ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガードの映画専門家レビュー一覧

ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード

ライアン・レイノルズ主演によるアクションコメディ。かつてコンビを組んでいた超一流ボディガードのマイケルと殺し屋ダリウス。時は経ち、落ち目となったマイケルの元に、ダリウスの妻ソニアが現れ、マフィアに捕まった夫を救出するため、マイケルを拉致するが……。共演は「アベンジャーズ」シリーズのサミュエル・L.ジャクソン、「エターナルズ」のサルマ・ハエック、「ペイン・アンド・グローリー」のアントニオ・バンデラス。「エクスペンダブルズ3 ワールドミッション」のパトリック・ヒューズ監督が、自身の前作『ヒットマンズ・ボディガード』のその後を描く。
  • 米文学・文化研究

    冨塚亮平

    単に舞台となる国を変えるだけではない続篇ならではの新味を加えようという意図はわかるものの、サルマ・ハエックを含む三人で進む前半からは、でこぼこコンビの男二人によるホモソーシャルだが憎めない掛け合いとド派手なアクションの掛け合わせという、前作の肝だった美点がほぼ失われてしまっている。コンビの軽妙なやりとりが復活する中盤以降はやや持ち直すが、ボートや車の使い方、ラストミニッツレスキューに至る展開にはやや既視感があり、前作を更新できたとは言い難いか。

  • 日本未公開映画上映・配給団体Gucchi's Free School主宰

    降矢聡

    最強の殺し屋とエキセントリックな詐欺師のカップルと、トラウマによって殺しをやめたボディガードという癖のある3人で構成されたユニットは、殺さないアクション描写や、殺す者と騙る者と守る者という組み合わせの仕方によって、アクションや殺し描写それ自体を考えさせるポテンシャルを秘めているように思えた。しかし実際には、そういった仕掛けや考察はあまり感じられず、巻き込まれ型アクション映画の域にとどまってしまっている。巻き込まれていくさまは面白いけれど。

  • 文筆業

    八幡橙

    銃撃、格闘、カーチェイス、惜しみなく繰り返される爆発と、そこに重なるギャグの応酬。核となる「妻」=サルマ・ハエックの存在感はもちろん、前作以上に火薬の量もライアン・レイノルズが車その他に轢かれる頻度も増しに増してる第二弾。大ピンチが迫る中、つねに放課後の中学生みたいな会話しかしない主演二人のバディぶりも板に付き、「裸の銃」シリーズにまた一歩近づいた感も。クレイジーだが、現実の方がよっぽどどうかしている昨今。憂き世の澱を吹き飛ばすには最適の痛快作。

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