと気がつく。バドの優しい想いと、自分を本当に愛しているのは誰か、ということを。部長を置き去りに、フランはバドのアパートの階段をかけ上がった。その耳にズドーンと銃声が。もしや自殺!? 部屋に転がり込んだフランの目に映ったのは、他の町での再出発をひとり淋しく祝ってシャンペンの栓を抜いたバドの姿だった。重役になれるかどうかは別問題。だが、バドの独身生活に栄光ある終わりが近いことは、確かなようである。メデタシ メデタシ。
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映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 4/18
- リック・モラニス(1953)
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ブラザー・ベア
大自然を舞台に、生命の素晴らしさと尊さを描いた感動のディズニー・アニメーション。ふとしたことからクマに姿を変えられてしまった青年と、母を探す子熊が出会い、様々な困難を力を合わせて乗り越えていく中で、青年と子熊の間にいつしか実の兄弟のような絆が芽生えていく。声の出演はホアキン・フェニックス。 -
フリント・ストーン モダン石器時代
スティーヴン・スピルバーグが主宰するアンブリン・エンターテインメントの10周年記念作で、日米で好評を博したハンナ=バーベラ・プロのTVアニメ『原始家族』を実写で映画化したSFコメディ。太古の地球とそっくりでありながら、自然と文明が不思議に調和した町ベッドロックを舞台に、ごく平凡な会社員一家が巻き起こす騒動を描く。珍奇な日用品や建物の数々はじめ、アニメの世界を忠実に再現した映像が見もの。監督は「ベートーベン」のブライアン・レヴァント。脚本は「ゲッティンク・イーブン」のコンビ、トム・S・パーカーとジム・ジェニウェインと、スティーヴン・E・デ・スーザの共同。製作は「フック」のブルース・コーエン、撮影は「ジュラシック・パーク」のディーン・カンディ。音楽はデイヴィッド・ニューマンがスコアを書き、BC52S'というバンドの役で出演もしているロックグループのB-52S'、アル・ヤンコヴィックらが挿入曲を提供。SFXはILMが担当。主演は「マチネー 土曜の午後はキッスで始まる」のジョン・グッドマン。共演は「ジャイアント・ベビー」のリック・モラニス、「ビッグ」のエリザベス・パーキンス、「トライアル 審判」のカイル・マクラクラン、「クリスタル殺人事件」のエリザベス・テイラーほか。 - トム・ヒューズ(1986)
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ジョーンの秘密
イギリス史上、最も意外なスパイの実話を基に、ジュディ・デンチ主演で映画化。2000年5月、ロシアのKGBに核開発の機密を漏洩していた“核時代最後のスパイ”が、MI5の手によって暴かれる。しかし、その人物はジョーン・スタンリーという80代の老女であった。共演は「ムーン・ウォーカーズ」のスティーヴン・キャンベル・ムーア、「死霊院 世界で最も呪われた事件」のソフィー・クックソン、「フラワーショウ!」のトム・ヒューズ。監督は、RSCの演出家としても知られる「十二夜」のトレヴァー・ナン。 -
マダムのおかしな晩餐会
パリの上流社会を舞台に繰り広げられるロマンティック・コメディ。裕福なアメリカ人夫婦アンとボブは、セレブな友人たちを招いて豪華ディナーを開催。だがひょんなことから身分を隠したメイドが紛れ込み、何も知らない客の紳士が彼女に一目惚れしてしまい……。出演は「リトル・ミス・サンシャイン」のトニ・コレット、「グランド・ブダペスト・ホテル」のハーヴェイ・カイテル、「ジュリエッタ」のロッシ・デ・パルマ。監督は、フランスの新鋭アマンダ・ステール。脚本をアマンダ・ステールと「クリムゾン・ピーク」のマシュー・ロビンスが務める。
NEW今日命日の映画人 4/18
- 山本五六(1943)
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万能鑑定士Q モナ・リザの瞳
ベストセラーとなった松岡圭祐のミステリー『万能鑑定士Qの事件簿』シリーズ(角川文庫・刊)のうち、『万能鑑定士Qの事件簿IX』を映画化。膨大な量の知識と論理的思考力、直感を駆使して何にでも確かな鑑定を行う女性が雑誌編集者とともに、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画『モナ・リザ』に隠された謎や真贋に迫る。監督は「修羅雪姫」(2001)や「GANTZ」シリーズなどを手がけた佐藤信介。主人公の女性鑑定士を「リアル~完全なる首長竜の日~」の綾瀬はるかが、雑誌編集者を第85回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞を受賞した松坂桃李が演じる。日本映画として初めてフランスのルーヴル美術館内で本格ロケを敢行した。 - 城戸四郎(1977)
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母の歳月
野田高梧の原作を、第一部を野田高梧自身、第二部を赤穂春雄が脚色、「おかあさんのばか」の水川淳三が監督した女性ドラマ。撮影もコンビの堂脇博。 -
大根と人参
野田高梧と小津安二郎の原案を「黒の超特急」の白坂依志夫がシナリオ化「モンローのような女」の渋谷実が監督した文芸もの。撮影もコンビの長岡博之