RRRの映画専門家レビュー一覧

RRR

「バーフバリ」シリーズのS・S・ラージャマウリ監督によるアクション大作。1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた少女を救うため立ち上がったビームと、大義のため英国の警察官となったラーマは、互いの素性を知らずに親友となるが……。出演は、「バードシャー テルグの皇帝」のN・T・ラーマ・ラオ・Jr、「マガディーラ 勇者転生」のラーム・チャラン。インド国内の初日興収歴代1位。
  • 映画監督/脚本家

    いまおかしんじ

    3時間近くあるが全く飽きない。次から次へと何かが起きる。敵と味方が知らずに友だちになって、やがて敵対していく。どっちの男も基本的にものすごくいい奴で、いろんなことを背負って、好きには生きられない。もどかしい。アクションがいちいち手が込んでいて楽しい。絶対に退屈させないぞという意地を感じる。それにしても男たちは、なかなか死なない。メチャクチャになっても最後は何とか生きている。笑ってしまう。ヒロインも可愛いだけじゃなくて、どこか芯が強くていい。

  • 文筆家/俳優

    唾蓮みどり

    今日に始まったことではないのだが、どのようにこの手のボリウッドを楽しめばいいのかずっと考えていて、困惑している。1920年代の話とはいえ、白人による人種差別、大義名分のための闘争、男は強く女子どもは守られものというジェンダーロールなど、白黒きっぱりと別れた世界観やプロパガンダになりかねない映画というものを純粋に楽しむことがもうできない。ただ、画面から迸る熱量には圧倒されるものがある。総製作費97億円というスケール感にはただただ驚かされる。

  • 映画批評家、東京都立大助教

    須藤健太郎

    かなり楽しんで見た(インド映画をよく知らないので、これがいつも通りの面白さなのか、それとも規格外の面白さなのかはわからないのだが)。歌あり、踊りあり、アクションあり、ラブストーリーありの全部のせ。マルチバースだなんだと設定をいたずらに複雑にしなくても娯楽は成り立つようだと思わせる。ただ、暴力より歌だという気付きを得るわりには暴力による解決だし、民衆全員に武器をというわりには結局2人の超人の力ですべてをなぎ倒すじゃないかと、頭の片隅で思いつつ。

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