「ウディ・アレンの影と霧」のストーリー

1920年代、中央ヨーロッパのある町。そこでは、霧の夜になると連続殺人が発生し、人々は恐怖に脅えていた。フィアンセのイヴ(ケイト・ネリガン)との結婚を夢に描く、平凡な事務員のクラインマン(ウディ・アレン)も殺人犯から町を守る自警団に参加させられる。その頃、町にサーカスがやって来るが、事件のあおりで客足はさっぱり。剣を飲む曲芸師のアーミー(ミア・ファロー)は、サーカスの娘マリー(マドンナ)と浮気した恋人のピエロ(ジョン・マルコヴィッチ)とケンカ別れして、サーカス団を飛び出した。アーミーが転げ込んだのは娼館で、娼婦たち(キャシー・ベイツ、ジョディ・フォスター、リリー・トムリン)にかくまわれる。そこへ、大学生のジャック(ジョン・キューザック)が現れ、700ドルでアーミーを抱きたいと迫る。渋々承知したアーミーだが、今まで感じたことのない歓びを感じた。だが、アーミーは売春容疑で警察に逮捕されてしまう。警察署でアーミーが出逢ったのがクラインマンで、アーミーの保釈後、2人は街を彷徨う。後悔にくれたアーミーは、学生から得た金を教会に献金し、残りを通りがかりの赤ん坊連れの女に与えた。アーミーとクラインマンの間には奇妙な友情が芽生えるが、突然、クラインマンに連続殺人の容疑がかかってしまう。彼と会った直後に、検死医(ドナルド・プレザンス)が殺されたのだ。クラインマンとはぐれたアーミーは、彼女を探すピエロと会い、さっき金を与えた女が殺されているのを見つけ、2人は残された赤ん坊を育てることにする。一方、クラインマンはサーカス小屋の近くで絞殺魔に襲われ、ちょうどいた魔術師と協力して、魔術を使って殺人鬼を捕まえる。が、いつの間にか犯人の姿は消え失せていた。だが、クラインマンは魔術師から助手になるよう誘いを受け、彼は第二の人生を歩むことになる。魔術師は言う。「人生は幻影」