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ミューア・マシーソンの関連作品 / Related Work
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逢びき(1945)
映画演劇の両面にプロデューサーであり、作家であり、監督であり、俳優であるノエル・カワードが、自作の戯曲「静物画」を映画化したもので、監督は「この愉快な種族」「大いなる遺産」のデイヴィッド・リーンが当り、撮影は「ヘンリー五世(1945)」「余計者をまっ殺」のロバート・クラスカーが指揮した。主演は舞台女優で、映画にはシネギルド作品数本に出演したシリア・ジョンソンと、舞台出身で「星への道」のトレヴァー・ハワード。ヴェテラン喜劇俳優スタンリー・ホロウェイを筆頭にジョイス・ケイリー、シリル・レイモンド、イヴァーリー・グレッグ、マーガレット・バートンらが助演している。製作を担当しているアンソニー・ハヴェロック・アランとロナルド・ニームは監督リーンと共にシネギルド・プロを主宰している。 -
幽霊西へ行く
「巴里祭」「最後の億万長者」に次いでルネ・クレールが渡英しアレクサンダー・コルダの下で作った映画で、クレールが本国を離れてからの第一回作品である。原作はパンチに掲載されたエリック・コウンの短篇小説で、それに基づいて劇作家のジョフリー・カーが改作、「ウォタルー街」「ウィーンの再会」の作者ロバート・シャーウッドが脚本を書いた。主演者は「巌窟王」「三十九夜」のロバート・ドーナットで、「シーコウヤ」「キャラバン」のジーン・パーカーと「キャラバン」のユージン・ポーレットが相手役として出演するほか、ラルフ・バンカー、モートン・セルテン、ヘイ・ピートリー、「ドン・ファン」のパトリシア・ヒリヤード、エルザ・ランチェスター、イヴァーリー・グレッグ、マーク・デーリー、エリオット・メイソン、ハーバート・ローマス等が助演している。撮影は「宝島」「猫とバイオリン」のハロルド・ロッスンの担任で、「夕暮れの歌」「コンゴウ部隊」のミッシャ・スポリアンスキーが作曲に当たっている。 -
来るべき世界
物故したH・G・ウェルズ作の小説を作者自らシナリオ化したものによって「波止場の天使」を共同監督したウィリアム・キャメロン・メンジースが監督に当り、「ドン・ファン」「コンゴウ部隊」のジョルジュ・ペリナルが撮影した。主なる出演者は「紅はこべ」のレイモンド・マッセイ、「月光石」のラルフ・リチャードソン、「虚栄の市」のセドリック・ハードウィック、「朱金昭」のパール・アージル、「花咲く頃」のエドワード・チャップマン、「幽霊西へ行く」のパトリシア・ヒリヤード、ケネス・ヴィリアス、モーリス・ブラッデル、ソフィー・スチュワート等である。セットは例の如くヴィンセント・コルダが設計し、音楽はアーサー・ブリスが担当している。 -
無敵艦隊
「会議は踊る」「リリオム」のエリッヒ・ポマーがアレクサンダー・コルダの許で製作した映画で、監督は「米国の機密室」「Gウーマン」のウィリアム・K・ハワードが任じた。原作はA・E・W・メーソンの小説で「アンナ・カレニナ」のクレメンス・ディーンがセルゲイ・ノルバンドフと協力脚色した。出演者はイギリス演劇界に名あるフローラ・ロブソン、「来るべき世界」「紅はこべ」のレイモンド・マッセイ、「貞操切符」「心のふるさと」のローレンス・オリヴィエ、「コンゴウ部隊」「暗殺者の家」のレスリー・バンクス、舞台の老優モートン・セルテン、イギリス映画界の花形ヴィヴィアン・リー、同じく新進のタマーラ・デスニ等という顔ぶれである。キャメラは「奇傑パンチョ」「影なき男」のジェームズ・ウォン・ホウが担当した。80点 -
戦艦デファイアント号の反乱
海洋小説家フランク・ティズリーの小説『反乱』の映画化。ナイジェル・ニールとエドモンド・H・ノースが脚色、「ビスマルク号を撃沈せよ!」のルイス・ギルバートが監督した。撮影はクリストファー・チャリス、音楽はクリフトン・パーカー。出演は「ハバナの男」のアレック・ギネス。「ナバロンの要塞」のアンソニー・クェイル、「黒い狼」のダーク・ボガードなど。製作はジョン・ブラボーン。 -
殺人鬼登場
サーカスを舞台に、性格異常の整形外科医を主人公にした怪奇ドラマである。新人ジョージ・バクストの書きおろしシナリオによって編集者出身でこの作品が三本目の監督作品にあたるシドニー・ヘイヤーズが演出を担当した。サーカス場面は英国一流のビリー・スマート・サーカスで撮影されキャメラを受けもったのはダグラス・スローカム。音楽をフランス・ライゼンステインとミューア・マシーソンが書いている。主題歌「星を求めて」をマーク・アンソニーが作曲し、ゲイリー・ミルスが歌っている。出演するのは「嵐の中の青春」のアントン・ディフリング、「恋人たちの森」のエリカ・レンベルグ、「ナポリ湾」のイヴォンヌ・モンロア、ジェーン・ヒルトンなど。製作はジュリアン・ウィントルとレスリー・パーキンの共同。 -
