マーベラスの映画専門家レビュー一覧

マーベラス

「007/カジノ・ロワイヤル」「007/ゴールデンアイ」を手がけたマーティン・キャンベル監督によるアクション。師であるムーディを失い復讐に乗り出す暗殺者アンナの前にターゲットの護衛レンブラントが現れ、超一流たちの知力とスキルを駆使した戦いが始まる。「M:i:III」やドラマ『NIKITA / ニキータ』のマギー・Qが卓越した身体能力と精神力を見せる復讐の暗殺者アンナを、「スパイダーマン:ホームカミング」のマイケル・キートンが完璧を求めるセキュリティ、レンブラントを、「アベンジャーズ」シリーズのサミュエル・L・ジャクソンが老獪な工作員ムーディを演じ、超一流たちのプライドを懸けた戦いを活写する。
  • 映画評論家

    上島春彦

    マギー・Qといったらプレスにはないがまず初期作品「レディ・ウェポン」を思い出すのが常識。でも実は香港出身じゃない。ともあれ本作でも、全身が頭脳みたいなシャープでクレヴァーなアクションをたっぷり堪能できる。英国からヨーロッパ、アジアと世界各地を舞台に、ひねりのある物語が展開され、かつ「殺し屋映画」というジャンルのあり方への批評的な視点が存在するのが新機軸と言える。復讐の虚しさが根底にある。敵方の護衛役マイケル・キートンがとぼけたいい味を発揮。

  • 映画執筆家

    児玉美月

    マギー・Qを殺し屋として中心に置いたところまではいいかもしれないが、そんな彼女とマイケル・キートンとの敵対関係の描き方も時代遅れに感じてしまう部分があり、志だけが先行している感が否めない。マギー・Qを含め「ジョン・ウィック」的なアクションへの期待にはそれなりに応えてくれるのかもしれないが、いかんせん物語の内容が消化不良を起こしてしまう。監禁された緊迫感あふれる灰色の室内から、のどかな緑の風景へと画面とテンポがガラッと転調するあたりは良かった。

  • 映画監督

    宮崎大祐

    筆者が好きな「ジョン・ウィック」シリーズの製作陣と名匠マーティン・キャンベルのコンビ作ということでおのずと期待値は上がるのだが、マイケル・キートンとロバート・パトリックが登場するだけでなく、バイカー軍団が登場し、高層ビルを使った上下のアクションシーンがあったりと、90’s映画ファンは大満足することだろう。またアクション映画とは思えないほどのエスプリが効いた台詞の応酬を聞かせる俳優陣の中でも主演のマギー・Qが素晴らしく、もっと売れてほしい。

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