ジョン・バリモア

  • 出身地:フィラデルフィア生まれ
  • 生年月日:1882年2月15日
  • 没年月日:1942年5月29日

略歴 / Brief history

本名ジョン・ブライス(Blyth)。両親が演劇人で、叔父ジョン・ドリューも俳優。兄ライオネル、姉エセルについで演劇をこころざし、一時パリの美術学校に通ったり、ジャーナリストを志願したりもしたが、1903年エセル主演の舞台に助演、つづいて同年ブロードウエイにデビューし、『アナトール』『キック・イン』『ピーター・イヴェットスン』などの舞台で名をなした。13年舞台の当たり役“An American Citizen”で映画デビューし、フェイマス・プレイヤーズ・リスキーと契約、映画と舞台で活躍開始。17年「義侠ラッフルズ」で人気を高め、兄ライオネル、姉エセルとともに“名門バリモア一家”と呼ばれるようになった。26年ワーナーのサウンド映画第2作「ドン・フアン」に主演したころが最絶頂期の人気だった。美貌こそが彼の魅力であったが、同時に変幻自在な性格俳優でもあり、主演映画を見れば、ジキルとハイド(邦題「狂へる悪魔」)、エイブ船長(「海の野獣」)、シャーロック・ホームズ、アルセーヌ・ルパン等々ふつうの二枚目を乗りこえた領域にまで進出している。最近「狂へる悪魔」を見る機会があったが、ジキル博士からハイド氏への変身のなんとおおげさな、しかしこれこそ大演技の恍惚であった。もともと酒びたりの私生活だったが、33年ごろからアル中の症状がひどく、「椿姫」をおりて入院するほどになった。その後は、助演者にまわり、かつての大スターの残骸を見る思いだったが、42年5月29日、貧困のうちに他界。179cm。髪はブラウン、瞳はブルー。結婚歴4度で、3度目のドロレス・コステロは映画スター。4度目のイレーヌ・バリーも女優。娘のダイアナ・バリモアも女優になったが、やはりアル中になり60年死去。彼女の自伝は58年に“Too Much Too Soon”の題名で映画化され、エロール・フリンがジョン・バリモアにふんした。息子ジョン・ドリュー・バリモアも映画俳優だが、あまり売れていない。

ジョン・バリモアの関連作品 / Related Work

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  • マリー・アントワネットの生涯

    ステファン・ツヴァイクの原作を、クローディン・ウェスト、ドナルド・オグデン・スチュワート、エルネスト・ヴァイダの3人が共同で脚色、「ローズ・マリイ(1936)」などの名作を作ったW・S・ヴァン・ダイク・2世が監督した伝記的ドラマ。撮影は「西部開拓史」のウィリアム・ダニエルス。音楽は「哀愁」のハーバート・ストサートが担当した。出演はノーマ・シアラー、「愛情物語」などのタイロン・パワー、名優ジョン・バリモア、「素晴らしきヒコーキ野郎」のロバート・モーリー、ほかにアニタ・ルイズ、ジョセフ・シルドクラウトなど。製作はハント・ストロンバーグ。
  • グランド・ホテル(1933)

    1本立てで主演映画を作り得るスターを5名集めたキャストの贅沢さで空前のセンセーションを惹き起こした映画で、ヴィッキ・バウム作の同名の小説を女史自ら劇化したものを映画化したもの。ただしこの映画直接の扮本はウィリアム・A・ドレイク翻案の米国における舞台脚本で、監督には「月世界征服(1931)」「夜の天使」のエドモンド・グールディングが当たり、カメラは「お気に召すまま(1932)」「摩天楼の狼」のウィリアム・ダニエルスの担任である。主要俳優は「お気に召すまま(1932)」のグレタ・ガルボ、「雨」「蜃気楼の女」のジョーン・クローフォード、「チャンプ(1931)」「肉体」のウォーレス・ビアリー、「アルセーヌ・ルパン」のジョン・バリモアおよび「男子戦はざる可らず」のルイス・ストーン、「ビール万歳」のジーン・ハーショルト、この他バーネル・ブラット、ロバート・マクウェード、モーガン・ウォーレス、タリー・マーシャル、フェルディナンド・ゴットシャルク等も出演している。
  • 悪魔スヴェンガリ