フランケンシュタインの復讐
「フランケンシュタインの逆襲」「吸血鬼ドラキュラ」につづいて、テレンス・フィッシャー監督が作った怪奇映画。前篇で絞首刑を宣告されたフランケンシュタイン男爵が、牢獄を脱出、死体再生の実験をつづけるという物語。脚本はジミー・サングスターの書下しで、台詞をH・ハーフォード・ジェーンズが書き加えている。撮影はジャック・アシャー、監督・脚本・撮影のこの三人は「フランケンシュタインの逆襲」以来のチームである。音楽はレナード・サルゼドオ。主演するのは、これも前篤と「吸血鬼ドラキュラ」以来ひきつづいてのピーター・カッシング。他にフランシス・マシューズ、ユニス・ゲイスン、マイケル・グウィン、ジョン・ウェルシュ、ライオネル・ジェフリーズ等。製作アンソニー・ハインズ。80点 -
風は知らない
英国の新人作家リチャード・メイスンが、戦時中の東南アジア戦線での体験をもとに書いた同名原作を自から脚色した、大戦中のインドを舞台とする英国空軍将校と日本語教師の日本娘との悲恋物語。監督は「二都物語」のラルフ・トーマスがあたり、撮影監督は同じ「二都物語」のアーネスト・スチュワードが担当した。音楽はイタリアの作曲家アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ。タジ・マハール寺院をはじめとする、インドの風光がロケによってキャメラにおさめられている。主演するのは「二都物語」のダーク・ボガードと「静かなアメリカ人」の谷洋子。その他「武装強盗団」のロナルド・ルイス、「暁の出撃」のジョン・フレーザー、「戦艦シュペー号の最後」のアンソニー・ブッシェル、最後の決死隊」のマイケル・メドウィン等が出演、日本側からヘンリー・大川の名で大川平八郎と、池田正が出演している。ピーター・ハートの作曲による主題歌を歌っているのはヴェラ・リン。製作ベティ・E・ボックス。 -
SOSタイタニック 忘れえぬ夜
今世紀最大の海難事件とされる、一九一二年、英国の豪華客船タイタニック号の遭難を、セミ・ドキュメンタリー的タッチと特殊技術の使用によってフィルムに再現した英国映画。監督は「暁の出航」「颱風圏」のロイ・ウォード・ベイカー。多くの資料を駆使して書かれたウォルター・ロードの原作「忘れえぬ夜」を、推理作家で「楊子江死の脱走」等のシナリオも書いているエリック・アンブラーが脚色、「颱風圏」のジェフリー・アンスワースが撮影を監督した。音楽はウィリアム・オルウィン。出演者は、「愛情は深い海の如く」のケネス・モア、「武装強盗団」のローレンス・ナイスミス、「風は知らない」のアンソニー・ブッシェル、「絶壁の彼方に」のロバート・エアーズ、「情事の終り」のマイケル・グッドリッフ、デイヴィッド・マッカラム等。製作ウィリアム・マッキティ。 -
無分別
「よろめき休暇」「パリの恋人」のスタンリー・ドーネン監督が、「歓びの街角」のノーマン・クラスナが自作舞台劇から脚色したシナリオによって作った恋愛喜劇。撮影監督は「炎の人ゴッホ」のフレディ・ヤング。音楽はリチャード・ベネットとケン・ジョーンズ。主題歌“無分別”をサミー・カーンとジェームズ・ヴァン・ヒューゼンのチームが作詞作曲している。ロケおよびセット撮影はロンドンで行なわれた。主演は「汚名」以来12年ぶりに「よろめき休暇」のケーリー・グラントと「追想」のイングリッド・バーグマンが共演。その他「マダムと泥棒」のセシル・パーカー、「ロマンス・ライン」のデイヴィッド・コソフ、フィリス・カルヴァート等の英国俳優陣が出演する。製作はドーネン自身。 -
キャンベル渓谷の激闘
冒険スリラー小説作家ハモンド・イネスの原作を、「スピードを盗む男」の、監督ラルフ・トーマス、脚本ロビン・エストリッジ、撮影アーネスト・ステュワードのチームが再び組んで映画化したアクション・ドラマ。音楽はクリフトン・パーカー。「将軍月光に消ゆ」のダーク・ボガード、「地獄特急」のスタンリー・ベイカー、「仮面の追撃」のマイケル・クレイグの男優陣が顔を合せる。他にバーバラ・マーレイ、ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス等が出演。ベティ・E・ボックス製作。 -
船の女
英国貨物船を舞台に、海の男たちの恋の葛藤を描いた新人作家ウィリアム・ウッズの原作、『マヌエラ』の映画化。ウッズ自身が物語を脚色、「夜の訪問者」「イントルーダー」のガイ・ハミルトンが監督した。脚色にはハミルトンとこの映画のプロデューサー、アイヴァン・フォクスウェルが協力している。撮影監督はオットー・ヘラー、音楽はウィリアム・オルウィンが作曲、ミューア・マシーソン指揮下のシンフォニア・オブ・ロンドンが演奏した。主演は「八十日間世界一周」のトレヴァー・ハワード、「水田地帯」のイタリア女優、エルザ・マルティネッリ、「人間と狼」のペドロ・アルメンダリス。ほかにドナルド・プレゼンス、レスリー・ウェストン。 -
少年が知っている!
