ウォーハント 魔界戦線の映画専門家レビュー一覧

ウォーハント 魔界戦線

ミッキー・ローク主演で贈る戦慄のアクション・ホラー大作。第2次大戦末期、墜落した輸送機を捜索するためドイツの暗い森に踏み込んだアメリカ兵たち。だが、その戦場には呪われた“何か”が潜んでいた。生存者の捜索と機密文書を追う兵士たちが遭遇する極限の恐怖を描く。出演は『プリズン・ブレイク』シリーズの“ティーバッグ”役が印象に残るロバート・ネッパー。『トワイライト』サーガのジャクソン・ラスボーン。ミッキー・ロークは米軍のジョンソン少佐を演じた。監督は「ウェズリー・スナイプス/コンタクト」のマウロ・ボレッリ。不気味なカラスの大群や、神出鬼没に次々と姿を変える呪霊を描くハイクオリティなVFXも見所。
  • 米文学・文化研究

    冨塚亮平

    敵はナチスと思いきや実は魔女という無茶な設定や、カート・ラッセルを意識でもしたのかなぜかずっと金色の眼帯をつけている少佐、魔女の色仕掛けについつい引っかかってしまう兵士など、B級映画らしいケレン味に満ちた細部はそれなりに楽しい。しかし、全体的な画面の安っぽさは如何ともしがたく、特に魔女軍団との戦闘が本格化する後半の展開は、予算不足を逆手に取るような工夫もなく、安易にCGを使用した非常に大味なものとなっており、緊張感を保ったまま観続けることは困難。

  • 日本未公開映画上映・配給団体Gucchi's Free School主宰

    降矢聡

    ナチスとの戦争に魔女や生命の木といったオカルト要素を混ぜたお話のトンデモ加減はおくとしても、精彩を欠く銃撃戦をはじめ、カットごとに距離感が狂う追跡、暗くてよくわからないナイトシーンなど、様々な描写がかなり雑な印象。魔女の造形や正気を失っていく兵士たちの様も新鮮味はない。あり得ないことが起きるという場面でもカットを割ってしまえば、それは魔女の力ではなく単なる映画の編集に見えてしまう。それらが強烈なギャグやユーモアになっていればよかったのだけど。

  • 文筆業

    八幡橙

    あらすじを先に読み、もう一つの「ドクター・ストレンジ」最新作と呼びうるのか!? と勝手に期待を膨らませてしまった。暗い森の中、墜落した輸送機の捜索に向かう米軍の一行。そこに加わる謎の特務兵。森での異変。妖しい魔女の存在。やがて兵士たちは、次々に狂気を帯び……。設定自体は興味深いのに、思わせぶりなまま登場もしないヒトラー含め、脚本も演出も終始ピンと来ず。恐怖かアクションか、あるいはミッキー・ロークの存在意義か。何か一つでも全うしてくれていたら。

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