    「クラック将軍」「海の巨人(1930)」につぐジョン・バリモアの主演映画。原作はジョルジュ・デュモリエの小説で「クラック将軍」「海の巨人(1930)」のJ・グラップ・アレクサンダーが映画脚本に組み立て「流行の寵児」「地獄の一丁目」のアーチー・L・メイヨが監督し、「恋の勝ち馬」「踊り子をめぐりて」のバーニー・マクギルが撮影に当たった。助演者は無名より抜擢されたマリアン・マーシュ、「千万長者」のプラムウェル・フレッチャー、「異教徒」のドナルド・クリスプ、「四つの壁」のカーメル・マイアース、ラムスデン・ヘーア、ルイ・アルバーニの面々である。
  • テムペスト(1928)

    「マノン・レスコオ」に次ぐジョン・バリモア氏主演の映画で、「雀」等を脚色した映画界古参の作家C・ガードナー・サリヴァン氏が自らオリジナル・ストリーを立て、台本を執筆したものにより、「デパート娘大学」「ロイドの福の神」等と同じくサム・テイラー氏が監督したものである。バリモアー氏の相手役は、「ファウスト」出演のカミラ・ホルン嬢が渡米後第一回出演として務め、2人を助けて「ソレルとその子」「美人国二人行脚」のルイス・ウォルハイム氏が重要なる役を演ずるほか、「結婚行進曲」のジョージ・フォーセット氏、ポリス・デ・ファス氏、ウルリッヒ・ハウプト氏、等も出演している。因にシェークスピアの戯曲に同名のものがあるが、この映画の映画化では全然ない。
  • シャーロック・ホームズ(1922)

    イギリス探偵小説界の権威アーサー・コナン・ドイル卿の原作になる短篇23に基づき、ウィリアム・ジレットが書下ろした舞台劇を土台として、マリオン・フェアファックスとアール・ブラウンとが共同で脚色し、「若き人の眼」「アリゾナ(1918)」等を監督したアルバート・パーカーが監督した。主役は「狂える悪魔」「海上の楽園」等で知られているアメリカ一流の名優ジョン・バリモア、対手役には特にグリフィスの好意で貸してもらったキャロル・デンプスターや、ユ社の「拳闘士」などでお馴染みのレジナルド・デニー、「死人無言」以来悪役で有名のグスタフ・フォン・セイファーティッツ等が出演する。
  • 地方検事

    「アルセーヌ・ルパン」「海の巨人(1930)」のジョン・バリモアが主演する映画で、「坊やはお休み」「人間の横道」のヘレン・トゥウェルヴトゥリーズ、「市街」「偽りのマドンナ」のウィリアム・ボイド、「人間の横道」「激流を横切る女」のジル・エスモンドが共演している。ルイ・スチーブンスが書き下ろした物語を、「速成成金」の脚色監督者ローランド・ブラウンがジーン・ファウラーと共同で脚色して台詞をつけ「火の翼」「銀鱗に躍る」のジョージ・アーチェンボードが監督し、「火の翼」「心の青空」のレオ・トーヴァーが撮影した。なお頭記のほか「結婚二筋道」のメアリー・ダンカン、「蒼白い瞼」のC・ヘンリー・ゴードン、「聖ジョンソン」のラルフ・インス、「仮面の米国」のオスカー・アッフェル等が出演している。
  • アルセーヌ・ルパン

    探偵小説ルパン物の原作者モーリス・ルブランがフランシス・ドゥ・クロアッセと協力して書き卸した舞台劇から「彼の捕えし女」「やくざ者(1930)」のケイリー・ウィルソンが映画劇に書き改め「スコオ・マン」のレノア・コフィーとベイヤード・ヴェイラーとが台詞を附し、「侠盗ヴァレンタイン」「花嫁修業」のジャック・コンウェイが監督。「マデロンの悲劇」「パリの魔人」のオリヴァー・T・マーシュが撮影にあたった。主演に「悪魔スヴェンガリ」「狂へる天才」のジョン・パリモア。共演は「貞操切符」「マタ・ハリ」のライオネル・バリモア、「マタ・ハリ」「マデロンの悲劇」のカレン・モーリー、「太平洋爆撃隊」のジョン・ミルジャン、「戦う隊商」「国際盗賊ホテル」のタリー・マーシャル、「仮染の唇」のヘンリー・アーメッタ、ジョージ・デイヴィス、ジョン・デイヴィッドソン、ジェームズ・マック、メアリー・ジェーン・アーヴィング等。
  • ウィーンの再会