リネット・ペリイの脚本を編集者出身のクライヴ・ドナーが初監督したサスペンス・ドラマ。撮影は「スピードを盗む男」のアーネスト・スチュワード。「零下の地獄」のクリフトン・パーカー作曲の音楽を「スピードを盗む男」のミューア・マシーソンが演奏指揮する。主演は「デッドロック」のベリンダ・リー、「ナイルを襲う嵐」のロナルド・ルイス、映画主演四本目のマイケル・ブルック少年。ほかに「仮面の追撃」のジェフリー・キーン、ヴェテラン、マイケル・グウィンなど。 -
嵐の中の青春
英国の小説家クリストファー・イシャーウッドが一九三〇年代のベルリンを背景に自分の体験にもとづいて書いた短篇小説、『サリー・ボウルズ』をアメリカの劇作家ジョン・ヴァン・ドルーテンが戦後『私はカメラだ』と題して戯曲化、これを「三つの恋の物語」などのジョン・コリアが脚色、新鋭ヘンリー・コーネリアスが監督した。撮影は「仮面の追撃」の演出を担当したガイ・グリーン、音楽は「愛情は深い海の如く」のマルコム・アーノルド。主演は、ブロードウェイでも同じ主役を演じ、「エデンの東」に次ぐジュリー・ハリス、「ナイルを襲う嵐」のローレンス・ハーヴェイ、「ウインチェスター銃73」のシェリー・ウィンタース。 -
スピードを盗む男
アルプス山脈のハイ・ウェイに繰展げられた自動車競争に活劇を絡ましたアクション・ドラマ、「潜水戦隊帰投せず」のロビン・エストリッジのオリジナル・シナリオを「ロマンス・ライン」のラルフ・トーマスが監督、同じくアーネスト・スチュワードが撮影監督を担当した。音楽は新鋭ブルース・モンゴメリーが作曲、「リチャード三世」ミューア・マシーソンが演奏指揮をつとめた。主演は「黒い天幕」のアンソニー・スティール、「アレクサンダー大王」のスタンリー・ベイカー、マリナ・ヴラディの姉、「若い恋人たち」のオディール・ヴェルソワを中心に「ロマンス・ライン」のジェームズ・ロバートソン・ジャスティスなど。 -
熱砂の舞(1956)
A・J・ベヴァンの原作から「生き残った2人」のリチャード・メイボウムが脚色し「死の猛獣狩」のテレンス・ヤングが監督、「オドンゴ」のジョン・ギリングが協力している。撮影は「死の猛獣狩」のジョン・ウィルコックス、「オドンゴ」のテッド・ムーア、それにシリル・ノールズと3名の共同、作曲はウィリアム・オルウィン。主演は「死の猛獣狩」のヴィクター・マチュア、「ガラスの靴」のマイケル・ワイルディング、「戦争と平和」のアニタ・エクバーグ。フィル・C・サミュエル製作。 -
撃滅戦車隊三〇〇〇粁
第二次大戦中、欧州戦線で活躍した英軍戦車部隊の奮戦を中心とした戦記映画。製作はJ・エルダー・ウィルス、「死の猛獣狩」のテレンス・ヤングが脚本執筆と監督に当り、撮影は「封鎖作戦」のハリー・ワックスマン、音楽はランバート・ウィリアムソンが担当。主演は競馬騎手出身のエドワード・アンダーダウン(「悪魔をやっつけろ」)、演劇出で映画初出演のラルフ・クラントンとステラ・アンドリュウ、「暁の出航」のマイケル・ブレナンとへレン・チェリーなど。 -
若い河
メルボルン・オリンピックを背景にした青春篇。製作・脚色は「完全なる良人」のシドニー・ギリアットとフランク・ローンダーのチームが担当し、フランク・ローンダーが監督した。撮影は「魔人スヴェンガリ」のウィルキー・クーパー。作曲は「落ちた偶像」のウィリアム・オルウィン、音楽指揮はミューア・マシーソンが「魔人スヴェンガリ」と同様担当した。主な出演者は「夜の来訪者」のアラステア・シムに加えて「デッドロック」のビル・トラヴァースが主人公ジョーディーに扮する。他に「憧れの小径」のノラ・ゴースン、「地中海夫人」のマイルス・マレスン、「最後の突撃」のレイモンド・ハントレー、「銀の靴」のモリー・アークワート、オーストラリア生れの新人ドリス・ゴダード、ブライアン・リースなど。原作は英本国でベスト・セラーとなったデイヴィッド・ウォーカーの小説である。 -
生き残った二人
今次大戦におけるイギリス海兵隊の活躍を描いたジョージ・ケント原作の映画化。脚本はブライアン・フォーブスと「別動隊」のリチャード・メイボウム。「我が心に君深く」のホセ・フェラーが「もず」に続いて監督・主演した。撮影は「赤いベレー」のジョン・アディソン、音楽指揮は「島のならず者」のミューア・ファーラーの他、「文化果つるところ」のトレヴァー・ハワード、「その後に来るもの」のドーラ・ブライアン、ヴィクター・マダーン、アンソニー・ニューリーなど。アーヴィング・アレンとアルバート・R・ブロッコリが共同で総指揮を取り、フィル・C・サミュエルが製作を担当した。ウォーウィック・プロ製作によるテクニカラー。1955年作品。 -
台風圏
美貌の女を囲む貨物船の荒くれ船員の葛藤を描いた海洋ドラマ。リチャード・アームストロングの原作を「文化果つるところ」のウィリアム・E・C・フェアチャイルドが脚色し、「暁の出航」のロイ・ウォード・ベイカーが監督した。撮影は「春風と百万紙幣」のジェフリー・アンスワース、音楽は「零下の地獄」のクリフトン・パーカー。主な出演者は「秘境ザンジバー」のアンソニー・スティール、「ロビン・フッド」のピーター・フィンチ、新星ダイアン・シレント、「快傑紅はこべ」のシリル・キューサック、「三文オペラ」のヒュー・グリフィス、「戦慄の七日間」のジェフリー・キーンなど。英ジュリアン・ウィントル・プロ製作、J・アーサー・ランク提供。 -
