人生は二度とないの映画専門家レビュー一覧

人生は二度とない

個性の違うホワイトカラーのインド人男性3人組が、スペインで過ごす休暇の途中で、新しい自分を発見していく青春ロード・ムービー。監督はゾーヤー・アクタル。出演はリティック・ローシャン、ファルハーン・アクタル、アバイ・デーオールほか。2011年9月15日より、東京・新宿バルト9にて開催された「第8回 ラテンビート映画祭」にて「人生は一度だけ」の邦題で上映(2011/9/17上映)。
  • 映画監督/脚本家

    いまおかしんじ

    独身最後のスペイン旅行。男三人のイチャイチャぶりが目に余る。冗談みたいに携帯電話を捨てるとことか、ホント子どもみたいで、男子はいつまでたってもアホやなと思う。美女との出会い。恋の予感。一気に旅が華やかになる。彼女が?剌としていてとても可愛い。スキューバダイビングの海もスカイダイビングの空もとにかく明るくて美しい。トマト祭りに牛追い祭り。観光映画としてもちゃんとしてる。初めてのスキューバダイビングで、感動のあまり涙を流す男の顔がいい。

  • 文筆家/俳優

    唾蓮みどり

    とにかく旅がしたくなる。バチェラーパーティーならバチェラートリップを見ながら、こういう旅が今後できる日が来るのだろうかなどと考える。3人がふざけている感じが妙に息が合っていて、つい笑ってしまう。本作公開でインドからスペインへの旅行者が増えたそうだが、トマト祭りや牛追い祭りなどのシーンも見応えがある。コロナ以降、海外へようやく行けるようになってきたとはいえ、以前よりもまだハードルが高い。この映画で感じる開放感をリアルに感じたい。

  • 映画批評家、東京都立大助教

    須藤健太郎

    いわゆるバチェラー・パーティ映画は、いま脚本家にとって一番挑戦しがいのある題材だと思う。家父長制と異性愛規範に基づく結婚制度を前提に、マチズモにミソジニーから性的搾取までが跋扈し、現在問題視されているものがことごとく凝縮して詰め込められているからだ。それらをどう料理するかで自分の腕前を披露できるわけである。本作はバチェラー・パーティにつきものの性的放蕩をダイビングやお祭りに置き換えながら、性とジェンダーの規範を温存させているだけだ。

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