ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューの映画専門家レビュー一覧

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー

「リチャード・ジュエル」の女優オリヴィア・ワイルドによる監督デビュー作。成績優秀な高校生エイミーとモリーは親友同士。だが卒業前夜、遊んでばかりの同級生がハイレベルな進路を歩むことを知り、失った時間を取り戻そうと2人は卒業パーティーに乗り込む。出演は「ビューティフル・ボーイ」のケイトリン・デヴァー、「レディ・バード」のビーニー・フェルドスタイン。製作総指揮を「俺たち」シリーズ、「バイス」のウィル・フェレルとアダム・マッケイが担当する。
  • 映画評論家

    小野寺系

    地味な男子学生が大人の扉を開く青春映画といえば、学年に君臨するアメフト部員を打ち倒したり、女王の座にある女子学生と一夜を過ごすなどの展開がお決まりだが、本作はこのジャンルの主人公の性別を女子に変更するだけでなく、学校内の地位やコンプレックスに縛られず、学生たち全てを尊重する新しい視点を与えたことが画期的。ここで表現される女子同士の友情が、世の中の重圧から自分たちを守り合う同志としての関係や、互いの生き方を認め合う関係として描かれているのがいい。

  • 映画評論家

    きさらぎ尚

    勉強はテキトウで遊びはシッカリ(のように傍目には見える)な子が、良い大学に進学を決めた、どうして……。地頭の良し悪しはさておき、ガリ勉女子のヒロインの気持ちはごもっとも。アメリカの、卒業前のパーティにかける気合いは日本とは比較にならないにしても、まるで失われた高校生活を一気に取り戻すがごとくのパーティ潜入を、アクション&アドベンチャー風に仕立てたのは面白い。酔っ払ってハイになる等、パーティ場面の平凡さはあるが、監督のコメディ・センスに+★ひとつ。

  • 映画監督、脚本家

    城定秀夫

    いわゆるアメリカンハイスクールのプロムで勝負かけるぜモノといえば主人公はチェリーボーイと相場が決まっているのだが、本作は性格が捻じれてる太め体型(個人的にはナイスバディ)女学級委員長とレズビアンの親友という変わり種コンビが暴れまわるコメディで、物語はつねに物語の都合で進み続けるがゆえ、リアルな感情で考えると何かと疑問も残るのだが、抜けのいい笑いと、瑞々しく思い切りのいい演出に乗せられ、いつしか彼女たちを応援しているという、バディムービーの快作。

1 - 3件表示/全3件

今日は映画何の日?

注目記事