愛情は深い海のごとく(1955)
「彩られし幻想曲」のテレンス・ラティガンが自作の舞台劇を自身で脚色、「想い出」のアナトール・リトヴァクが監督、「ホブスンの婿選び」のジャック・ヒルドヤードが撮影、「完全なる良人」のマルコム・アーノルドが作曲を担当した。主なる出演者は「欲望という名の電車」のヴィヴィアン・リー、「裸の島」のケネス・モア、「黒騎士」のエムリン・ウィリアムズ、「砂漠の決闘」のエリック・ポートマン、「愛の物語」のモイラ・リスターなど。 -
やぶにらみの暴君
アンドレ・サリュとポール・グリモーの主宰するレ・ジェモオ社が製作したテクニカラー色彩の長篇漫画映画で、脚本は「天井桟敷の人々」のジャック・プレヴェールとポール・グリモーが共同執筆し、台詞をプレヴェールが受待った。監督はポール・グリモー以下のレ・ジェモオ社グループである。音楽は「浮気は巴里で」のジョゼフ・コスマ。台詞俳優として、「怪僧ラスプーチン」のピエール・ブラッスール、「わたしの罪ではない」のセルジュ・レジアニ、「汽車を見送る男」のアヌーク・エーメ、「悪魔が夜来る」のフェルナン・ルドウ、イヴ・ドニオ、ファビアン・ロリス、フェリックス・ウーダール等が出演している。この作品は一九五二年ヴェニス国際映画祭で審査員特別大賞を獲得した。 -
ロビン・フッド(1952)
「剣と薔薇」に先立ってイギリスで製作されたウォルト・ディズニーの劇映画1952年作品。製作パース・ピアース、監督ケン・アナキン、脚色ローレンス・E・ワトキンのティームは「剣と薔薇」と同様である。テクニカラー色彩撮影は「デカメロン夜話」のガイ・グリーン、音楽は「剣と薔薇」のクリフトン・パーカー。主演は「剣と薔薇」のリチャード・トッドで、「封鎖作戦」のジョーン・ライスが共演、以下「真紅の盗賊」のジェームズ・ヘイター、「メルバ」のマーティタ・ハント、「巨象の道」のピーター・フィンチ、ジェームズ・ロバートスン・ジャスティスらが助演する。 -
マルタ島攻防戦
「戦慄の七日間」のピーターー・デ・サリニーが一九五三年に製作した戦記映画。「マオリ族の怒り」のウィリアム・E・C・フェアチャイルドとナイジェル・バルチンの共同脚本より「舞姫夫人」のブライアン・デズモンド・ハーストが監督した。撮影は「ロミオとジュリエット(1954)」のロバート・クラスカー、音楽は「マオリ族の怒り」のウィリアム・オルウィン。出演者は、「地中海夫人」のアレック・ギネス、「マオリ族の怒り」のジャック・ホーキンス、「秘境ザンジバー」のアンソニー・スティール、「ジェット機M7号」のミュリエル・パヴロウ、「ロミオとジュリエット(1954)」のフローラ・ロブソン、「最後の突撃」のルネ・アシャーソンら。 -
浮気は巴里で(1953)
「スペードの女王」のアナトール・デ・グルンワルトの脚本・製作になるユーモア・スケッチ。監督はゴードン・パリイ。撮影は「情炎の島」のゴードン・ラング。装置はフランスのジョルジュ・ヴァケヴィッチ(「双頭の鷲」)、作曲もフランスのジョゼフ・コスマ(「愛人ジュリエット」)で、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ演奏指揮はミューア・マシーソンである。出演者は「二つの世界の男」のクレア・ブルーム、「肉体の冠」のクロード・ドーファン、「乱闘街」のアラステア・シム、「卑怯者」のロナルド・シャイナー、「ノーマンのデパート騒動」のマーガレット・ラザフォード、「ロミオとジュリエット(1954)」のローレンス・ハーヴェイ、その他メラ・レーン(「デカメロン夜話」)、ジェームズ・コープランド、ギャビィ・ブリュイエール(「快楽」)、モニーク・ジェラール(「神々の王国」)らが助演している。 -
卑怯者
「落ちた偶像」のグラハム・グリーンの処女作小説が原作、「赤い百合」のミュリエルとシドニー・ボックス夫妻が製作、脚色に当った一九四七年作品。卑怯な男が困苦にたえて立派な男となるプロセスを描いたもので、監督は「赤い百合」のバーナード・ノウルズ、撮影は「マレー・ゲリラ戦」のジェフリー・アンスワース。「封鎖作戦」のクリフトン・パーカーが音楽を作曲した。主演は「扉の蔭の秘密」のマイケル・レッドグレーヴ、「舞姫夫人」のジーン・ケント、「封鎖作戦」のリチャード・アッテンボロー、「死せる恋人に捧ぐる悲歌」のジョーン・グリーンウッドで、以下「オリヴァ・ツイスト」のフランシス・L・サリヴァン、「バラントレイ卿」のフェリックス・エイルマー、ロナルド・シャイナー、ベイジル・シドニーなどが出演する。英国版は109分。 -
エヴェレスト征服
一九五三年五月二十九日ハント大佐指揮下の一行中、ヒラリーとテンシンによって初めてその頂上を征服したエヴェレスト登頂の色彩記録映画(テクニカラー版)である。世界の最高峰エヴェレスト(二万九千二呎)は、過去三十年間に十回、登頂が企てられて失敗しており、こんどの第十一回目の企ては、英国地学協会と英国山岳会によって、エリザベス女王戴冠の年に行われた。映画中には一九二二年及び二四年の遠征のJ・B・L・ノエル大佐撮影のフィルムも挿入されているが、今回の撮影は登山や探検の撮影に豊富な経験を持つトマス・ストバートが当った。なお、標高の高い山岳部分の撮影はジョージ・ロウの担当。作曲はアーサー・ベンジャミン、指揮はミューア・マシーソン。解説はルイス・マックネイスが執筆し、メレディス・エドワーズと探検隊の一行によって語られる。 -
