小川紳介の関連作品 / Related Work

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  • 圧殺の森 高崎経済大学闘争の記録

    群馬県の高崎経済大学を舞台に、学校側の裏口入学に反発した学生たちが学生ホールを占拠した学生闘争をとらえたドキュメンタリー。「ニッポン国 古屋敷村」でベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した小川紳介が、当事者たちのなかに入り、彼らと同じ視点から描く独自のドキュメンタリーを確立した記念碑的作品。
  • 映画作りとむらへの道

    98年1月に亡くなった福田克彦監督が小川プロダクションに助監督として参加していた73年、当時撮影中だった「三里塚・辺田部落」の舞台裏を、練習作として製作、撮影していた未発表のフィルムをまとめた中篇ドキュメンタリー。監督は「草とり草紙」の福田克彦。撮影を「スリ」の川上晧市が担当している。99年山形国際ドキュメンタリー映画祭オープニング作品。16ミリ。
  • 虹のアルバム 僕は怒れる黄色’94

      処女作「悪夢の香り」が77年のベルリン国際映画祭批評家賞を受賞し、一躍世界にその名を知られるようになったフィリピンの映画作家キドラット・タヒミックが、ドイツ人の妻との間に生まれた3人の子供たちの成長過程を追いながら、家族と国家、歴史を問い直すドキュメンタリー。81年から撮影を始め、86年より「僕は怒れる黄色」のタイトルで上映され、上映の度ごとに新たな撮影部分を加え、再編集している作品の94年版(監督は“終わりのないドキュメンタリー”と呼んでいる)。資材の欠乏や恒常的な停電といった困難にもめげず、天分のユーモアと創造力で製作を続ける監督の姿勢が感動を呼ぶ。製作・監督・脚本はキドラット・タヒミック、撮影はタヒミック、ロベルト・イニゲスほか、音楽はボーイ・ガロヴィロとシャント・ヴェルドゥン。ナレーションは監督の長男のキドラット・ゴッドリーブが担当。アンドレイ・タルコフスキー、小川紳介といった映画作家たちも登場する。日本公開に当たり、一般公開に先立って監督のパフォーマンス付きの全国巡回上映が行われた。第一部『とるにたらない緑』では、ジョン・フォードが「駅馬車」で舞台としたモニュメント・バレーで、子供たちが監督と“第三世界”について対話する場面から始まる。そして母親の故郷であるドイツ、映画祭で訪れたアメリカから日本への旅行記がつづられる。第2部『怒れる黄色』は、黄色を反独裁者運動のシンボルとした政治プロテストの渦中にある子供たちを記録。第3部『好奇心の強いピンク』は、マルコス政権の独裁統治終了後の矛盾を扱う。第4部『惨たんたる灰色』は、火山の爆発・台風の襲来などの天災に見舞われ、政治的にもますます矛盾を露呈していくアキノ政権といった、苦難と絶望感の濃い80年代の社会情勢をとらえる。この後さらに、『植民地色の赤、白、青』『調和のとれないディズニー色』『インディオ先住民の茶色』と続き、フィリピンの先住民族イゴロト族の豊かな文化と精神に接し、失われた大陸レムリアへ思いを馳せ、映画は増殖していく。
    • 映画の都

        89年に山形県にて開かれたアジア初の国際ドキュメンタリー映画祭の模様を記録したドキュメンタリー。構成は「1000年刻みの日時計 牧野村物語」の小川紳介。監督は飯塚俊男。撮影は「老人と海」の大津幸四郎と加藤孝信が共同でそれぞれ担当。(16ミリ)
      • ニッポン国・古屋敷村

        77年の「牧野物語 養蚕編-映画のための映画-」以来、沈黙していた小川プロの作品である。蔵王山系中の村、古屋敷。かつて18軒あった家々は、ここ10年の間に減少し、現在はわずか8軒。若者は皆、町で働き、日中は年寄だけの村だ。その中で今も、生々しく語られる昭和の凶作と戦争--。この映画は、昭和55年、古屋敷の冷気と稲の解明から始まり、村に生きる人々の暮らしを描いていく。監督は小川紳介、撮影は田村正毅が担当。
      • 三里塚 五月の空・里のかよい路

        一九六八年以降、三里塚に常駐し、三里塚農民の成田国際新空港反対闘争を撮影し続ける小川プロの「三里塚」シリーズ第七作。四年ぶりに三里塚に還ったスタッフが、土に愛着する農民たちの姿を描くドキュメント。(16ミリ)
      • クリーン・センター訪問記

