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カットスロート・ナイン [Blu-ray]
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フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | リカルド・ディアズ, カルロス・ロメロ・マルチェント, ホアキン・ロメロ・マルチェント, エマ・コーエン, ホセ・マヌエル・マルタン, ロバート・ハンダー, アントニオ・イランゾ, ラファエル・ヘルナンデス, マヌエル・テハダ, アルベルト・ダルべス, エドュアルド・カルボ 表示を増やす |
言語 | 英語 |
稼働時間 | 1 時間 31 分 |
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商品の説明
【封入特典】
初回仕様:VHS風アウターケース仕様、オリジナル12Pブックレット(ホラー映画ライターGeorge Ujiie(ナマニク)氏解説寄稿)
【特典映像】
●米国版予告編
※本商品はマスターの状態により本編にキズやノイズが入りますが、これらはマスターに因るもので製造上のものではございません。予めご了承ください。
ファン待望! 幻の残酷マカロニウエスタンを国内初商品化!
2015年に米国で唯一現存するプリントからテレシネを行った貴重な本編マスター!
雪山の中での過酷な囚人護送! クエンティン・タランティーノ監督『ヘイトフル・エイト』(2015)の元ネタとして知られる一作!
【作品内容】
タランティーノ監督が愛した幻のマカロニウエスタン、初のディスク化!
金鉱近い雪山で山賊に襲われる馬車――。乗っていたのは騎兵隊軍曹、若い女、そして7人の札付き凶悪犯。
クエンティン・タランティーノ監督が『ヘイトフル・エイト』を製作する上で、多大な影響を受けたと言われているマカロニウエスタンが日本初パッケージ商品化!
凶悪犯を護送する馬車の中に妻を殺した犯人がいるとの情報を得た男の復讐を描いた極悪非道・残虐マカロニウエスタン!
【作品ポイント】
★マカロニウエスタン・ブーム末期に当たる1972年に製作。
残虐ウエスタンとして名高い『情無用のジャンゴ』の描写を塗り替えた、極悪非道のマカロニウエスタン。
舞台となる西部の雪山、タイトルに掲げられた数字、血なまぐさい残酷な暴力描写など、タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』(2015)と様々な共通点を見出せる。
マスター紛失によりパッケージ化不可能と言われていた幻の一作、2015年に米国で唯一現存するプリントからテレシネを行った本編マスターを日本国内で更にクオリティアップし日本初パッケージ商品化!
【あらすじ】
アメリカ西部。吹雪の中、鉱山から砦を目指し7人の凶悪犯を護送するブラウン軍曹、この中に妻を殺害した犯人がいるとの情報を得て犯罪者護送の任務に就いた彼は、娘サラも同行させていた。
突然、金塊目当ての山賊たちに護送馬車が襲撃され馬車は転覆大破、同僚と馬も失ってしまう。
歩いて山越えをすることになったブラウン父娘と囚人達。
孤立無援の状況の中、彼らは山小屋を発見するのだが…。
【キャスト】
ロバート・ハンダー(クラウディオ・ウンダーリ) [ブラウン軍曹]
エマ・コーエン [サラ・ブラウン]
アルベルト・ダルべス [トーマス・ローレンス “ダンディ・トム"
] アントニオ・イランゾ [レイ・ブリュースター “放火魔"]
マヌエル・テハダ [ディーン・マーロウ]
リカルド・ディアズ [ジョー・ファレル“密売人"]
ホセ・マヌエル・マルタン [ジョン・マクファーランド “密告者"]
カルロス・ロメロ・マルチェント [スリム]
ラファエル・ヘルナンデス [ディック・パターソン]
エドュアルド・カルボ [テイラー軍曹]
【スタッフ】
監督:ホアキン・ロメロ・マルチェント
原案:ホアキン・ロメロ・ヘルナンデス、サンチャゴ・モンカダ
脚本:ホアキン・ロメロ・ヘルナンデス、サンチャゴ・モンカダ
撮影:ルイス・クアドラド
編集:メルセデス・アロンゾ
音楽:カルメロ・ベルナオーラ
【Blu-ray仕様】
1972年/スペイン=イタリア合作/カラー/本編91分+特典映像2分/1層/COLOR/MPEG4 AVC/音声1)英語本編音声 DTS Master Audioモノラル2.0ch/字幕1)日本語字幕(本編音声用)/ 16:9[1080p Hi-Def] HDサイズ(特典を除く)/1枚組
※本編日本語字幕:田辺理恵
※国内でフィルムキズやノイズを技術的に可能な限り除去しましたが、本作品は現存するマスターの状態が悪く、本編にキズなどが残っている箇所がありますが、これらは修復不可能となります。予めご了承ください。
※仕様は変更となる場合がございます。
© COPYRIGHTS BY UNITED INTERNATIONAL PICTURES, INC. MCMLXXII
DISC, ARTWORK, PACKAGING © Zeque Productions, LLC. All Rights Reserved.
