でんでん デンデン

  • 出身地:福岡県筑紫野市
  • 生年月日:1950年1月23日

略歴 / Brief history

福岡県の生まれ。本名・緒方義博。渥美清に憧れ、県立八幡中央高校を卒業後に弟子を目指して上京するも、あえなくUターン。23歳で再上京し、百貨店の丸井に就職する。しかし役者への夢を捨てきれず、退職して劇団ひまわりに入団。役者修業と並行してさまざまな職業につき、1980年、日本テレビのオーディション番組『お笑いスター誕生』に“田所完一”の芸名でピン芸人として出演する。「よう、みんな~、ハッピーかい?」などの決め台詞で人気を集め、決勝大会から芸名を“でんでん”に改めた。翌81年に森田芳光監督「の・ようなもの」81で、主人公の兄弟子である二ツ目の落語家・志ん水を飄々と演じ、俳優デビュー。その後はバラエティ番組などを中心に活躍するが、85年頃から俳優業にシフトし、フジテレビ『間違いだらけの女磨き』87、NHK『君の名は』91、テレビ朝日『プリズンホテル』99などのテレビドラマや、水谷龍二演出の舞台『ある晴れた日の自衛隊』シリーズ94~99に出演する。映画では、パチンコ業界の裏側を描く「ゴト師株式会社」93~95の情報屋、黒沢清監督「CURE」97の同僚を背後から撃ち殺す警察官など、短い出番ながらも印象を残す役を多く演じる。近年は出演作が急増し、原田眞人監督「クライマーズ・ハイ」08の新聞社の整理部長、黒沢監督「トウキョウソナタ」08の妻にリストラを隠して清掃員になる男、李相日監督「悪人」10のタクシー運転手など、善良さと悲しみをにじませる脇役として多く起用される。2011年の園子温監督「冷たい熱帯魚」では、役者生活30年目にして初の大役に抜擢。金のために殺人を繰り返す大型熱帯魚店の経営者を、男の色香と狂気を強烈に放って好演し、報知映画賞の助演男優賞を受賞した。ドラマはかに、テレビ東京『モテキ』10、フジテレビ『ジェネラル・ルージュの凱旋』10、『それでも、生きてゆく』11、NHK『テンペスト』11など多数。

でんでんの関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • ゆとりですがなにか インターナショナル

    制作年: 2023
    日本テレビ系列で2016年4月期に放送されたドラマ『ゆとりですがなにか』の劇場版。“ゆとり世代”と名付けられた正和、山路、まりぶのゆとり3人組も30代半ばを迎え、人生の岐路に立たされていた。そんな彼らに、想像を超える新時代の波が押し寄せる。「1秒先の彼」の岡田将生、「耳をすませば」の松坂桃李、「さかなのこ」の柳楽優弥らドラマのキャスト陣に加え、「シャイロックの子供たち」の木南晴夏、「アキラとあきら」の上白石萌歌らが出演。監督は、「アイ・アム まきもと」の水田伸生。脚本は、「1秒先の彼」の宮藤官九郎。
  • ミステリと言う勿れ

    制作年: 2023
    田村由美による人気漫画を原作とした同名TVドラマの劇場版。通称“広島編”といわれる原作を基に、広島を訪れた天然パーマの大学生・久能整が代々、遺産を巡る争いで死者さえ出るといういわく付きの名家・狩集家の遺産相続事件に巻き込まれてゆく顛末が描かれる。出演は「花束みたいな恋をした」の菅田将暉、「アイ・アム まきもと」の松下洸平、「太陽とボレロ」の町田啓太、監督は「信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)」の松山博昭。フジテレビ開局65周年記念作品。
  • 山女

    制作年: 2022
    「アイヌモシリ」の福永壮志監督による、柳田國男による説話集『遠野物語』から着想を得た時代劇。18世紀後半、東北の村は冷害により大飢饉に襲われ、凛は飢えに耐えかね盗みをはたらいた父をかばい自ら村を去り、立ち入りを禁じられた山奥に足を踏み入れる。過酷な運命に翻弄されながらもたくましく生きる凛を「ひらいて」の山田杏奈が、伝説の存在として村人たちから恐れられる“山男”を「ボクたちはみんな大人になれなかった」の森山未來が、凛の父・伊兵衛を「ホテルアイリス」の永瀬正敏が演じる。2022年第35回東京国際映画祭コンペティション部門上映作品。
  • 君は放課後インソムニア

    制作年: 2023
    青春漫画の旗手・オジロマコトの同名漫画を実写映画化。不眠症に悩む高校生の男女が、天文部の物置となった天文台で出会い、自分の居場所を求めて歩み出す物語。ドラマシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』で主演を務める森七菜と、「MOTHER マザー」で数々の新人賞を受賞した奥平大兼がW主演を務めた。池田千尋監督が『記憶の技法』など数々の作品でタッグをくむ高橋泉と共同で脚本を執筆。原作と同じく海や山に囲まれた石川県七尾市を中心に撮影が行われた。
  • レンタル×ファミリー

    制作年: 2023
    家族の在り方も幸せの価値観も多種多様な現代社会において、実際に人間レンタルサービス会社を経営する石井裕一の著書『人間レンタル屋』を実写映画化。塩谷瞬が演じる【人間レンタル屋】の三上と、父親をレンタルした三つのシングルマザー家庭の物語をオムニバス形式で描き、DVや離婚、孤独や貧困などの社会問題までを炙り出す。井筒和幸に師事し、堤幸彦、中島哲也らの助監督を務めた阪本武仁監督の「エターナル・マリア」に次ぐ長編2作目。
  • 仕掛人・藤枝梅安2

    制作年: 2023
    池波正太郎の時代小説『鬼平犯科帳』『剣客商売』とともに人気の高いシリーズを映画化する第一弾。人の命を救う「鍼医」と人を殺める「仕掛人」という二つの顔をもつダークヒーロー・藤枝梅安が、江戸ノアールの世界で活躍する。清濁あわせのむ矛盾した存在・梅安を演じるのは、「必死剣 鳥刺し」「ミッドウェイ」の豊川悦司。相棒の彦次郎を片岡愛之助が演じる。同じく池波原作である「雨の首ふり坂」の大森寿美男が脚本を書き、河毛俊作が監督。2月3日公開の「仕掛人・藤枝梅安」に続く二作目は、一ノ瀬颯、椎名桔平、佐藤浩市らが出演。