    「夜間飛行」「晩餐八時」のジョン・バリモアが主演する映画で、ロバート・シャーウッド作舞台劇を「永遠に微笑む」「近衛兵」と同じくエルネスト・ヴァイダとクローディン・ウェストが共同脚色し、同じくシドニー・A・フランクリンが監督し、「暁の暴風」「胡蝶となるまで」のジョージ・フォルシーが撮影した。相手役は「大帝国行進曲」「男子戦わざるべからず」のダイアナ・ウイニャードと「鏡の前の接吻」「爆弾の頬紅」のフランク・モーガンが勤め、「舗道の雨」のヘンリー・トラヴァース、「一日だけの淑女」のメイ・ロブソン、「真夜中の処女」のユーナ・マークル等が助演している。
  • 試練

    「義侠のラッフルズ」で紹介されたきりの米国劇檀の大立物ジョン・バリモア氏の作品が、日活の「ジェキル博士とハイド氏」及びこれと2本まで輸入されたことは喜ばしいことである。この劇では、今リアルアート社のスターとなっているコンスタンス・ビニー嬢や、「慕しのケンタッキー」「芸術の妻」等で紹介されたマーシャ・メイノン嬢がバリーモアー氏の相手をしている。劇作は米国の文豪E・フィリップス・オッペンハイム氏で、監督は「ジェキル博士」と同じくジョン・S・ロバートソン氏である。
  • ミッドナイト

    クローデット・コルベール主演によるラブコメディ。カジノで全財産を失くし、パリへやって来たイヴ。タクシー運転手に連れられ市内を巡るが仕事にありつけず困り果てていた彼女がとあるホテルに飛び込むと、ひとりの紳士から男爵夫人と紹介され…。【スタッフ&キャスト】監督:ミッチェル・ライゼン 脚本:チャールズ・ブラケット/ビリー・ワイルダー 撮影:チャールズ・ラング・ジュニア 出演:クローデット・コルベール/ドン・アメチ/ジョン・バリモア/フランシス・レデラー
  • 愛の鳴咽

    「トパーズ(1933)」「地方検事」と同じくジョン・バリモアが主演する映画で、イギリス劇作家クレネンス・デーン作の戯曲に基づいて「バワリイ」「暁の砂漠」のハワード・エスタブルックが劇作家・演出家のハリー・ワグスタフ・グリブルと共同して映画脚色し、「晩餐八時」「栄光のハリウッド」のジョージ・キューカーが監督にあたり、「笑う巨人」「女性二重奏」のシド・ヒコックスが撮影したもの。主演のバリモアを助けて「晩餐八時」「昨日」のビリー・バーク、映画初出演の舞台女優キャサリン・ヘップバーンが共演する他、「女性暴君」「暁の砂漠」のデイヴィッド・マナース、「シナラ」のヘンリー・スティーブンソン、「ケンネル殺人事件」のポール・カヴァナー、「暴風の処女」のエリザベス・パターソンが助演している。
  • 狂へる天才

    マーティン・ブラウンの筆になるストオリイから「民衆の敵」のハーヴェイ・シュウと「悪魔スヴェンガリ」のJ・グラブ・アレキサンダーが協力して脚色し、「氷原の彼方」「大地の果てまで」のマイケル・カーティズが監督したもので主演者は「悪魔スヴェンガリ」「海の巨人(1930)」のジョン・バリモア。助演者は「民衆の敵」「夜霧の女」のドナルド・クック、「悪魔スヴェンガリ」のマリアン・マーシュ、カーメル・マイアース、チャールズ・バターウォース、ルイ・アルバーニ、フランキー・ダーロ等々で撮影は「悪魔スヴェンガリ」と同じくバーニー・マッギルの担任である。
  • 我れ若し王者なりせば

