「THE PRINCESS YEAR」のストーリー

王政の敷かれたさくら王国。この国の王子は、10歳になると王室を離れ、民衆の中で人知れず生活し、20歳になると王妃を連れて王室へ戻ると言う習わしがあった。そして、今年は王子・寿臣が20歳を迎える年。巷では、誰が王子なのかが大きな話題となっていた。王室に入ってハッピーな一生を過ごそうと、王子探しに懸命なミユキ。彼女が目をつけたのは、勉強ばかりしている冴えない宮内寿臣。既成事実を作ってしまえと奮闘する彼女であったが、彼はそんな彼女の目論見を見抜いていた。クラスメイトの村瀬に好意を抱く高校生の滝沢は、彼女がある大学生に秘かな想いを寄せていることに気づき、彼を調査する。そして、その大学生が誉田寿臣と言う名前だと知った滝沢は、彼が王子かも知れないから好きなのかと村瀬に尋ねるが、多感な彼女は彼の言動に傷ついてしまうのであった。病気がちな父親に代わって、家業の魚屋を切り盛りするしのぶ。彼女には、彼女を姉と慕う伊藤寿臣と言う幼友達がいた。そんな彼に、しのぶはいつしか恋心を抱くようになっていたが、本人は寿臣と言う名前を使って夜遊びを繰り返すばかり。彼女の気持ちに気づく気配すらない。だが実は、彼こそが本物の王子であったのだ。驚きを隠せない彼女に、彼は結婚の為なら王位継承を捨て魚屋を継ぐと告白する。それから数日後、伊藤寿臣としのぶの婚約が発表された。そしてそれと同じ日、宮内寿臣に対する自分の過ちに気づいたミユキは彼に想いを告げ、村瀬もまた自分のことを真剣に想っていてくれる滝沢の気持ちに応えるのだった。