宮崎美子 ミヤザキヨシコ

  • 出身地:熊本県熊本市
  • 生年月日:1958/12/11

略歴 / Brief history

熊本県熊本市の生まれ。熊本大学法文学部法学科在学中の1980年、『週刊朝日』の“篠山紀信があなたを撮ります、キャンパスの春”に応募し、1月25日号の表紙に写真が掲載される。これがきっかけで、カメラメーカー・ミノルタのCMに出演。木陰でTシャツとGパンを脱ぐ仕草が評判となる。同年、TBSの昼帯ドラマ『元気です!』の主演に抜擢され、女優デビュー。翌81年には、同局『2年B組仙八先生』に教師役でレギュラー出演し、人気クイズ番組『クイズダービー』の解答者にもなるなど、短期間のうちに売れっ子になった。映画初出演は83年の根岸吉太郎監督「俺っちのウエディング」。さらに85年、黒澤明監督「乱」に起用され、根津甚八扮する次郎の正室・末の方を演じて脚光を浴びる。映画女優として開花したのは、黒澤明の遺稿をもとに直弟子の小泉堯史が初監督した「雨あがる」00。仕官を求める浪人の夫(寺尾聰)を支える妻・たよの奥ゆかしい聡明さと彼女の持ち味が合致して、日本アカデミー賞優秀主演女優賞、ブルーリボン賞助演女優賞をもたらした。近年はさまざまなかたちで母親役を演じる機会が多く、2010年には李相日監督「悪人」、香月秀之監督「君が踊る、夏」、廣木隆一監督「雷桜」など多数に出演を重ねた。テレビドラマはほかに、NHK『翼をください』88、『精霊流し』02、『農家のヨメになりたい』04、『風のハルカ』05、TBS『女ともだち』86、『だいじょーぶママ』97、『太陽の季節』02、フジテレビ『のだめカンタービレ』06、『まるまるちびまるこちゃん』07~08など。舞台も『御宿かわせみ』84を皮切りに、『冬の旅』87、『頭痛肩こり樋口一葉』94、『午後の遺言状』97、『ハッピー・バースディ』03などに出演している。89年に制作会社スタッフの男性と結婚したが、1年4カ月で離婚。91年にそれまでの本名から芸名を“宮﨑淑子”と改め、00年から再び本名に戻した。

宮崎美子の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春

    制作年: 2024
    人生の最期を意識し始めた71歳の男が新たな一歩を踏み出す姿を映すヒューマンドラマ。定年退職し、認知症だった愛妻を看取り、穏やかな日々を過ごす福山健二。ある日、自身の物忘れに不安を覚えた彼は、市のコミュニティクラブへ参加、そこで同年代の橋本と出会う。健二役は1997年の「なにわ忠臣蔵」以来、約26年ぶりに映画主演を務める岩城滉一。共演は「想い出のマーニー」の高月彩良、「きみの瞳(め)が問いかけている」の田山涼成、「雨あがる」の宮崎美子。監督・脚本は「うちの執事が言うことには」の久万真路。
  • 女優は泣かない

    制作年: 2023
    CMプランナーで『働かざる者』などのTVドラマを手がけた有働佳史が、自身の出身地・熊本県荒尾市を舞台に長編初監督に挑んだ人間ドラマ。スキャンダルで女優の仕事を失った梨枝は、生まれ故郷での密着ドキュメンタリー撮影に臨むが、家族とは確執があり……。主人公の園田梨枝を「天外者」の蓮佛美沙子が、梨枝と組む若手ディレクターの瀬野咲を乃木坂46の元メンバーで「サマーフィルムにのって」などに出演した伊藤万理華が演じ、二人が過ちやコンプレックスを乗り越え自分の居場所やルーツを再発見していく姿を描く。
  • シェアの法則

    制作年: 2022
    「踊る大捜査線」シリーズなどで活躍してきた小野武彦の初主演映画。年齢も職業も国籍もバラバラの個性的な住人たちが暮らすシェアハウス。管理人の春山喜代子が入院したことをきっかけに、人づきあいの苦手な夫・秀夫がその代わりを務めることになるが……。共演は「サバカン SABAKAN」の貫地谷しほり、「サイド バイ サイド 隣にいる人」の浅香航大、「雨あがる」の宮崎美子。「MINAMATA-ミナマタ-」などで俳優としても活躍する岩瀬顕子作の同名舞台の映画化。
    100
  • マリッジカウンセラー

    制作年: 2022
    昭和生まれで昔気質の営業マンが、会社の辞令で結婚相談所の仲人となり、結婚を希望する男女のために大奮闘するハートフル・コメディ。マッチングアプリでの恋活・婚活が話題となっている今、人と人との温もりを感じさせるつながり方を丁寧に描いていく。突然、仲人となってしまう赤羽を演じるのは渡辺いっけい。会員の幸せを第一に願う仲人・時田結衣に松本若菜。結衣の母親でカリスマ仲人・十和子に宮崎美子。結婚したくてもさまざまな事情から一歩を踏み出せない人たちがいる一方、仲人たちもまた人間であるが故の葛藤を抱えている。会員と仲人、それぞれが一喜一憂しながら、「ご縁」をたぐり寄せようとする感動の物語。
  • シグナチャー 日本を世界の銘醸地に

    制作年: 2021
    「シグナチャー」とは、特別なワインに醸造責任者がサインを入れること。日本のワイン業界を牽引した麻井宇介(浅井昭吾)の後継者となり、日本を世界の銘醸地にするために奮闘する醸造家・安蔵光弘の半生を描いたヒューマンドラマ。主人公の安蔵を「ハルカの陶」の平山浩行が演じ、本作で映画初主演を飾った。妻の正子を演じた竹島由夏がパリ国際映画祭最優秀女優賞を受賞。その他、麻井宇介役に榎木孝明、安蔵光弘の上司役に徳重聡、山崎裕太、大鶴義丹、ソムリエの田邉公一など、豪華な顔ぶれが揃った。監督・脚本は「ウスケボーイズ」でも日本のワイン業界の革命を描いた柿崎ゆうじ。ニース国際映画祭で最優秀作品賞を受賞した。
  • 帰ってきた宮田バスターズ(株)

    制作年: 2022
    宇宙生物駆除を業務とする中小企業の活躍を描いたSF「宮田バスターズ(株)大長編」に再編集を施した完全版。人々の安全を守るべく、長きに渡り宇宙生物と戦い続けてきた宮田バスターズ(株)。しかしテクノロジーの進歩によって、均衡が崩れ始め……。監督は、本作のパイロット版に位置づく、短編版『宮田バスターズ(株)』で、カナザワ映画祭2019「期待の新人監督」に選出された坂田敦哉。