    15世紀のフランス詩人フランソワ・ヴイロンのロマンチックな生涯を映画化したもので、パウル・ベルン氏が脚色し、「風薫る島」「女性の敵」等と同じくアラン・クロスランド氏が監督した。主役は「海の野獣」「ボー・ブラムメル」等出演のジョン・バリモア氏が演じ相手女優は「株屋町の突実男」出演のマーセリン・デイ嬢が抜擢されて勤め、「芸術家気質」「カリガリ博士」等出演のコンラッド・ファイト氏、「第四の戒律」出演のヘンリイ・ヴイクター氏が共演するほか、ローソン・バット氏、ルシイー・ボーモン嬢、マック・スウエイン氏、スリム・サマーヴィル氏等が助演している。
  • ボー・ブラムメル

    有名な戯曲家クライド・フィッチ氏の原作にある舞台劇に基づき、ドロシー・ファーナム女史が脚色し「本町通り」「恋の一太刀」等と同じくハリー・ボウモンが監督したもので、主役は「シャーロック・ホームズ(1922)」「狂える悪魔」等出演のジョン・バリモア氏で、相手は「情夫奮起せば」「女に安全な男」等出演のメアリー・アスター嬢「結婚とは」「ロジタ(1923)」等出演のアイリーン・リッチ嬢、「社交界の誘惑」等出演のカーメル・マイアース嬢の他ウィラード・ルイス氏、アレック・B・フランシス氏等が共演する。1774年から1821年に時代を取り、英国の宮廷及び社交界を背景としたロマンスである。ニュース誌の選んだ昨年度の興業成績表では第9位の特点である。
  • 特急二十世紀

    「トパーズ(1933)」「夜間飛行」のジョン・バリモアが主演する映画で「犯罪都市(1931)」「国際盗賊ホテル」を合作したチャールズ・マッカーサーとベン・ヘクトとがチャールズ・ミルホランドの協力を得て書卸した戯曲に基き、マクアーサー、ヘクトが映画用に脚色したものを「暗黒街の顔役(1932)」「今日限りの命」のハワード・ホークスが監督、「青空天国」「十三日の殺人」のジョー・オーガストが撮影した。バリモアの対手役は「ボレロ」「白い肉体」のキャロル・ロムバードを始めとして「青空天国」「或る夜の出来事」のウォルター・コノリー、「ある日曜日の午後」「或る夜の出来事」のロスコー・カーンス、「ケンネル殺人事件」のエチエンヌ・ジラルドオ、ラルフ・フォーブス、デール・フラー、等である。
  • 君若き頃

    「ローズ・マリイ(1936)」「浮かれ姫君」と同じくジャネット・マクドナルドとネルソン・エディが主演する音楽映画で、リダ・ジョンソン・ヤング作、シグモンド・ロンバーグ作曲の音楽喜劇をノエル・ラングレーが脚色し、「巨星ジーグフェルド」「逢瀬いま一度」のロバート・Z・レナードが監督し、「桑港」「巨星ジーグフェルド」のオリヴァー・T・マーシュが撮影した。助演俳優は「ロミオとジュリエット」のジョン・バリモアを始め、「ローズ・マリイ(1936)」のハーマン・ビング、「紅雀」のトム・ブラウン、新顔のリン・カーヴァ、「港に異常なし」のラファエラ・オッティアノその他である。
  • ドン・ファン(1926)

    バイロン卿の詩及び南欧諸国に流布しているドン・ファン伝記に基づいてベス・メレディス女史が映画脚本を執筆し、「女性の敵」「風薫る島」等と同じくアラン・クロスランド氏が監督した特作品で、主役は「海の野獣」「我れ若し王者なりせば」等主演のジョン・バリモア氏が演じ、「ドン・Q」「最後の栄冠」等出演のメアリー・アスター嬢、「ニウ・ヨーク」「マンハッタン狂乱」等出演のエステル・テイラー嬢、「悲恋舞曲」「南北珍勇腕比べ」等出演のモンタギユ・ラヴ氏が主要なる役を勤め、故ウィラード・ルイス氏、フィリス・ヘイヴァー嬢、ヘレン・コステロ嬢、マーナ・ローイ嬢、ワーナー・オランド氏等が助演している。
  • 真実の告白