超音ジェット機
「逢びき」「陽気な幽霊」などのデイヴィッド・リーンが製作ならびに監督に当った航空映画一九五二年作品で、超音速ジェット機出現までの苦しい経緯を描いたもの。ストーリーと脚色は劇作家のテレンス・ラティガン(「ブラウニング・ヴァーション」)、撮影はジャック・ヒルドヤード(「ホテル・サハラ」)、作曲はマルコム・アーノルドの担当。主演は「四枚の羽根」のラルフ・リチャードソン、「情熱の友」のアン・トッドで、ナイジェル・パトリック(「パンドラ」)、ジョン・ジャスティン(「バグダッドの盗賊(1940)」)、ダイナ・シェリダン(「禿鷹は飛ばず」)、ジョゼフ・トメルティ(「邪魔者は殺せ」)、デンホルム・エリオットらが助演する。90点 -
黒ばら(1950)
フォックスがイギリスの撮影所で製作した色彩歴史活劇で「海の男」のルイス・D・ライドン製作になる1950年作品。トマス・B・コスティン原作の冒険時代小説から「北西への道」のタルボット・ジェニングスが脚色、「砂丘の敵」のヘンリー・ハサウェイが監督に当たった。撮影は「黒水仙」のジャック・カーティフ、音楽は「陽気な幽霊」のリチャード・アディンセルの担当。主演はアメリカから「血と砂(1941)」のタイロン・パワー、「マクベス(1948)」のオーソン・ウェルズ、更にフランス映画「情婦マノン」のセシル・オーブリーが出演、以下イギリス俳優として「落ちた遇像」のジャック・ホーキンス、「地球の静止する日」のマイケル・レニー、「大いなる遺産」のフィンレイ・カリー、ハーバート・ロムらが出演している。 -
最後の突撃(1944)
「邪魔者を除け」「落ちた偶像」「第三の男」の監督として有名なキャロル・リードが戦時中に作った映画で、「情熱の友」の脚色者エリック・アンブラーが書卸した原作を、彼が監督・脚本家・俳優のピーター・ユスティノフと共同で脚色し、「大いなる遺産」「情熱の友」のガイ・グリーンが撮影した。音楽は「艶ごと師」のウィリアム・オルウィン、製作は「闇の人生航路」のノーマン・ウォーカーと「魔の山」のジョン・サトロである。「天国への階段」「素晴らしき接吻」のデイヴィッド・ニーヴンが主演し、彼を助けて「ハムレット(1947)」「幸福なる種族」のスタンリー・ホロウェイ、「船団最後の日」のジェームズ・ドナルド、「激情」「シーザーとクレオパトラ」のジョン・ローリー、「誘惑の港」のレスリー・ドワイヤー、俳優で脚本も書き「トリエスト行寝台列車」等に出たヒュー・バーデン、「兇弾」のジミー・ハンリー、「誘惑の港」のウイアム・ハートネル、「三つの情熱」のレイモンド・ハントレー、監督兼俳優のピーター・ユスティノフ、「ヘンリー五世(1945)」のルネ・アシャーソン、「四重奏」のジャック・ワトリング等が助演。 -
コロンブスの探検
「恋の人魚」と同じくシドニー・ボックス・プロ製作のゲインズボロ映画で脚本は「第七のヴェール」と同様、ミュリエル及びシドニーのボックス夫妻が協力し、新顔のシリル・ロバーツが二人を助けて書卸した。監督は「情炎の島」のデイヴィッド・マクドナルド、製作担当も同じくフランク・バンデイである。撮影は「情炎の島」のスティーブン・デード、作曲は「来るべき世界」のアーサー・ブリスが受持った。主演にほ「我等の生涯の最良の年」のフレドリック・マーチが特に招かれ、マーチ夫人で舞台と映画双方の女優フローレンス・エルドリッジを始め、「シーザーとクレオパトラ」「ジャンヌ・ダーク」のフランシス・L・サリヴァン、「南極のスコット」のデレク・ボンド、「四重奏」のリンデン・トラヴァース、同じくノラ・スウィンバーン、キャロル・リードの「邪魔者を除け」でデビューしたキャスリーン・ライアン、「偽れる結婚」のジェームズ・ロバートソン・ジャスティス、「シーザーとクレオパトラ」のフェリックス・エイルマー等が助演。 -
情熱の友
「幸福なる種族」「大いなる遺産」のデイヴィッド・リーンが監督した一九四九年作品。脚本はスリラー作家エリック・アンブラーが、H・G・ウェルズの同名の小説に取材して執筆し、さらに監督リーンと「大いなる遺産」のスタンリー・ヘインズが手を入れたものである。撮影は「大いなる遺産」のガイ・グリーンが指揮し、美術監督も「大いなる遺産」のジョン・ブライアンである。音楽はリチャード・アディンセルの作曲で、製作はロナルド・ニームである。主演は「第七のヴェール」のアン・トッド、「愛憎の曲」のクロード・レインズ、「逢びき」「青の恐怖」のトレヴァー・ハワードで、映画初出演のイザベル・ディーン、ベティ・デイヴィス、アーサー・ハワード等が助演している。 -
幸福なる種族
