美保純 ミホジュン

  • 出身地:静岡県静岡市
  • 生年月日:1960/08/04

略歴 / Brief history

静岡県静岡市の生まれ。本名・曽根ちよ美。静岡精華学園高校(現・静岡大成高校)卒業。市内のデパートにしばらく勤務したのち、1980年に“ディスコ・クィーン・コンテスト”で優勝し、その後、上京して広告代理店でアルバイトをしている時にスカウトされる。翌81年、渡辺護監督のにっかつ(現・日活)買い取り作品「制服処女のいたみ」でいきなり主演デビュー。物おじしない演技と健康的なプロポーションで、にっかつロマンポルノ期待のアイドルとなり、「宇能鴻一郎の濡れて騎る」82などに続けて出演する。出世作は82年のジョージ秋山原作、上垣保朗監督「ピンクのカーテン」。ふたりきりで暮らす兄妹の危うい関係をカラッと描いた同作で、奔放な妹を完全に自分の役にし、ブルーリボン賞新人賞を獲得する。同年には早くも齋藤光正監督「伊賀忍法帖」などで一般作品に進出。ロマンポルノは83年の「ピンクのカーテン3」が最後となる。84年、山田洋次監督「男はつらいよ・夜霧にむせぶ寅次郎」でタコ社長(太宰久雄)の娘・あけみ役に選ばれ、「寅次郎物語」87まで準レギュラー出演。堂に入った演技でたちまち“寅さん”の世界に馴染む。名脇役として硬軟どんな役でもさまになる演技力が評価される分、近年の映画では便利屋的な扱われ方も多かったが、10年の小林政広監督「春との旅」では地方の主婦の生活感を限られた場面で巧演し、健在ぶりをアピールした。テレビドラマの出演作に、NHK『はね駒』86、『なごや千客万来』00、『クライマーズ・ハイ』05、フジテレビ『北の国から'87・初恋』87、『白鳥麗子でございます!』93、『この愛に生きて』94、TBS『デパート!夏物語』91、『ドラゴン桜』05など多数。『きらら浮世伝』88、『ティファニーで朝食を』90ほか舞台にも積極的に立ち、気取らない人柄が愛されてバラエティ番組などでも活躍を続ける。

美保純の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • 明日を綴る写真館

    制作年: 2024
    1966年にデビュー、名バイプレイヤーとして知られる平泉成の初の主演作である人間ドラマ。さびれた写真館を営むカメラマン・鮫島の写真に惹かれ弟子入りした太一は、客と対話を重ね客の心残りや後悔に向き合う鮫島を通し、自分に足りないものに気付いていく。あるた梨沙による同名漫画を、「20歳のソウル」を手がけた秋山純監督が映画化。無口なカメラマン・鮫島を平泉成が、華々しいキャリアを捨て鮫島に弟子入りする太一を男性アイドルグループ『Aぇ! group』のメンバー、佐野晶哉が演じるほか、佐藤浩市、吉瀬美智子、高橋克典、田中健、美保純、赤井英和、黒木瞳、市毛良枝らベテラン俳優陣が共演。
  • ミッシング(2024)

    制作年: 2024
    「そして、バトンは渡された」の石原さとみ主演、「空白」の吉田恵輔監督・脚本で描く、幼女失踪事件に端を発した喪失と再生のヒューマンドラマ。失踪した娘・美羽の帰りを待ち続ける母・沙織里はあることがきっかけで、ネット上で誹謗中傷の標的となってしまう。出演は「宇宙人のあいつ」の中村倫也、「ゴジラ-1.0」の青木崇高、「ある殺人、落葉のころに」の森優作。
  • どうしようもない僕のちっぽけな世界は、

    制作年: 2019
    劇団オーストラ・マコンドー主宰の演出家・倉本朋幸による長編監督デビュー作。児童相談所に虐待を疑われ、娘ひいろを養護施設に入所させられてしまった夫婦。ある日、相談所からの提案により条件付きで娘を引き取れることとなり、再び娘との生活をスタートさせる。出演は「新聞記者」の郭智博、「殺る女」の和希沙也。第32回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門正式出品作品。
  • メビウスの悪女 赤い部屋

    制作年: 2020
    江戸川乱歩による短編を現代風にアレンジする“赤い部屋”シリーズ第1弾。1924年に発表された『双生児』を原案に「屋根裏の散歩者(16)」の窪田将治監督が映画化。姉の婚約者に恋するあまり、姉を殺して姉になりすます双子の妹の愛欲を描くエロティックホラー。出演は元グラビアアイドルの清水楓、「花と蛇 ZERO」の川野直輝、「アイネクライネナハトムジーク」の柳憂怜。特集企画『夏のホラー秘宝まつり 2020』にて上映。
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  • 河童II But, we have to rest.

    制作年: 2019
    芥川龍之介の「河童」の舞台を現代に置き換えて映画化。定年間近の会社員、二見はある日、奇妙な動物と出会い、その後を追う。途中で穴に落ちた彼女が気付くと、目の前には先ほどの動物たちの群れが。それは河童だった。二見は河童たちと交流を深めるが……。出演は「泣き虫しょったんの奇跡」の美保純、「おけちみゃく」の和泉元彌。監督の秋原北胤が、2006年の監督作「河童 kappa」をリメイクした。
  • 男はつらいよ お帰り 寅さん

    制作年: 2019
    国民的人気を誇る山田洋二監督による「男はつらいよ」シリーズの22年ぶりとなる第50作。小説家になり、最新作の評判も上々の満男は、サイン会を行うことに。ところが、その列に並ぶ客の中に、初恋の人で一度は結婚の約束までした女性・イズミの姿を見つける。96年に亡くなった渥美清、倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆らレギュラー陣に加え、マドンナを務めた後藤久美子、浅丘ルリ子が出演。脚本は、山田洋次と「釣りバカ日誌」シリーズの朝原雄三。
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