![やがて哀しき復讐者 [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/51O-rkcPJUL.__AC_SX300_SY300_QL70_ML2_.jpg)
復讐は、すれば晴れるかもしれないが、背負う事になる。そんな心の葛藤を描いています。
映画は割りと淡々と描かれますが、じわりじわりと時間をかけて解かれる誘拐事件の真実に、飲み込まれて行くことに成ります。
リッチー・レン扮する服役経験のある運転手兼ボディガードが、かつての縁を助けに手掛かりを繋いで犯人に辿り着いていくところは見せ場でした。機知に富んでいる訳では有りませんが、なかなか見事です。
彼が主人に忠実である事から、きっと恩義があったのだろうと推測でき、その縁の始まりを観たかったと思うほど彼のキャラクターには魅力がありました。
混戦する銃撃戦もドキドキさせられ、全体的に香港映画らしい勢いに欠いているので、もう少し派手なアクションを幾つも観たかったと惜しみます。
アンソニー・ウォンは東洋人の典型的な悪趣味金持ちを演じています。奥さんや子供たちを含め、ちょっと軽薄でありきたり。見るべきはその周囲でしょう。
オチもちょっと過剰演出ながら、香港映画らしく、感傷たっぷりに終わります。