    「スイング」「春を手さぐる」と同じくキャロル・ロンバードとフレッド・マクマレイが主演する映画で、「ロミオとジュリエット」「君若き頃」のジョン・バリモアが共演する。ルイ・ヴェルヌイユとジョツジュ・ベール合作の舞台喜劇を素材として「花嫁の感情」「パリで逢った彼」と同じく脚色クロード・ビニヨン、監督ウェズリー・ラッグルズが作ったもので、撮影は「スイング」「春を手さぐる」のテッド・テズラフが当った。助演は「サラトガ」「悔悟」のユーナー・マーケルを始め、「海の魂」のポーター・ホール、「スタア誕生(1937)」のエドガー・ケネディ、「金髪騒動」のリン・オヴァーマンその他である。
  • 夜間飛行(1933)

    「グランド・ホテル」「晩餐8時」と同じくデイヴィッド・O・セルズニックが再作を主催したオール・スター映画で、原作は1931年度のフェミナ賞をとったアントワーヌ・ド・サン・テグジュぺリ作の小説で、脚色に「暴風の処女」「戦場よさらば」のバオリヴァ・H・P・ギャレットが、監督に「明日の太陽」「散り行く花」のクラレンス・ブラウンが、撮影には同じくオリヴァ・T・マーシュがあたった。直空中撮影は「火の翼」のエルマー・ダイヤーと「空の花嫁」のチャールズ・マーシャルが協力している。主演者は「晩餐八時」「グランド・ホテル」のジョン及びライオネル・バリモア、「舗道の雨」のヘレン・ヘイズ及びロバート・モンゴメリー、「紅塵」のクラーク・ゲーブル、「世界ボクシング王」のマーナ・ローイの6スターで「恐怖の四人」のウィリアム・ガーガン、「スター悩殺」のレスリー・フェントン、「暁の暴風」のC・ヘンリー・ゴードン等が助演。
  • 怪僧ラスプーチン(1932)

    アメリカ劇団の王家と称せられる3兄弟、ライオネル、エセル、ジョンが顔合わせての主演映画で「犯罪都市(1931)」の共作者チャールズ・マッカーサーが書き下ろした台本により、モスクワ芸術座出身の演出家リチャード・ボレスラウスキーが監督に当たり、「グランド・ホテル」のウィリアム・ダニエルが撮影した。助演者は「男子戦わざるべからず」のダイアナ・ウィンヤード、「散り行く花」のラルフ・モーガン、「コンゴ」のC・ヘンリー・ゴードン、少年俳優タッド・アレクサンダー「ジェニイの一生」のエドワード・アーノルドなどである。
  • 洋上の楽園

    「義侠のラッフルズ」「狂える悪魔」等により普くファンの憧憬の焦点となったジョン・バリモア氏が、マーシャル・ニーラン氏監督の下に作ったファースト・ナショナル社映画である。アルバート・ペイソン・ターヒューン氏の同名のロマンティックな小説を映画化したもので、相手役は「君を思えば」に最近主演したコリーン・ムーア嬢で、アンナ・Q・ニルソン嬢J・バーニー・シェリー氏等の共演「そばかす」バリー君も一寸顔を出している。
  • クラック将軍

    「山の王者」に次ぐジョン・バリモア氏主演映画で、監督は「ドン・ファン(1926)」「マノン・レスコオ」等のバリモア映画に手腕を見せたアラン・クロスランド氏で、ジョージ・プリーディー氏の原作を最近までユニヴァーサル社の字幕執筆者だったウォルター・アンソニー氏が改作し「笑う男」「ミシガン小僧」のJ・グラブ・アレキサンダー氏が脚色した。助演者は「愛欲の絆」「赤い唇」のマリアン・ニクソン嬢、「楽園に帰る(1928)」「紅草紙」のローウェル・シャーマン氏、「キング・オブ・キングス(1927)」「絶海の暴君」のジャクリーン・ローガン嬢、「海の王者」「デパート娘大学」のホバート・ボスウォース氏、「ラスト・モーメント」のオットー・マテイーソン氏、「サラアと其の子」のフィリップ・デラシー君、新進のアルミーダ嬢、等の堂々たる顔觸れである。キャメラは「彼女は戦に行く」「激流恋をのせて」のトニー・ゴーディオ氏が担当している。
  • ジェキル博士とハイド氏(1920)