「逢びき」に先じてノエル・カワードが製作した一九四四年作品で、彼の同名の劇を映画化したもの。監督は「逢びき」「大いなる遺産」のディビッド・リーン、撮影は上記二作の共同製作者ロナルド・ニーム、同じく二作の共同製作者アンソニー・ハヴェロック・アランが共同製作を担当し、この三人が脚本を共同執筆した。主演は「誘惑の港」「ヘンリー五世(1945)」のロバート・ニュートン、「逢びき」のシリア・ジョンソンで、「大いなる遺産」「南極のスコット」のジョン・ミルズ、「大いなる遺産」の共同脚色者ケイ・ウォルシュ、「ハムレット(1947)」「逢びき」のスタンリー・ホロウェイ、「ウォタルー街」のアリスン・レゲット、「灰色の男」のエイミー・ヴェネス等が助演している。なおこれはテクニカラー色彩映画で、美術監督はC・E・ノーマン、音楽はミューア・マシーソンが指揮している。100点 -
ハムレット(1947)
「ヘンリー五世(1945)」に次いでローレンス・オリヴィエが製作・監督・主演したシェイクスピア劇映画で、フィリッポ・デル・ジュウディテェが製作指揮に任じた一九四七年作品。装置と衣装は「ヘンリー五世(1945)」の衣装デザイナーのロジャー・ファースがカーメン・ディランの協力を得て担当し、撮影は「ハングリー・ヒル」のデスモンド・ディキンソン、音楽は「ヘンリー五世(1945)」と同じくウィリアム・ウォルトンが作曲し、演奏はフィルハーモニア・オーケストラである。台本編修も同様アラン・デントが受持っている。オリヴィエのハムレットを囲って「大いなる遺産」のジーン・シモンズ。シェイクスピア劇俳優のベイジル・シドニー及びノーマン・ウーランド、「双頭の鷲」の舞台に出演したアイリーン・ハーリー、「ミスター人類」の舞台にオリヴィエを助演したテレンス・モーガン、「ヘンリー五世(1945)」のフェリックス・エイルマー、ジョン・ローリー、エズモンド・ナイト及びハーコート・ウィリアムス、「逢びき」のスタンリー・ホロウェイ、その他ピーター・カッシング、アンソニー・クェイル、ラッセル・ソーンダイッ等が出演する。70点 -
鎧なき騎士
「沙漠の花園」「真珠の首飾り」のマルレーネ・ディートリッヒと「幽霊西へ行く」「三十九夜」のロバート・ドーナットが主演する映画で、「女だけの都」「ミモザ館」のジャック・フェーデが監督に当たったもの。原作は「失はれた地平線」と同様ジェームズ・ヒルトンの小説で、脚色には「シナラ」「晩餐八時」のフランシス・マリオンが任じた。助演者はアイリーン・ヴァンブルー、「描かれた人生」のハーバート・ローマス、ベイシル・ギル及びジョン・クレメンツ、「お気に召すまま」のオースティン・トレヴァー、其の他デイヴィッド・ツリー、フレデリック・カリー等の面々で、撮影は「女だけの都」のハリー・ストラドリング、装置は「お気に召すまま」のラザール・メールソン、音楽はミクロス・ローザが、それぞれ担当している。 -
都会の雷鳴
「倒れるまで」「バーバリー・コースト」のエドワード・G・ロビンソンが主演し、「ルムバ」「ロジタ」のマリオン・ゲーリングが監督したイギリス映画で、ジャック・E・ジュエルのシナリオ、「幽霊西へ行く」「紅はこべ」のロバート・シャーウッドがアベイン・カンデル、アコス・トルネイと協力して台本を執筆している。相手役は、ドイツ・オーストリアの舞台女優ルリー・デステを筆頭に、「進め龍騎兵」「虚栄の市」のナイジェル・ブルース、「小公子」「永遠に愛せよ」のコンスタンス・コリアー、「奇蹟人間」「来るべき世界」のラルフ・リチャードソン、其の他ナンシー・バーン、チャールズ・ビリー・ブレイ、等が出演している。撮影は「人生は四十二から」「ロイドの牛乳屋」のアルフレッド・ギルクスの担任である。 -
間諜(1937)
「会議は踊る」「武器なき戦ひ」のコンラート・ファイトが「無敵艦隊」のヴィヴィアン・リーと共に主演する映画で、「鎧なき騎士」「紅はこべ」のラヨス・ビロが書卸し、右二映画にビロと協力したアーサー・ウィンペリスが脚色して台詞を書き、「君と踊れば」「風雲の欧羅巴」のヴィクター・サヴィルが監督に当たり、「女だけの都」のハリー・ストラドリングと「描かれた人生」のジョルジュ・ペリナールとが協力撮影した。助演者は「奇蹟人間」のジョーン・ガードナー、「月光石」のアンソニー・ブッシェル、「シュヴァリエの放浪児」のオースティン・トレヴァー、アースラ・ジーンズ、マージェリー・ピカード、サム・リヴシー等である。 -
メルバ
19世紀末から廿世紀初めにかけて華かな存在であった女流歌手ネリー・メルバの伝記映画である。製作は「アフリカの女王」のS・P・イーグルで、ホライズン・プロの第2回(1953年)作品。監督のルイス・マイルストーン、脚本のハリー・カーニッツは「廿日鼠と人間」と同じスタフ。撮影はテッド・スケイフ、(「アフリカの女王」の撮影助手)音楽監督は「邪魔者は殺せ」のミューア・マシーソンの担当。メルバにはメトロポリタン・オペラの新人パトリス・マンセルが扮し、ロバート・モーリー(「文化果つるところ」)、ジョン・マッカラム(「鷲の谷」)、ジョン・ジャスティン(「超音ジェット機」)、マーティタ・ハント(「大いなる遺産」)、アレック・クルーンズ、シビル・ソーンダイクらが共演。 -
ヴィクトリア女王
