スタートアップ!の映画専門家レビュー一覧
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映画・音楽ジャーナリスト
宇野維正
マ・ドンソクは自分も好きな役者だが、18年は5本、19年は4本、基本すべてが主演もしくは準主演作であることを考えると、いくらなんでも出すぎか。さすがに「これはどうなの?」という作品も日本公開されるようになってきた。「サバハ」での好演が印象に残るパク・ジョンミン演じるボンクラな不良少年が中心のドタバタコメディの本作だが、脚本や編集までドタバタしていて、途中から物語の因果がどうでもよくなる上に、最終的に「いい話」にしようとしているところが痛々しい。
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ライター
石村加奈
マ・ドンソクが、今回演じるのは、港町・群山のチャンプン飯店で、料理とケンカの腕を振るう、おかっぱ頭がトレードマークの謎のシェフ・コソクだ(TWICEファンで猫となかよし、という設定も絶妙!)。コソクたちと出会い、世界を学んでいく家出少年・テギル(パク・ジョンミン)の成長物語で、殴られてばかりのテギルを、ジョンミンが軽妙に体現して、マブリーと好タッグを組んでいる。独特のリズムの編集が、登場人物それぞれに一理ある、含蓄のあるドラマを味わい深く見せる。
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映像ディレクター/映画監督
佐々木誠
目を開けて眠るドンソク、張り手をするドンソク、TWICEを踊りながら歌うドンソク……。顔面力もハンパないマブリー(マ・ドンソク+ラブリー)の魅力を強制的に味わえる決定版。取り巻くキャラクターたちとの相性が良く、バランスも取れているので、これだけ推していながらドンソクだけが浮くということがない。前半ギャグ、後半シリアスというお馴染みの構成だが、登場人物全員が変化の願望を持っている設定が軸となり、それぞれの「青春」との対峙が全篇ブレずに描かれる。
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