発売元:是空
販売元:TCエンタテインメント
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- 言語 : 英語
- 製品サイズ : 30 x 10 x 20 cm; 120 g
- EAN : 4562474215275
- 監督 : ホアキン・ロメロ・マルチェント
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン
- 時間 : 1 時間 31 分
- 発売日 : 2020/11/6
- 出演 : ロバート・ハンダー, エマ・コーエン, アルベルト・ダルべス, アントニオ・イランゾ, マヌエル・テハダ
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 英語 (Dolby Digital 5.1)
- 販売元 : TCエンタテインメント
- ASIN : B08DV8PF9Q
- 原産国 : 日本
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 60,716位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 4,858位外国のアクション映画
- - 5,604位ブルーレイ 外国映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
最もこの作品で評価できるところは、何と言っても徹底的に描写される数々のゴアシーンでしょう。
これは製作当時の71年と言う時代を考えても結構な技術で今観ても充分気持ち悪いし、後のバイオレンス映画やスプラッター映画を先取りしたような極悪な内容は、当時の観客の度肝を抜き相当の嫌悪感と衝撃を与えたでしょう。
マカロニウエスタン好きの自分から言えば、ロケーション含め大傑作「殺しが静かにやってくる」に雰囲気は多少似てますが、全くの別物で、所謂ニヒルな早撃ちガンマンが悪党をバッタバッタとなぎ倒すような到来のマカロニではないので、この作品をマカロニに部類するのは多少の抵抗はありますが、残酷バイオレンスロードムービーとして観れば怪作ですね。
映像特典は、予告編のみであったが、その中で、ナレーターが最後に、”見るに堪えない場合は劇場で配布するマスクを使用してください”とアナウンスを行い、観客の射幸心をあおった惹句を引用しているのが興味深かった。
内容は、7人の囚人とその護送任務の軍曹と若き1人娘の山越えをする道中をサスペンスフルに描写し、誰が生き残るかわからないスリルがクライマックスまで続く。
小出しにインサートされる描写で、人物や物語の背景が分かっていく作りで、最後まで鑑賞して全容がわかるようになっているが、観客の求めるものは、残酷描写であり悪人の死にざまであることが良く分かっている作品であった。
フィルムからのテレシネをもとに、日本国内でさらにクオリティアップを図った画質は上々で、昔の映画とは思えないほど画質の向上が見受けられる。
マカロニウェスタンに造詣が深い方程、評価は高い作品であろう。
”ヘイトフルエイト”の比較で引き合いに出されるようであるが、あちらのようなスタイリッシュな作風には程遠く、粗野で野蛮な手作り感のあるB級映画に理解がある方以外には、お勧めできない作品であることは間違いがない。
だから惜しいのは残酷シーン以外、大した見せ場がないことかな。
制作会社の場合はポロデューサーの名が上に来てるとXX映画になります。でも逆にイタリアの会社が下なのにイタリア版だと上に来てることがあります。スペインではマルチェント兄弟以外にもアルフォンソ・バルカザーなんかも頑張って映画を撮ってます。
もう言葉にならないぜ、この狂喜わ!!
数年前に「ついに日本初ソフト化か」との噂が囁かれていた『Cut Throats Nine』が、ついに!!!
幾星霜もの間、何度検索しては空振りし、首を落とし続けたものか・・・しかし、これからは『Cut Throats Nine』ではなく『カットスロート・ナイン』と日本語表記できる時代になるのだ(笑)!!!
しかしだね、「タランティーノ監督が愛した幻のマカロニウエスタン、初のディスク化!」 と解説文にあるんだが、これってスペイン製のウェスタンだっての、マニアの間では周知の事実ですよ。
スペイン=イタリア合作だから、マカロニ解釈にしちゃえって事だろうけど、たぶん出資比率はスペインの方が圧倒的に高いでしょう。マニアはそういうトコロ、うるさいよぉ~(嗤)。
とにかくだ。残酷描写でご本家のマカロニを遙かに凌ぐ、酸鼻極まる鬼畜系スペイン・ウェスタンがついに日本を血で染める刻がやってきたのだ!