英国政府後援のもとに制作されたヴィクトリア女王実録の映画化で、「薔薇のワルツ」「蒼い幻想」と同じくハーバート・ウィルコックス監督、アナ・ニーグル主演、フレディ・ヤング撮影になるもの。助演者は「大帝の密使」「ワルツ合戦」のアドルフ・ウォールブリュクを始め、「マルコ・ポーロの冒険」のH・B・ワーナー、「響け凱歌」のC・V・フランス、「サンモリッツの乙女たち」のウォルター・リラ、「お気に召すまま」のフェエリックス・ニールマー、舞台女優のメアリー・モリスその他である。なお脚本と台詞はマイルス・マレソンとチャールズ・ディ・グランドコートが協力執筆している。音楽はアンソニー・コリンスが編曲し、演奏はロンドン交響管弦楽団及び英国王室親衛隊バンドが受け持ち、ミューア・マシスンが指揮した。 -
ロンドン・オリンピック
一九四八年夏ロンドンで催された第十四回オリンピック大会、及びそれに先んじてサン・モリッツで開かれた第五回冬季スポーツ大会の実況を撮影、編集した記録映画でテクニカラーによる色彩がほどこされているこのロンドン大会の撮影はJ・アーサー・ランクが独占して「エリザベス王女御婚儀」を製作したゴォモン・ブリティシュ・ニュースのキャスルトン・ナイトを特別契約して、製作指揮に当らせた。テクニカラー会社は八十万フィートのネガティヴ、十九台の色彩キャメラ、六十名の同社所属の撮影者および技術者を提供した。製作者ナイトはロンドンのウェムブリー・スタジアムの王族席の下に造られた指揮室に陣立って電話で撮影を指令した。キャメラマンの主なるものはH・ブリテン、E・キャンディ、P・キャノン、L・ガヴシャン、P・エリス、M・フォード、アーサー・イベットソン、J・モス、S・セイヤー、E・スチュワート、F・ヴィンテン、M・ウォーウィック、J・ホワイトヘッド等で編集はロイ・ドルウが担任した。音楽はガイ・ウォラック作曲ミューア・マシーソンが指揮した。 -
霧の夜の戦慄(1947)
「第七のヴェール」「灰色の男」のジェームズ・メイソンが主演す映画で、「第七のヴェール」「情炎の島」と同じくシドニー・ボックス作品であるが、主演者メイスンも共同の製作者である。原作はジョン・P・モナハンのオリジナル・ストーリーで、原作者とメイスン夫人であり女優であり女流作家であるパメラ・ケリノが協力して脚色し、「間諜M1号」のローレンス・ハンチントンが監督し、「第七のヴェール」のレジナルド・ワイヤーが撮影した。音楽はバーナード・スティーヴンスの作曲である。メイスンと共にパメラ・ケリノと「青の恐怖」のロサムンド・ジョンが主演し、新顔の少女俳優アン・ステーヴンスをはじめ、モーランド・グラハム、ブレフニ・オルーク、其他が助演している。 -
ドン・ファン(1934)
アレクサンダー・コルダが主催するロンドン・フィルム社作品として我国にもたらされた最初の映画。アンリ・バタイユ作の短編に基きフレデリック・ロンスデールとラヨス・ビロが協力して書卸し、監督にはコルダ自ら当っている。主役は「ロビンソン・クルーソー」以来のダグラス・フェアバンクスが勤め、コルダに発見されたマール・オベロン、「婦人に御給仕」「明日の太陽」のベニタ・ヒューム、マール・オーベロンと共に「ヘンリー八世」に出演したビニー・バーンズ、ジョーン・ガードナー、「永遠の緑」のバリー・マッケイ、メルヴィル・グーパーその他欧州映画界では名を知られた連中が助演している。撮影は「パリ祭」「自由を我等に」のジョルジュ・ペリナール、装置はヴィンセント・コルダが担当。なおアーサー・ウィンペリス作詞、ミッシャ・スポリアンスキー作曲の『ドン・ファン・セレナーデ』が歌われる。 -
二つの世界の男
「落ちた偶像」「文化果つるところ」のキャロル・リードが一九五三年に製作・監督に当った作品で、戦後のベルリンを舞台にしたスリラー・ドラマ。ワルター・エバートの原作を「検察官閣下」のハリー・カーニッツが脚色し、撮影は「暁の出航」のデスモンド・ディキンソン、作曲はジョン・アディソン、指揮はミューア・マシーソン(「邪魔者は殺せ」)の担当。主演は「ジュリアス・シーザー」のジェームズ・メイソン、「ライムライト」のクレア・ブルーム、「罪ある女」のヒルデガード・ネフ(ヒルデガルド・クネフ)で、ジェフリー・トゥーン、英国映画初出演の独逸俳優アリベルト・ヴェッシャーとエルンスト・シュレーダー、この作品のために発見された子役ディーター・クラウゼらが助演する。 -
地中海夫人
脚本家から監督に転じ、ロンドン・フィルム傘下で独立プロを主宰するアンソニー・キミンズの製作・監督したコメディ、一九五三年作品。劇作家アレック・コッペルのオリジナル・ストーリイをコッペル自身と「悲愁(1946)」のニコラス・フィップスが脚色した。撮影はテッド・スケイフ、音楽は「超音ジェット機」のマルコム・アーノルド、指揮は「エヴェレスト征服」のミューア・マシーソンの担当。主演は「オリヴァ・ツイスト」のアレック・ギネス、「極楽ホテル」のイヴォンヌ・デ・カーロ、「逢びき」のセリア・ジョンソンで、チャールズ・ゴルドナー(「砂漠の決闘」)、マイルス・マレスン(「黄金の篭」)、ビル・フレイザー、ピーター・ブル、脚色者ニコラス・フィップスらが助演する。 -
剣と薔薇
