「ウイザード」のストーリー

ヨーロッパ全土に黒死病が蔓延した1346年、グリフィン(ハミッシュ・マクファーレン)の住む寂れた辺境の炭鉱の村にもその脅威は迫ってきており、旅から戻った彼の兄コナー(ブルース・リヨン)も絶望的な外界の様子を村人に伝える。そんな時グリフィンは、夜明けまでに天上の都、星降る街の大聖堂へ十字架を据え置けば、黒死病から村は助かる、という夢を見、彼の夢に望みを託し、グリフィンやコナーら6人の仲間は世界の裏側に通じると言う洞窟を掘り進めてゆく。そして彼らは、何と現代のニュージーランドの街にたどりつくが、その途中グリフィンは一行の誰かが聖堂から墜落死する夢を見る。やがてその人物が兄のコナーであることを知ったグリフィンは、大聖堂に到着後、彼に代わって塔に登り始めるが、実はグリフィンこそが墜落死する人物であることを悟った時、彼の体は宙に浮いていた--。夢はそこで覚めた。洞窟の外から聞こえる村は助かった、という声に一行は村に帰ろうとするが、その頃、グリフィンの体はコナーから感染した黒死病によって冒されていた。そして彼は一人村に戻ることを諦め、柩に収められ川に流されることを決意するのだった。