「堕天使のパスポート」のストーリー

不法滞在者や難民たちがひしめくロンドン。トルコからやってきた移民の若い女性シェナイ(オドレイ・トトゥ)は、従姉妹のいるニューヨークへの脱出を夢見ながら、ホテルのメイドとしてつつましく暮らしていた。彼女にはオクウェ(キウェテル・イジョフォー)というナイジェリア人の同居人がいたが、彼はシェナイと同じホテルのフロントで夜勤係として働いているので、アパートで顔を合わせることは余りない。しかもシェナイは、昼間はミニキャブの運転手をしていた。ある日、娼婦ジュリエット(ソフィー・オコネドー)の助言でホテルの部屋をチェックしに行った彼は、トイレの中に人間の心臓を発見する。支配人のファン(セルジ・ロペス)に警察への通報を進言するが、ファンは口封じの金を握らせようとした。それからしばらくして、移民局の男たちがオクウェを捕らえるため、シェナイのアパートに押し掛けてくる。目をつけられたシェナイはホテルの仕事を辞め、縫製工場で働くことに。だがそこも移民局につきとめられ、シェナイは上司から口止め料の代わりに性的な奉仕を強要される。一方オクウェは、中国難民の友人グオイ(ベネディクト・ウォン)が勤める病院の霊安室に寝泊りしていた。そこにシェナイが工場を逃げ出してくる。彼女は一刻も早くこの生活から抜け出したいと考え、ファンのホテルで行なわれている臓器売買の取引に関わろうと決意。シェナイはパスポートを得るために肝臓摘出の手術を申し出て、その際、ファンに処女を奪われてしまう。彼女を守りぬくと誓ったオクウェは、元医者の技術を生かして自ら手術の執刀を申し出つつ、ファンをだまして薬を飲ませて眠らせ、彼の肝臓を摘出して取引先に渡してしまう。そしてシェナイはニューヨークへ、オクウェは娘の待つ故郷ナイジェリアへと飛行機で飛ぶのだった。

今日は映画何の日?

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