「オクラホマ巨人」のストーリー

1913年、オクラホマ。広大な油田地帯にはやぐらが数多く組まれ、盛んに石油採掘が行なわれていた。林立するやぐらから少し離れた丘に、リナ(フェイ・ダナウェイ)のやぐらが立っていた。ある日、この丘に1人の男が近づいてきた。男はリナの父クリオン(ジョン・ミルズ)だったが、彼女はクリオンにライフルを浴びせた。ひとり娘を放り出して行方不明になっていた父をリナは憎んでいたのだ。数日後、クリオンは流れ者の労働者メイス(ジョージ・C・スコット)を雇い、リナが眠っている間に丘に忍び寄った。リナはメイスを使うことはしぶしぶ認めたがクリオンは受け入れなかった。その晩、リナの油田を狙う大石油会社のバン・オクラホマの顧問ヘルマン(ジャック・バランス)が部下を従えやってきて、リナ、メイス、手伝いのジムの3人を無理矢理、バン・オクラホマの事務所に連れ込んだ。ヘルマンはリナに採掘権を譲渡するように迫ったが、リナは頑固に拒否したため、手ひどい暴行を加え去っていった。そのためにジムは死んだ。メイスはクリオンに助けられたものの、丘はバン・オクラホマに支配され、近寄ることもできなかった。リナは裁判所に訴えたが、そこもバン・オクラホマに支配されていた。こうなれば武力で丘を取り戻すしかない。3人は手榴弾を馬車に詰め込み、激しい戦いの末、ようやく丘を取り戻した。数日後の夜、油井から突然ガスが噴き出し、燃え上がった。ガスはすぐ燃えつきたが、パイプをつるケーブルが切れてしまった。修理のためにクリオンがやぐらに登った。その彼を丘の下からバン・オクラホマの連中がライフルで狙いをつける。ケーブルを通し終わったとき、クリオンは胸を打ち抜かれ、やぐらの上から落下した。父を憎んでいたリナだが、悲しみがどっとおしよせてきた。彼が死んだ夜、メイスとリナは愛を確認し合った。翌朝、轟音とともに噴水のように油が噴き上げた。ついに石油が出たのだ。黒い雨の中でメイスとリナは狂喜にふるえていた。丘の下からはバン・オクラホマも含めた多くの石油業者が石油を買う契約を取ろうと殺到した。この騒ぎの中で突然、噴出が止まってしまった。カラ吹きだったのだ。もうこの油井からは一滴の石油も出てこない。人々は嘲笑とともに去っていった。