者ども、心の準備はいいか? 良くなくてもざっくざくのメッタ刺しの切り株にしちゃうわよ(爆)。
いざ、Viva la Muerte~!
長年、マカロニ・ウェスタン・マニアの間でその名を囁かれ続けてきたスペイン製西部劇があった。
筆者が初めてその名を目にしたのは’90年代、『情け無用のジャンゴ』のLDのライナーノーツの中であった。曰く、その残酷描写においては、イタリアのお家芸をはるかに凌ぎ、こちらの方がエグいと言われている、と・・・。
それが本作『カットスロート・ナイン』(‘72)である。
『情け無用のジャンゴ』と『殺しが静かにやって来る』をたして2で割ったような、白銀の世界に展開する凄惨で救いなきスプラッター西部劇。筆者が密かに、タランティ-ノの『ヘイトフル・エイト』にも影響を及ぼしている、と確信していたが、いつの間にか定説になってたね(笑)。
イタリア製が「マカロニ」、日本製が「スキヤキ」ならば、さしずめスペイン製の本作は「パエリヤ・ウェスタン」とでも名付けるべきか(笑)。
ということで、「ネタバレレビュアー」の悪名高いBo-he-mian、書き捨て御免のレビューでまかり通る(爆)!!
【STORY】
騎兵隊に守られながら、雪の山中を砦へと向かう馬車。そこを、山賊の一味が急襲する。
「その馬車が積んでいる黄金をよこせ!」
しかし、馬車の中にいたのは、7人のムサい囚人たち。凶悪犯を護送する馬車だったのだ。
当てがはずれ怒り心頭の山賊たちは、騎兵隊員をぶっ殺し、馬車を暴走させる。御者のブラウン軍曹(ロバート・ハンダー、aka クラウデイオ・ウンダリ)は、馬車を制御しようとするが、その時、彼の脳裏に悪魔の考えが閃いた。
実は、この馬車の中には、軍曹の妻を殺害した犯人が乗っているのだ。しかし7人の内の誰なのかが判らない。
「どうせ、どいつもこいつも生きている資格のない極悪人どもだ・・・まとめて殺しちまえ」
復讐鬼と化した軍曹は、娘のサラ(※英語版ではなぜかキャシー、演じるはエマ・コーエン)と共に飛び降り、暴走する馬車を谷底に突き落とす・・・このヒトが一番極悪だった(笑)!
しかし、悪運強しとはよく言ったもの。一人が足を骨折しただけで、囚人たちは全員無事だったのだ。結局、馬車が大破してしまったせいで、彼らは鎖で足をつないで、雪の中を砦まで歩くはめに・・・むしろ事態は悪化しただけだった。
囚人どもは、美しいサラに欲望の眼差しを注ぐ。鬼軍曹は、そんな囚人たちを容赦なく扱う。言うことを聞かない者は即射殺。しかし囚人共もさるもの、骨折して足手まといの仲間を、どさくさにまぎれて殺害。さらに焚き火にぶち込み屍体を焼いて、軍曹を挑発する。この野獣どもの中に咲く一輪の哀れな華・サラは、恐怖におののく。
そして、過酷な雪原行の最中、囚人たちをつなぐ鎖と足枷のメッキがはがれ、男どもは色めき立つ。
「こ、こいつは黄金でできてるじゃねえか!」
あの山賊どもが言っていたことは正しかった・・・これは囚人護送を装った、金の輸送だったのだ!
