カラダ探しの映画専門家レビュー一覧

カラダ探し

小説投稿サイト“エブリスタ”で人気を集め、漫画版もヒットした携帯小説を映画化したホラー。女子高生・明日香とクラスメイト5人の前に、全身が血で染まった少女”赤い人”が出現。その日から同じ日を繰り返すことになった6人は、明日を迎えられるのか。出演は「バイオレンスアクション」の橋本環奈、「東京リベンジャーズ」の眞栄田郷敦。監督は「太陽は動かない」の羽住英一郎。
  • 映画・音楽ジャーナリスト

    宇野維正

    目の前で起こっている出来事の凄惨さと登場人物たちの怖がり方の軽さに齟齬が生じているとしか思えないなど、シリアスなホラー映画として向き合うとどうにも居心地が悪い。しかし、中盤から急にティーンムービー的なトーン&マナーに転換したところで、作り手がやろうとしていることが分かった。これは日本映画では稀な、ハリウッドのカラッとした学園ホラーの系譜にある作品。ワーナーのローカルプロダクション作品であることも含め、そのトライアルは支持したい。

  • 映画評論家

    北川れい子

    高校が舞台の死のループとは、その仕掛けがどうあれ、かなり悪趣味。毎日、誰かが血まみれで死んだり殺されたりしても、ループ映画の約束ごとで翌日には振り出しに。その繰り返しの中で、巻き込まれた6人の高校生たちのキャラや関係とループの謎が見えてくるのだが、羽住監督、青春群像劇、それもアイドル系若手俳優のパニックムービーふうに演出しているのは達者で、当然、それぞれに見せ場がある。とはいえ死を青春ゲーム化するとは、娯楽映画と分かっていても気色悪い。

  • 映画文筆系フリーライター。退役映写技師

    千浦僚

    初っ端の橋本環奈が受けるマイルドいじめに、いやー自分の子がこんなことされてたらする側の子らを即座にこの世から卒業させたくなるなー、と思って観てたら橋本氏含む主要人物惨死、そこからループが始まり彼女らは生きなおし解脱のため謎解きとバトルをし、そのなかで伸びやかな若者として友愛で結ばれていく。バカは死ななきゃなおらないし人はただ一度生きるのみだがトリッキーな青春映画として悪くない。青春のキラッキラを体現したのが女優陣でなく醍醐虎汰朗なのが愉快。

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