        小川プロが「どっこい!人間節 寿・自由労働者の街」に続いて製作した記録映画。企画は、上山市役所保健課(現・生活環境課)。山形県上山市牧野に生活の本拠を置いて映画を作り続けようとしている小川プロダクションは、メンバーの一人林鉄次が、木村迪男の経営する北方清掃社でパッカー車によるゴミの収集をやって生活費の一部を稼いでいた。この作品は、市民に市の新しいゴミ焼却場「クリーン・センター」を紹介するとともに、ゴミの分別収集に対する協力を呼びかけることを目的にして作られた上山市の広報映画である。最初の仮のタイトルは、「炎」であった。ロケハンは、昭和50年5月9日~21日。“労働”を描くことにする。撮影は、6月9日~21日。カメラは軽便なキャノン・スクーピック16M、録音機も小型で使い易いソニーEM2(通称デンスケ)を使用、同時録音である。前半で権現堂集落に流れこむ焼却場の煙の問題とゴミ収集のようすを描き、後半でゴミの焼却の仕事に従事する労働者の姿をとらえながら、焼却の工程を描く。小川紳介自身がインタビュアーをつとめ、ゴミの収集に従事している12人の労働者のうちの何人かとクリーン・センターで働く9人の労働者全員から仕事について話を聞く。その結果、一人一人が実に豊かな個性をもって仕事ととり組んでいることがわかってくる。(16ミリ)
      • どっこい!人間節 寿・自由労働者の街

        前作「三里塚 辺田部落」以来、ちょうど二年ぶりに小川プロが発表した二時間一分の長編記録映画。映画の舞台は、山谷、釜ケ崎とならんで日本三大寄せ場の一つと言われている横浜・寿町--三百メートル四方に90軒の簡易宿泊所が密集し、五千人前後の人々が生活しているドヤ街である。今回は、小川紳介は編集と構成だけを担当して現場には行かず、寿町には湯本希生・渡辺孝明・原正、それにカメラマンの奥村祐治の四人がはいって、約10カ月住みこみ、19時間分のフィルムを回した。小川プロ独特の“長回し=同時録音”方式は、安い機材を駆使しながらも、みごとにこの映画でその威力を発揮している。スクリーンには、寿町の人人が、次々と登場し、自分たちの過去を語り、未来への希望を語る。そして、そのうちのある者は、映画の完成を待たずに死んでしまうのである。(16ミリ)
      • 三里塚 岩山に鉄塔ができた

        三里塚空港建設阻止運動の一環として小川プロダクションが製作を続けている「三里塚」シリーズの第五部。
      • 三里塚 第二砦の人々

        2月22日より三週間の予定で、千葉県と空港公団は反対同盟用地六カ所に対して強制代執行を行なってきた。農民たちはこれに対し、六カ所の地点に穴を掘り砦を築いて戦った。砦の中--まるで子供の運動会のように人々は話し、動き回る。「砦に力を注ぐのか、穴を守る事に全力を注ぐのか」「竹槍はもつのか。」「身体をしばりつけるのは鎖にするのか、番線か」長い討論の中から、砦の中だけの世界が作られ、守りで固められていく。戦争--「鎖ごとしょびけ、親子もろとも殺せ!」絶叫する母親。泥水の中に柱ごと引き倒される老婆。破壊されるバリケード、小屋。こわしにやってきた者への怒りが、やがて、火炎ビンを生んでいく。穴--この恨みは子々孫まで語りつぐると語る老人。その想いが穴を、より強固なものに作り変えていく。一本一本丹念に、よりすぐった抗木。長期戦に耐え得る設備、食料「自分の掘った穴だから安心できる」と笑うオヤジ。穴を壊しに来た!--権力の殺意と巨大な機械力によって穴は壊された。しかし、農民放送塔は放送を続ける。「春になれば大地から、草の芽が萌え出るのは明らかです。三里嫁はまだまだ生きつづけます。」再び穴へ--すでに公団のものとなった土地を青年達は再び掘り始める。百姓として生きていこうとする決意のようにどこまでも。心に。
      • 日本解放戦線 三里塚

        「圧殺の森」「三里塚の夏」「パルチザン前史」など闘争記録映画をつくった小川プロが、執拗に居残ろうとする三里塚の農民の姿をみつめた長編記録映画。監督は小川紳介。
      • 日本解放戦線・三里塚の夏

        1968年初夏。千葉県成田で国際空港を建設するための公団立入り調査に反対する農民と学生の姿を記録したドキュメンタリー。監督は小川紳介。後に計七作制作される「三里塚」シリーズ第一作。16ミリ。自主制作自主上映作品。
      • 小川プロ訪問記

          「ニッポン国古屋敷村」を制作中だった牧野村の小川プロを訪ねた大島渚と小川紳介の会話を記録。日本デザイン会議の会場で上映するために大重潤一郎が大島渚を牧野に招き、牧野に居住する小川紳介との会話を記録したもの。その場限りの上映のため磁気録音プリント1本しか存在せず、そのプリントを小川がベルリンに持参したままになって長らく日本では見ることができなかった幻の作品。2001年、山形の映画祭で上映するためにベルリンから里帰りしたプリントと大重が保存していた残カットを補足して長尺版を作成、山形に続きベルリンでも再上映された。
        • 1000年刻みの日時計 牧野村物語

          山形県上山市牧野村に伝わる民話をドラマとして再現しながら、稲の成長など自然の成り立ちをドキュメンタリーとして交錯させて描く異色の記録映画。監督は「ニッポン国・古屋敷村」の小川紳介、撮影は「熱海殺人事件」の田村正毅がそれぞれ担当。
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