俺たちはカモフラージュだったのか・・・軍曹を見る囚人達の目には、さらなる憎悪が込められ、ますます険悪な空気、まさに呉越同舟状態と化す。そして・・・極度のストレスでサラはついに倒れ、軍曹が背負うことに。折りしも吹雪きはじめ、軍曹の歩みは遅れる一方。囚人たちはさっさと先に進み、山小屋に入ってしまう。そこには道具や銃があり、彼らは戒めを解いてしまう。
そして、軍曹は吹雪の中で力尽き、悪人どもの手に落ちてしまうのだった。
縛られ、嬲りものにされる軍曹。さらに彼の目の前で、餓えた野獣たちは寄ってたかってサラを慰み者に・・・。
自由の身になった囚人たちは、山小屋に火を放ち、軍曹を焼き殺してしまう。復讐を果たす事なく、憐れケシズミと化す軍曹。そしてサラは、野獣たちに引き連れられ、仮借なき結末が待ち受ける無情の銀世界へと再び足を踏み出すのであった・・・。
「Cut Throat」とは、言葉通り「人殺し」のこと。しかも凶悪な殺人者のことを指す。本作で登場する罪人たちは7人で、「Nine」というのは軍曹と娘のサラを入れた人数だから「9人の人殺し」ということになる。
本作の特徴は、西部劇でもまれに見る残酷描写で、英語のサイトなどで調べても「Most violent western」といった言葉で表現される映画である。
マカロニ・ウェスタン中で最も残酷描写が激しいと言われるのは『情け無用のジャンゴ』(‘66)だが、この作品は「西部劇におけるシュールレアリズム」という呼ばれ方をする通り、単なる残虐展覧会でなく、そこで描かれる暴力に人間の欲望や暗黒面などを重ね、一種のメタファーとして描いている作品だということが判る。それに、意外と流血の量は少なく、一種のアート・フィルムとして受け止められている側面もある。
しかし本作は、言ってみれば単純なキワモノ映画、エクスプロイテーション・ムービーであり、本作で描かれる暴力・残酷描写は完全に見世物小屋感覚のものである。つまり暴力を見せる必然性があって描いている訳ではなく、暴力シーンを売りにするために作られている映画なのである。
本作が制作されたのは’72年。同時代のイタリアを見てみると『西部決闘史』、『進撃0号作戦』など、もうすでにマカロニ・ウェスタンとしては末期に突入している時代。『情け無用のジャンゴ』が’66年、白銀の世界を舞台に呵責なきドラマを描いた『殺しが静かにやって来る』が’68年なので、本作はこの2本の影響を明らかに受けているはずである。そしてフルチの奇っ怪なウェスタン『荒野の処刑』が’74年。この3作の相互影響の考察は、非常に興味深い。
当時、まだ未発達だったはずの特殊メイクなどを多様した、グロ・ゴア描写は一見の価値があり、騎兵隊員が喉を切り裂かれる冒頭の流血描写から、銃弾顔面直撃、人間バーベキュー、片足切断、絞殺、後頭部0距離射撃、腹部メッタ刺し&内臓はみ出しと、当時としては考え得るあらゆる残虐行為を盛り込み、さらにヒロインのレイプと、悪行の限りが描かれる。まさにスプラッター西部劇と呼ぶべき映画で、『悪魔のいけにえ』が’74年、『13日の金曜日』が’80年という事を鑑みても、本作がいかに先駆的な作品だったかが判る。
ストーリーは至って単純(笑)。雪原をゆく囚人たちと軍曹とその娘の、食うか食われるかの仁義なきサバイバル・ロードムービーである。何か高尚なメッセージ性やテーマがあるわけでもなく、凝ったストーリー展開がある訳でもないので、良識的な映画ファンの方々からは疎まれるタイプの作品だ。あくまでユーロトラッシュ好き、好事家向きのマニアックな映画なのである。
とはいえ、本作を監督したホアキン・ルイス・ロメロ・マルチェントの演出手腕は中々のもので、ダレ場のない緊迫した雰囲気、フラッシュバックを多様したトリッキーなストーリーテリングなど技巧的にも凝っていて、救いのない物語の、寒々とした雰囲気を巧く醸し出している。キワモノ映画としてはかなりウェルメイドな仕上がりで、筆者お気に入りの作品である。
特に、サービス過剰なぐらいなのは、映画後半で、死んだはずのブラウン軍曹が囚人の夢の中で怨霊となって(一見するとゾンビ)現れ、どこまでも追ってきて首をしめようとするホラー映画のようなシーンまであることだ。軍曹の執念、恐るべし(笑)。PSYCHOOOOOOOOO−DEATH(笑)!
