海底47m古代マヤの死の迷宮の映画専門家レビュー一覧

海底47m古代マヤの死の迷宮

海洋パニックスリラー「海底47m」のシリーズ第2弾。気弱な女子高生ミアは、父の計らいで、父の再婚相手の娘サーシャと共にサメ鑑賞ツアーに参加。そこで友人に誘われた2人は、マヤ文明の遺跡が眠る海底洞窟を探索するケーブダイビングに挑戦するが……。主演は「ぼくたちのムッシュ・ラザール」のソフィー・ネリッセ。ジェイミー・フォックスの娘コリーヌ・フォックスとシルヴェスター・スタローンの娘システィーン・スタローンが、本作で映画初出演を飾っている。
  • 映画評論家

    小野寺系

    海洋パニック映画というジャンルものとしての質を堅持しつつ、さらに意外な展開を用意した前作。今回の続篇では、マヤ文明やギリシャ神話の迷宮伝説を要素に加え、閉塞感と不気味な暗闇を美的に描くというアーティスティックな内容へと、さらに飛躍的な変貌を遂げていて驚かされた。前作を大きく上回った独創性と先進性を、ジャンル映画のなかでまとめあげた手腕や実験性については称賛するほかないが、生存するための戦略性の描写や、クライマックスの衝撃は前作に及ばなかった。

  • 映画評論家

    きさらぎ尚

    ガラス底の観光船でサメの見学ツアーに出る予定の姉妹が、突然、友達と4人でダイビングをすることに。ここまでの展開は、学校でヒロインが苛められっ子であること、姉妹の仲が良くないこと等を手際よく紹介して、ドラマの入り方としては合格点。が、その後となると、オマケ的なエピローグに至るまで、一度も外のシーンはなくすべて水中。危険にさらされて姉妹に絆が芽生えるというストーリーは一応あるが、酸素の残量を気にしながら薄暗い水中でもがく彼女たちの映像に息苦しくなる。

  • 映画監督、脚本家

    城定秀夫

    主人公の家庭環境に問題アリというサメ映画あるあるな冒頭で話の流れとオチがおおかた予想できてしまう親切設計なうえ、目が白くて体中傷だらけな盲目深海ザメの不気味なヴィジュアルは最高で、マヤ遺跡とかあんま関係ないけど終盤のしつこいくらいの盛り上がりは素晴らしく、頭が5つあるサメや空飛ぶサメが出てくるトンチキサメ映画と違い(海だけど)地に足の着いた清く正しいサメ映画である本作が語り掛けてくるのは劇中の父親が娘に言う台詞そのものだ――「サメはいいぞ!」。

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