「愛の投縄」のストーリー

芽出度く大学を卒業して父が経営するニューメキシコの牧場へ帰る途中の汽車中でブラッドリー・ブラッチフォードは同じ目的地に行くシビル・ハミルトンという美人と近づきになった。シビルは学校教師として赴任の途に在つたが、長い汽車旅行のつれづれ慰め合った2人は目的地に着くころには既に恋し合う仲となっていた。ブラッドリーの父親ハンクはあまり評判の良くない男で牛盗人と噂されていたため、自然シビルの耳にも聞こえると教師という自分柄だけでも彼女は牛盗人の伜の結婚申し込みを承諾するわけにはいかなかった。それから幾月かの後、ブラッドリーは山陰に怪しい男が他人の牛に勝手に烙印をしているのを認め銃を擬して近づいて見ると意外にも彼の父ハンクであった。伜の難詰に対してハンクは盗癖はブラッチフォード家の遺伝だから抑制することが出来ないので息子は父親を親友デーブ・マーテインとその父トムに引き渡し法の制裁を乞うた。デーブはシビルを恋していたが彼女がブラッドリーを真実愛していることを知ると己が恋を諦めて2人の仲を取り持とうと考えた。そしてシビルが先頃から牧場を買って経営しているのを奇貨とし父のトムと計ってブラッドリーの牧牛をシビルの牧場に秘かに移して烙印し、シビルが牛を盗んでいると評判を立てた。この計略が図に当たり、ブラッドリーは父の牛盗人の名を恥じるに及ばなくなったので、シビルに改めて求婚しその承諾を得た。