ここが見どころ
電話で犯行の手口を語り、次々に中年女を襲うマザー・コンプレックスの殺人者に“奇妙な友情”を感じながら、1人の刑事が追いつめる変わったサスペンス作品。製作は「歩け 走るな!」のソル・C・シーゲル、監督は「カレードマン 大胆不敵」のジャック・スマイト、原作はウィリアム・ゴールドマン、脚色はジョン・ゲイ、撮影はジャック・プリーストリー、音楽はスタンリー・マイヤーズがそれぞれ担当。出演は「軍曹」のロッド・スタイガー、「ハイウェイ」のリー・レミック、「さらばベルリンの灯」のジョージ・シーガルなど。
今すぐ見る
みんなのレビュー
「殺しの接吻」のレビューを書く
「殺しの接吻」のストーリー
ニューヨークは、次々に中年女が襲われ、しかも額に真赤なキスマークがついている猟奇的な殺人事件に震えあがった。ユダヤ系のめだたぬ平凡なモーリス刑事(ジョージ・シーガル)が事件を担当した。犯人は警察に電話で、ユーモアをまじえて犯行手口を語る変質者だった。第1の殺人は下町で起きた。神父の扮装をした男がアパートの中年女を訪れ、バスルームで絞め殺したのだ。犯人は、新聞にモーリス刑事の談話が載ってからは、モーリスに名指しで電話を入れてきた。逆探知は失敗し、第2の殺人も起きた。第1の殺人が起きたアパートで神父を目撃したという女、ケイト(リー・レミック)が参考人として出頭してきた。モーリスは彼女にひかれ、2人はデートをする仲にまでなった。ギル(ロッド・スタイガー)は劇場を持ち、善良で良識ある市民として、優雅な生活をしていた。ギルの母は著名な舞台女優であった。このギルこそ、ニューヨークを震えあがらせている猟奇殺人事件の犯人の、もうひとつの顔であった。大女優だった母の影響で扮装はおてのものだった。また、モーリスに電話をして手掛かりを与えても、決定的証拠は何も残さない知能犯だった。第3の殺人は未遂に終わったが、第4の殺人は警官の扮装で犯したものだった。度重なる失敗でモーリスは担当をおろされた。新聞でこれを知ったギルは、「俺は彼が気に入ったから手掛かりを知らせたのだ。彼を復職させないと--」と、大胆不敵に言い、電話を切った。第5の殺人は売春婦だった。復職したモーリスが情報を求めて売春婦を尋ねたのだが、目あての売春婦はいず、居合わせた常連たちと殺人の話をするうち、被害者に同情して中年の売春婦が声をあげて泣き出した。その気のいい売春婦こそギルであったのだ。犯人は変態性欲の気違いだというモーリスの新聞談話に激昂したギルは、第6の獲物としてケイトを狙った。ギルはレストランのウェイターの扮装をしてケイトのアパートに忍び込んだ。あわや!という瞬間、予告電話を推理したモーリスが飛び込んできた。夜の町に逃げ出したギルは、劇場に駆け込んだ。モーリスが追いつめて叫んだ。「何故だ!」。ギルは覚悟を決めて、偉大だった母親のことを語り始めた。有名な女優として君臨した彼女のことを--。そしてピストルで頭を射って果てたのだった。
「殺しの接吻」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | サスペンス・ミステリー |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1969 |
公開年月日 | 1970年12月5日 |
製作会社 | ソル・C・シーゲル・プロ作品 |
配給 | CIC |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
「殺しの接吻」のみんなのレビュー
「殺しの接吻」のレビューを書く映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 3/1
- ハビエル・バルデム(1969)
-
誰もがそれを知っている
「別離」「セールスマン」のアスガー・ファルハディ監督が、ペネロペ・クルスとハビエル・バルデムを主演に迎えたサスペンス。スペインの故郷で久々に再会したラウラの家族と幼なじみ。しかし、結婚式で起きた娘の失踪をきっかけに、家族の秘密と嘘が綻び始める。共演は「しあわせな人生の選択」のリカルド・ダリン、「マジカル・ガール」のバルバラ・レニー。撮影監督は「エル・スール」「ボルベール 帰郷」のホセ・ルイス・アルカイネ。 -
パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊
ジョニー・デップ主演の大ヒットシリーズ第5弾。海の死神サラザールが魔の三角地帯から解き放たれ、ジャック・スパロウへの復讐を目論む。それを阻止するためジャックは、“ポセイドンの槍”を手に入れようと、新たな仲間と大海原へ繰り出してゆく……。共演は「007 スカイフォール」のハビエル・バルデム、「キング・オブ・エジプト」のブレントン・スウェイツ、「メイズ・ランナー」のカヤ・スコデラリオ。メガホンを取ったのは、「コン・ティキ」のヨアヒム・ローニングとエスペン・サンドベリ。
NEW今日命日の映画人 3/1
- ダニエル・フォン・バーゲン(2015)
-
ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン
死んだ兵士を戦闘マシーンとして蘇生させるプロジェクト“ユニバーサル・ソルジャー”で甦った男の戦いを描くSFアクション。1992年に公開された「ユニバーサル・ソルジャー」の続編。監督はミック・ロジャース。主演は前作に引き続きジャン=クロード・ヴァン・ダム。 -
ポストマン(1997)
荒廃した近未来のアメリカを舞台に、人々に希望をもたらす郵便配達人(ポストマン)の姿を描いたアクション・ロマン大作。監督・主演は「ウォーターワールド」「ティン・カップ」のケヴィン・コスナーで、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」に次ぐ7年ぶりの監督第2作。脚本はデイヴィッド・ブリンの同名小説(邦訳・ハヤカワ文庫)を基に、エリック・ロスと「ライアー」のブライアン・ヘルゲランドの共同。製作はコスナーと彼のパートナーのジム・ウィルソン、「ロング・キス・グッドナイト」のスティーヴ・ティッシュ。撮影は「モアイの謎」のスティーヴ・ウィンダン。音楽は「ファーザーズ・デイ」のジェームズ・ニュートン・ハワード。美術は「ワイアット・アープ」のアイダ・ランダム。編集は「ウォーターワールド」のピーター・ボイル。共演は「追いつめられて」でコスナーと共演した「コピーキャット」のウィル・パットン、英国の舞台女優で本作がデビューとなるオリヴィア・ウィリアムス、「ラブ・ジョーンズ」のラレンツ・テイト、「スネーク・アイズ」「パンサー」のジェームズ・ルッソのほか、ロック・ミュージシャンのトム・ペティが特別出演。