    文豪ロバート・ルイス・スティーヴンソン氏である。人の霊魂には善悪両様があるといういわゆる二重人格を取り扱った氏の説に基づき、ジョン・バリモア氏の明確なる演出によって深い印象を与えられる。感情と心理の表現に巧みなるバリモア氏の演出を、死せる作者のスティヴンソン氏が見たら恐らくは歓喜の声を挙げるであろうとまで言われている。「良妻賢母」を監督したジョン・S・ロバートソン氏の監督で、バリモア氏の相手は名女優マーサ・マンスフィールド嬢である。バリモア氏の円熟した技芸の閃きを期待すべきであろう。
  • ロミオとジュリエット(1935)

    「白い蘭」「台風」のノーマ・シアラーと「化石の森」「痴人の愛」のレスリー・ハワードとが主役を勤めるシェイクスピア劇の映画化で、「南海征服」「大地」の脚色に協力したタルボット・ジェニングスが脚色、「男装」「孤児ダビド物語」のジョージ・キューカーが監督にあたり、「ローズ・マリイ(1936)」「米国の機密室」のウィリアム・ダニエルスが撮影した。助演者は「夜行飛行」「特急20世紀」のジョン・バリモアを始め、「孤児ダビド物語」のエドナ・メイ・オリヴァー及びペシル・ラスボーン、「小公子」のC・オーブリー・スミス、「東へり道」のアンディ・デヴァイン、「アンナ・カレニナ」のレジナルド・デニー、「三銃士(1935)」のラルフ・フォーブス、「透明光線」のヴァイオレット・ケンプル・クーパー、ヘンリー・コルカー、キャサリン・デミル等の面々である。
  • 晩餐八時

    「グランド・ホテル」と同じくデイヴィッド・O・セルズニックが製作にあたった超特作品で、「私重役様よ」のマリー・ドレッスラー「グランド・ホテル」のジョン・バリモア、ライオネル・バリモア、ウォーレン・ビアリー及びジーン・ハーショルト、「紅塵」のジーン・ハーロウ、「ロシア探訪飛脚」のリー・トレイシー、「彼女の用心棒」のエドモンド・ロウ、返りさきのビリー・バーク、「ヘル・ビロウ」のマッジ・エヴァンス、「肉体」のカレン・モーリー、「男子戦わざるべからず」のフィリップス・ホームス、「今日限りの命」のルイズ・クロッサー・ヘイル、「令嬢殺人事件」のメイ・ロブスン、「心の青空」のグラント・ミッチェルと言うオール・スター・キャストである。原作はニューヨークで大あたりを取ったジョージ・S・カウフマン、エドナ・ファーバー合作の舞台劇で、「シナラ」「チャンプ(1931)」のフランセス・マリオンが「闇に踊る(1932)」のハーマン・J・マンキーウィッツと共同脚色し、「街のをんな」「心を汚されし女」のジョージ・キューカーが監督にあたり「グランド・ホテル」「お気に召すまま(1932)」のウィリアム・ダニエルスが撮影にあたった。
  • 海の巨人(1930)

    かつてジョン・バリモア氏が主演したことのあるハーマン・メルヴィル作の小説を映画化した「海の野獣」を全発声映画として制作したもので、「支那の鸚鵡」「クラック将軍」のJ・クラブ・アレキサンダーが脚色し、「シンギング・フール」「子守歌(1929)」のロイド・ベーコンが監督し、「リオ・リタ」「復活(1927)」のロバート・カールが撮影した。主役バリモア氏を助けて「薫る河風」「ブルドッグ・ドラモンド」のジョーン・ベネットをはじめ、「愛の訪れ」「恋のサーカス」のロイド・ヒューズ、「曲線悩まし」のメイ・ボーレー、「メリケン波止場」のウォルター・ロング、「鉄仮面」のナイジェル・ドゥ ・ブリュリエ、ノーブル・ジョンソン、トム・オブライエン等が出演している。
  • 海の野獣(1926)

    ハーマン・メルヴィル氏作の小説『モービー・ディック』に基いてベス・メレディス女史が脚色し「子を忘れし母」「涙の海路」等と同じくウォーナー社最年少監督ミラード・ウェッブ氏が監督したもので、主役は「ボー・ブラムメル」「シャーロック・ホームズ(1922)」等主演のジョン・バリモア氏で相手役はモーリス・コステロ氏の息女たる新進のドロレス・コステロ嬢が演じ、「闘争の熱血」等出演のジョージ・オハラ氏、「バグダッドの盗賊(1924)」等出演の上山草人氏等が助演している。
  • 山の王者

