「スタンドアップ」のストーリー

夫の暴力に耐えかね、幼い子供二人を連れて家を出たジョージー(シャーリーズ・セロン)は、生まれ故郷の北ミネソタの町に戻る。そこは古くからの鉱山町で、10代でシングルマザーとなって出戻ってきたジョージーに、周囲の視線は冷たい。“身持ちの悪い女”というレッテルを貼られ、父親(リチャード・ジェンキンス)からも信用されず、母のアリス(シシー・スペイセク)が繰り返すのは、夫とやり直すために辛抱しろという言葉ばかり。しかしジョージーは自分の力で子供たちを養って生きていこうと決意しており、鉱山で働こうと決める。ベテラン鉱山労働者である父は猛反対し、父娘の溝はさらに深まったが、病気の夫に代わり長年鉱山で働いてきた旧友グローリー(フランシス・マクドーマンド)は、ジョージーを励ます。しかし仕事は思った以上にきつく、同僚である男たちは、子供じみた悪戯や卑猥な言葉をジョージーに投げつけてくる。中傷の果てに息子までがいじめられ、数少ない同僚の女性たちも状況がさらに悪化することを恐れ、味方になってはくれなかった。耐えられなくなったジョージーは、勇気を振り絞りセクシャルハラスメント訴訟を起こす。最初は一人きりだったが次第に賛同者を得てゆき、ついには勝訴するのだった。