「愛すればこそ(1929)」のストーリー

牧師の息子ダグラス・ストラットンは愛し合っているパトリシア・メイスンという美しい乙女と結婚していたが、表面はそんなことはないように見せかけ大勢の友達と共に毎夜の如く踊り狂っていた。その夜もダグの部屋で大騒ぎをした挙げ句皆帰ったあとでパトリシアは戻って来て寝間着姿でダグと恋を囁いていたが、パットを恋しているロドニー・ホールというこの州の政界の有力者の息子が窓から侵入してダグと争いを始めた。そしてロドニーはダグの拳銃を持ち出してダグを撃たんとしたので格闘は尚続いたがロドニーは何者かが発射した弾丸当って即死した。ダグはロドニーを殺した覚えは少しもないと主張したが、被害者の父親が政界の大親分であるためにダグは死刑を宣告された。ダグの友人でやはりパットを愛している知事パーマーの息子ポールは懸命になってダグが無罪放免になるよう努力を続けたが、知事はどうしても死刑執行状に署名しなければならない立場となった。かくてダグが死刑を免れない羽目となるや煩悶に煩悶を重ねたポールは遂に叔父にロドニー殺しの犯人は自分であると告白した。ポールは悲劇の当夜やはり逆戻りして来てダグとロドニーの争いを物陰から目撃していたがダグがパットと秘密結婚していることを知るや嫉妬に逆上してダグに発砲したが誤ってロドニーを殺してしまったのであった。そして自首しようと決心したが自分を溺愛している父親の胸中を考えるとその決心も鈍って今日に至ったが罪無きダグが死刑に処せられると彼が片恋を捧げているパットまでも世を儚んで死んでしまいそうなので自白したのだった。叔父はポールに堅く他言を禁じてこのことを自分の胸一つに収め兄の知事にはしらせなかった。ポールの叔父は刑務所長であった。そして心を鬼にして兄の為甥のためダグに死刑を執行しようとしたが最後の瞬間に及んで死刑執行延期を命じた。その理由を兄の知事に説明しに赴いた時ポールは隣室で自殺した。青天白日の身となったダグとパットはポールの死に涙をそそいだ。