    「テムペスト(1928)」「マノン・レスコオ」等と同じくジョン・バリモア氏の主演する映画で「陽気なパリっ子」「結婚哲学」等のエルンスト・ビッチュ氏の監督した作品である。原作はヤコブ・クリストフ・ヒーア氏の手になるものでそれを「クォリティ街」「楽園に帰る(1928)」のハンス・クレーリー氏が脚色した。バリモア氏の相手役は「テムペスト(1928)」「ファウスト」に出たカミラ・ホルン嬢であるが、その他に「情炎の美姫」「ポンペイ最後の日」のヴィクター・ヴァルコニ氏、新進のモナ・リコ嬢、ホバート・ポスウォース氏、等も出演している。キャメラは「港の女」「噂の女」のオリヴァー・T・マーシュ氏。発声版の方はドクター・ヒューゴー・リーゼンフェルド氏の編曲を付したサウンド・ピクチュアとなっている。
  • 北海の子

    「海の魂」「ボレロ」のジョージ・ラット、「暗黒街の弾痕」「丘の一本松」のヘンリー・フォンダ、「台風」「たくましき男」のドロシー・ラムーアが主演する映画で「海の魂」「丘の一本松」のヘンリー・ハサウェイが監督に当っている、バーレット・ウイロビーが書いたストーリーに基づき、「大自然の凱歌」「上海特急」のジュールス・ファースマンと「ロミオとジュリエット」「大地」のタルボット・ジェニングスとが協力脚色したもの。キャメラは「海の魂」「真珠の首飾」のチャールズ・ラングが擔当した。助演は「海賊(1938)」「将軍暁に死す」のエイキム・タミロフ、「ロミオとジュリエット」「君若き頃」のジョン・バリモア、新人ルイズ・ブラット、「女を捜せ」のリン・オヴアマン、「乙女の湖」「どん底」のウラジミル・ソコロフ、「トレイダ・ホーン(1931)」ダンカン・レナルド、「暗黒街の弾痕」のジョン・レイ等である。なお伴奏楽は「失われた地平線」のディミトリ・ティオムキンが作曲した。
  • トパーズ(1933)

    マルセル・パニヨルの名劇を映画化し「地方検事」「グランド・ホテル」のジョン・バリモアが主役を勤めるもの。「魔の家(1932)」「悪魔と深海」のベン・W・レヴィーが翻訳改作したものを「国際盗賊ホテル」のベン・ヘクトが映画脚色し、「青空恋をのせて」のチャールズ・レデラーが台本を作り、「踊り子夫人」のハリー・ダバディー・ダラーが監督にあたり、「南海の劫火(1932)」「青空恋をのせて」のルシエン・アンドリオが撮影した。助演者は「成吉欺汗の仮面」「今晩愛して頂戴ナ」のマーナ・ローイを始め、「スーキー」のジャッキイ・サール、「生の創め」のレジノルド・メイソン、「ナイトクラブの女」のアルバート・コンティ、「十三号室の女」のルイ・アルバーニ、ジョビナ・ハウランド等である。
  • 巨人登場

    「トパーズ(1933)」「晩餐八時」ジョン・バリモアが主演する映画で、原作はアメリカ有数の劇作家エルマー・ライスの戯曲である。なお、この映画化にあたってはライス自らが特に脚色の筆を執り、監督には「北海の漁火」「鉄血士官校」のウィリアム・ワイラーがあたった。バリモアを助けて出演する人々は、「四十二番街」「ディキシアナ」のビービー・ダニエルスと「ヤング・アメリカ」「シンガポール航路」のドリス・ケニヨンとの2人が主なるもので、それから「ナガナ」のオンスロウ・スティヴンス、「今宵ひととき」のマーヴィン・ダグラス、「めりけん音頭」のセルマ・トッド、「ナイトクラブの女」のメイヨ・メソット、及び原作戯曲の舞台上演に際してその役を舞台に演じたヴィンセント・シャーマン、エルマー・ブラウン、アンジェラ・ジェーコブス、マルカ・コーンシタイン、マーヴィン・クライン、ジョン・ハモンド・デイリー、等も出演している。撮影は「近衛兵」「世界大洪水」のノーバート・ブロディンの担任。