「宝島(1950)」「ロビン・フッド物語」につぐ、ウォルト・ディズニーの劇映画第3作(1953年)で、チャールズ・メイジャーの原作小説をテクニカラーで映画化した時代活劇。製作は「宝島(1950)」のパース・ピアース、監督は「極楽ホテル」のケン・アナキン、脚色は「宝島(1950)」のロウレンス・E・ワトキンが担当。「青い珊瑚礁」のジョフリー・アンスワースが撮影し、「封鎖作戦」のクリフトン・パーカーが作曲し、「エヴェレスト征服」のミュア・マシースンが演奏指揮に当った。主演は「哀愁のモンテカルロ」のリチャード・トッド、「絶壁の彼方」のグリニス・ジョンズで、ジェームズ・ロバートスン・ジャスティス(「愛欲の十字路」)、マイケル・ガフ、ジェーン・バレット(「捕われた心」)、ロザリー・クラッチリーらが助演する。 -
情炎の島
「第七のヴェール」と同じくシドニー・ボックスが製作した映画で、L・A・G・ストロングの小説を、作者自ら、監督デイヴィッド・マクドナルド及びポール・ヴィンセント・キャーロルと協力して映画向きに改作し、「第七のヴェール」と同じくシドニーとミューリエルのボックス夫妻が脚本執筆、大戦記録映画「砂漠の勝利」を製作した、現在ボックスの契約監督たるマクドナルドが監督に当り「キャラバン」のスティーブン・デードが撮影を指揮した。出演俳優は「愛の海峡」「妖婦」のパトリシア・ロック、劇・映画に老巧の名高いウィル・ファイフ、ボックス発見の新人マクスウェル・リードを始め、「渦巻」のフィンレイ・カリー及びジョン・ローリー、「青の恐怖」のメグス・ジェンキンズ、ダンカン・マックレエ、アンドリュー・クロフォードらである。音楽はセドリック・ソープ、デーヴィー作曲、ミューア・マシーソン指揮でロンドン・シンフォニー・オーケストラが演奏している。なお大部分はスカイ島にロケして撮影された。 -
ヘンリー五世(1945)
ウィリアム・シェークスピアの同名史劇の色彩映画化で、四四年末から四五年にかけて製作された。製作、監督、主演は「レベッカ」「嵐が丘」のローレンス・オリヴィエで、監督としての処女作品である。撮影は「逢びき」のロバート・クラスカー監督のもとにジャック・ヒルドヤードが当り、セットはデナム撮影所で、ロケーションはエールのパワースコートで行われた。美術監督はポール・シェリフとカーメン・デイロン、衣しょうはロジャー・ファースとマーガレット・ファースで、編集はレジナルド・ベックが担当し、音楽は現代英国一流のウィリアム・ウォルトンが作曲し、ロンドン・シンフォニー・オーケストラがミューア・マシーソンの指揮で演奏している。色彩はテクニカラー式でナタリイ・カルマスが監督した。オリヴイエを助けて「無敵艦隊」その他多くの米英映画に出演したレズリー・バンクス、「誘惑の港」のロバート・ニュートン、映画初出演のルネ・アシャーソン、「妖婦」のフェリックス・エイルマー、「青の恐怖」のレオ・ゲン、エスモンド・ナイト、ハーコート・ウィリアムス、アイヴィー・サンテリエ等が出演している。 -
バラントレイ卿
「宝島(1950)」「ジキル博士とハイド氏」などの英国作家ロバート・ルイス・スティヴンスの冒険小説『バラントレイ家の長子』(1889年発表)に基づくテクニカラー活劇で1953年英国で製作されたもの。ハーブ・ミードーの脚色から「我れ暁に死す」のウィリアム・ケイリーが監督した。撮影は「アフリカの女王」のジャック・カーディフ、音楽は「オリヴァ・ツィスト」のウィリアム・オルウィンの担当。主演は「壮烈第7騎兵隊」のエロール・フリンで、以下の共演陣は主としてイギリス俳優により固められている。即ち、「老兵は死なず」のロジャー・リヴシー、「マレー・ゲリラ戦」のアンソニー・スティール、「邪魔者は殺せ」のベアトリス・キャンベル、「三文オペラ」のイヴォンヌ・フルノオ、フェリックス・エイルマーなどである。 -
奇蹟人間
「来るべき世界」と同じくH・G・ウェルズが書卸したオリジナル・シナリオの映画化で、「武器なき戦ひ」「豪華船」のロウター・メンディスが監督し、「幽霊西へ行く」「紅はこべ」のハロルド・ロッスンが撮影した。主演者は「人生は四十二から」「人妻の戒律」のローランド・ヤングで、「来るべき世界」のラルフ・リチャードソン、エドワード・チャップマン及びソフィー・スチュワート、「ドン・ファン」のジョーン・ガードナー、「フランケンシュタインの花嫁」のアーネス・セジガー、ロバート・コクレーン、ウォーリー・ルピノ、ウォーリー・パッチ等が助演している。音楽は「幽霊西へ行く」のミッシャ・スポリアンスキーが作曲し、ミューア・マシーソンが指揮に当たった。 -
描かれた人生
「人生は四十二から」「白い蘭」のチャールズ・ロートンの主演する映画で、ロンドン・フィルムのアレクサンダー・コルダが「ドン・ファン」と同じく製作、監督した。脚本は「逃げちゃ嫌よ」のカール・ツックマイヤーが書卸し、ジューン・ヒードが脚色、「逃げちゃ嫌よ」「ドン・ファン」のジョルジュ・ペリナールが撮影に当たった。助演者はかつて「春宵巴里合戦」に出演した舞台の人気女優ガートルード・ローレンス、「フランケンシュタインの花嫁」「幽霊西へ行く」のエルザ・ランチェスターを始めとして「奇蹟人間」のエドワード・チャップマン、ジョン・ブライニング、アラン・ジーエス、ジョン・クレメンツ、その他である。映画中、レンブラントの画を模した場面がいくつか取り入れられていることを附記して置く。
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