「シャムロック大競馬」のストーリー

愛蘭土の名家ガフネーも傾く家運にやむなく広大な邸宅も人手に渡るそうになったので、当主マイルス卿は愛馬を売ることを決心した。卿の娘シーラはロザリーンという馬を愛していた。ガフネー邸に育てられた孤児のニール・ロスがその馬のめんどうを見ていたが彼は密かにシーラを恋していた。馬買いに来たアメリカ人のフィンチは高価に買い取ったがシーラの心を知るニールは故意にフィンチにロザリーンを駄馬と思わせた。ロザリーンが駄足であることを見過ごしたフィンチもニールの名騎手たることを見抜き彼を雇ってアメリカに伴った。フィンチの騎手頭のモーガンはひねくれ者で、ニールを嫉み辛く当たったがニールの馬術の上達は目覚ましくたちまち競馬狂連の注目を受けた。ニールは出る競馬毎に勝って貯めた金2000ドルを送ってガフネー一家をアメリカへ呼ぶことにした。ところがモーガンはある日障害物競馬の際ニールを落馬させて重傷させ再び騎手たることを不可能ならしめた。間もなく卿は娘やロザリーン諸共到着したがニールの重傷のために途方に暮れた。ニールはシーズン第一の呼び畑たる障害物競馬に是非出場すると言ってロザリーンの背に身体を縛り付けて命を賭して競馬場に現れた。そして見事に月桂冠を得たニールは莫大の賞金を獲て懐かしい故郷の愛蘭土に帰り彼とシーラの結婚式は盛大に挙行された。