実は爆笑してしまうのが本作のアメリカ版予告編で、「劇場でご覧になる際、バイオレンスに耐えられない方のために劇場入り口で目隠し用マスクをお配りします」というアナウンスが最後にかかるのだ。暴力描写苦手のヒトは、最初から観ないって(笑)! アメリカン・ジョークいいですねぇ。
監督のホアキン・ルイス・ロメロ・マルチェント(1921−2012)は、日本ではほとんど知られていない人で、『砂漠の10万ドル』(‘66)や、テレビ放映のみの『墓標には墓標を』(‘63)と言った作品で、ごくごく一部のマニアに認知されているのみ。『追跡者ガリンゴ』(‘69)や『さすらいの盗っ人野郎・サンタナ』(‘69)で知られる、弟のラファエル・ロメロ・マルチェントの方がマカロニ・ファンには知られているかもしれない。
鬼軍曹・ブラウンを演じたロバート・ハンダーは、監督のお気に入りらしく、他の作品でもしょっちゅう主演している。しかし・・・筆者が何と言っても語りたいのは、本作で悲劇のヒロインを演じたエマ・コーエンである(笑)。
スペイン映画界では有名な方なのだが、この女優さんも、日本では公開作は少なく、テレビ放映やソフトのみの作品などを合わせても、ポール・ナッチーの『ザ・ゾンビ 黒騎士のえじき』(‘73)、『カニバル・マン 精肉男の殺人記録』(‘72)、ジェス・フランコの『戦慄の淫乱万華鏡』(‘73)、おしゃれフレンチコメディ『マドモアゼル a Go Go』(‘73)、マニアックなところでは、グラウベル・ローシャの『切られた首』(‘69)といった作品もある(笑)。ちなみに西部劇ではフランス製の『華麗なる対決』(‘71)、マカロニ末期の『オニオン流れ者』(‘76)などがある。
主に、ユーロトラッシュ系のホラー映画好きの方に知られている女優だが、彼女の魅力は、数々の映画で演じてきた「薄幸のヒロイン」だ。ちょっとベビーフェイスな感じに、独特のタレ目で、いつも殺人鬼やモンスターや悪人どもの影に怯える様子が、男心を大変くすぐるのだ(笑)。特に本作では、極悪非道の野獣どもに囲まれ、これ以上とない被虐ぶりを魅せつけてくれる。「薄幸萌え」という言葉を発明してしまうぐらいに、もうたまらん。本作一本で、彼女のファンが激増すること間違いなし、だ(笑)。
本作は、2000年代初頭にイマジカ−SPOがマカロニDVDの大攻勢を始めるよりも前に、EUROVISTA社から最初のDVDが発売されたと記憶している。リージョンフリー、英語吹き替えのみ。画質はいま観直してみると悪いが、当時は全く気にならなかった。とにかく観る事ができただけで感無量だった。後に発売されたCode Red社のDVDは『JOSHUA』という西部劇とカップリングされたもので、こちらの方が画質が向上している。しかしそれでも、現在のニュープリント・ニューマスターと呼ばれるソフトに比べれば、画質の古さは否めなかった。
本商品の解説によると、2015年にアメリカで唯一現存するプリントからテレシネを行った貴重な本編マスターが制作され、それを日本国内で更にクオリティアップし日本初パッケージ化した、と豪語している(爆)。
さて、どれほどの画質か、愉しみにしていましょう。
Bo-he-mianの野郎、ずいぶんストーリーをバラしやがったな、と皆さんお思いでしょうが、実はまだ肝心の、クライマックスの「あまりに非情な」展開は伏せているのですよ。もちろん皆さんのお愉しみを奪わないように(笑)。
父を殺害され、レイプ、放浪・・・そして★★に★★(笑)。他に類を見ないエマ様の悲劇っぷりに激萌え必至の『カットスロート・ナイン』、悲願の日・本・発・売だぁ〜!!
【追記】
本ソフトが届きました。画質についてご報告を。
本作は原版が紛失して、奇跡的に見つかったプリントがひとつあるだけらしく、やや退色した色合いは補正できないようだ。ただ、日本で独自にマスタリングし直しているらしく、映像は非常にシャープで、今まで発売された中では最も画質がいいソフトに仕上がっている、と思う。
付属のブックレットによると、本作の中の残虐描写の多くは、アメリカ公開時の配給会社の要請で、後から追加撮影されたそうだ。そう言われると、明らかにインサート・カット風の画も多いが、中にはシーンの流れで残虐描写が描かれるところもあって、どれとどれが追撮カットでどれがオリジナルなのか、全てを判別する事はできない。
とにかく、これでより多くの日本人に本作が浸透するというのは嬉しい次第である。