「王の涙 イ・サンの決断」のストーリー

宮廷内の最大派閥・老論派の策謀により、祖父である先代王・英祖によって父・思悼世子を殺された李朝第22代国王イ・サン(ヒョンビン)は、即位後も絶えず暗殺の危険にさらされていた。心を許せる家臣はただひとり、少年の頃からイ・サンに一途に仕えてきた宦官のカプス(チョン・ジェヨン)だけであった。一方、英祖の後妃でイ・サンよりわずか7歳年上の義理の祖母、貞純王后(ハン・ジミン)は、民の飢饉や夫の喪中など意に介さぬ贅沢三昧。老論最高首長の座に飽き足らず、権力の頂点を求めイ・サン失脚を狙っていた。理想の治世を実現するため、イ・サンが老論派の排除に動き始める中、老論派はある男を通じ当代一の刺客ウルス(チョ・ジョンソク)を使って王暗殺を企てる。ウルスは、愛する女官ウォレ(チョン・ウンチェ)との幸せを夢見て、自由になるための唯一の手段としてイ・サン暗殺を引き受けたのだった。そんな中、明らかになるカプスの秘められた悲しい過去。そして1777年7月28日。容赦なき刺客が王に襲い掛かった……。