ハーティー 森の神の映画専門家レビュー一覧

ハーティー 森の神

「バーフバリ」シリーズのラーナー・ダッグバーティ主演のアクション・アドベンチャー。森で野生のゾウの群れを見守りながら暮らすスミトラナンダンは、人々から“森の神”と呼ばれていた。ある日、巨大企業がリゾート施設の開発のため彼の住む森を占拠する。
  • 映画監督/脚本家

    いまおかしんじ

    象がちゃんと芝居している。あれ本物だろうか? CGかな? 自由に暴れまわる象を見ているだけで楽しい。主人公の森の神が、結構間抜けで笑ってしまう。何をやってもどことなくユーモラス。この男がとことんうまくいかない。悪いやつに騙されて、ボロボロになっていく。もっと活躍するかと思ったが、そうじゃない。この弱いおっさんが、意地のように象を守ろうとするのが、滑稽で面白かった。ストーリーは、敵と味方がはっきり分かれていてわかりやすい。161分は長すぎる。

  • 文筆家/女優

    唾蓮みどり

    いったいクライマックスが何回来るのだ、という感じで音楽含めてtoo much。スローモーションの多用など、プロモーションビデオのような映像に少々疲れてしまう。主人公のハーティーがとにかく強い。木をスイスイ登るシーンなど面白いのだけど、目的のためなら人を殺してしまうというのはあまりに現実味がない。ストーリーとしては先が読めてしまう展開にしても、善悪の役割があまりにはっきりした人物造形にしてもつっこみどころが多く、娯楽映画としてもいささか長すぎる。

  • 映画批評家、東京都立大助教

    須藤健太郎

    話題の「バーフバリ」2部作を未見の私のような者が感想をいうのはおこがましいのだが、終始楽しんで見た。ゾウとその住処である森を守る者が「善」で、その森でリゾート施設の開発を計画する大企業とその後ろ盾をする大臣が「悪」という、王道の勧善懲悪。とはいえ、悪者の思惑を崩すのがSNS世論で、それを気にした首相のメールで一件落着、ではいささか情けない気もする。反政府ゲリラが結局全滅し、姿を見せない首相が漁夫の利を得る感じになっているのがどうも釈然としない。

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