「過去への道」のストーリー

悪人ダヴィッド・ダウド・ラングフォードはニューヨークアルバニーのウィリアム・キーグルを殺してその罪をウィリアムの息子ネッドに塗り附けた。このためネッドは恐怖にかられて家を飛出し、名もダコタと改めて南西部に淋しい暗い牧夫の生活を送って居た。6年目の或る暴風雨の夜、ダコタの家に1人の娘が迷い込んで来た。名をシーラと云って悪人ラングフォードの娘である事が判った。仇の娘と許りにダコタは一種の復讐の念慮よりして、その夜彼女を脅迫して結婚したが間もなく彼女がラングフォードの実子でない事が知れると、ダコタは却って彼女を愛するに至った。シーラは始めダコタを「悪人で人殺し」と誤信して居たが、後には決して悪人でないと云う考えも時々起って来るのであった。兎角する中彼女の継父ラングフォードはある悪事を企て、失敗し、却ってダコタの為めに捕えられ、過去の憎むべき犯罪を自白して終る。シーラはダコタの悪人でない事、又自分に結婚を強いに理由の決して無理からぬ事を知って改めて、妻としての清い熱い愛を彼に捧げるに至った。