「イッツ・ショータイム」のストーリー

無声映画時代のハリウッドの伝説的な名犬、リンチンチンは、1916年、フランスの生まれで、第一次世界大戦中フランスに駐留していた米軍伍長リー・ダンカンに拾われて、アメリカに連れられ、17本のハリウッド映画に主演した。そして1920年代には、ワーナー映画を破滅から救ったドル箱スターとなった。ラッシーは1940年生まれのオスで、ラッド・ウェザーワックスという有名な犬の調教師に育てられ、42年MGM映画「家路」でデビューした。共演は少女時代のエリザベス・テイラー、他に犬の仲間では、新聞連載漫画の映画化「ブロンディ」シリーズ17本に主演した『才女』デイジー、ディズニーの「黄色い老犬」などに主演したスパイク。一方、猫には意外とスーパースターが少なく、中でも有名なのが、レイ・ミランド主演「ルバーブ」のルバーブ、オードリー・ヘップバーン主演の「ティファニーで朝食を」の名のない猫、そして恐怖映画「猫」の主役チュリアなどである。「ターザン」シリーズのチンパンジーのチータは、ターザン役者が18人も代ったように、チータも30匹以上がつとめている。馬のトップスターはロイ・ロジャースとコンビを組んだトリッガー。「緑園の天使」でエリザベス・テイラーと共演したパイは、当時のMGMスタジオ重役の持ち馬。MGMのマークに登場するのがライオンのレオ。初代レオは、黒白映画のタイトルに現われ3度吠える。カラー映画では2度吠えた。戦後、シネスコ時代になって、マークを撮り直す必要が生じ、レオの代用として、ロスの郊外にある『映画アニマル俳優の家』にいるジャッキー三世で撮り直した。彼は大変な名優で、「サムソンとデリラ」「エジプト人」など何本ものスペクタル史劇に出演している……。