エルマンノ・オルミ エルマンノオルミ

  • 出身地:イタリア、北部ベルガモ
  • 生年月日:1931年7月24日
  • 没年月日:2018年5月7日

略歴 / Brief history

両親は農家出身の敬虔なカトリック信者であった。美術高等学校で学ぶ一方、ミラノの演劇アカデミーの俳優コースに通い、53年エディソンヴォルタ社に勤める。映画部の部長として61年までに約30本のPR映画を製作。59年、最初の長編劇映画“Il tempo si #e_ fermato”を撮る。雪に閉ざされた高山で一冬を送る老監視人と臨時雇いの若者の奇妙な食い違いと相手への素朴な共感をドキュメンタリーの手法で描いたこの処女作にはその後の作品に一貫して見られる神に対する敬虔な心と深い人間愛がこめられていた。二作目の“Il posto”(61)はミラノの大会社に就職した若者のほろ苦い人生の門出を描いたものでヴェネチア映画祭で絶賛され、興行的にも成功する。 商業映画の誘いもくるが、プロの俳優やスターを好まず、本物の労働者や農民を使って彼らの人生をドラマとして映画の中に反映させるという創作姿勢を守り続ける。78年、19世紀末のポー河流域の貧しい農民たちの姿を生活誌風に描いた「木靴の樹」がカンヌ映画祭でグランプリを受賞。ネオレアリスモの正統的継承者として再び注目されるが、87年の“Lunga vita alla signora!”では初めて表現主義の効果を狙い、88年ヴェネチア映画祭グランプリ受賞の“La Leggenda del santo bevitore”では従来通り素人俳優を起用しながらも主役のアル中男にオランダ出身の国際スター、ルトガー・ハウアーを据えるなど、大きな飛躍を見せている。

エルマンノ・オルミの関連作品 / Related Work

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  • 緑はよみがえる

    「ポー川のひかり」のエルマンノ・オルミが手掛けたヒューマンドラマ。劇場公開に先駆け、イタリア映画祭2015にて2015年4月29日、5月3日に上映された。
  • ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古

    世界的に有名な演出家ピーター・ブルックによる2週間のワークショップを撮影したドキュメンタリー。目に見えないロープで綱渡りをする即興エクササイズの様子をカメラに収めた。監督は、息子でドキュメンタリー映画監督のサイモン・ブルック。2012年ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門出品作品。
    90
  • 楽園からの旅人

    「木靴の樹」で1978年カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞、以後も「偽りの晩餐」や「ポー川のひかり」などの名作を世に送り出してきたエルマンノ・オルミ監督の荘厳なドラマ。風前の灯となった教会堂に身を寄せてきた不法入国者を含む旅人らと老司祭との、宗教を超えた交流を描く。涙、恋、新たな生命の誕生など、教会堂に美しい生命の息吹が満ちる。「神々と男たち」「RONIN」のマイケル・ロンズデール、「ホーボー・ウィズ・ショットガン」「ブレードランナー」のルトガー・ハウアー、「題名のない子守唄」「踊れトスカーナ!」のアレッサンドロ・ハーバーらが出演。
  • ポー川のひかり

    「木靴の樹」でカンヌ映画祭パルム・ドール、「聖なる酔っ払いの伝説」でヴェネチア映画祭金獅子賞を受賞した巨匠エルマンノ・オルミ監督が、最後の長編劇映画と公言して手掛けた作品。現実逃避した大学教授と田舎の人々との交流に新約聖書を重ねあわせつつ、人生の豊かさと希望を問う。主演は「アレキサンダー」のラズ・デガン。
  • ランジェ公爵夫人

    19世紀フランスを代表する作家、バルザックの同名小説を「美しき諍い女」のジャック・リヴェット監督が映画化。パリを舞台に繰り広げられる、貴族階級の女性と無骨な軍人の数奇な運命の恋物語。主演は「恋ごころ」のジャンヌ・パリバールと、ジェラール・ドパルデューの息子で「ポーラX」にも主演したギョーム・ドパルデュー。
  • 明日へのチケット

    「木靴の樹」のエルマンノ・オルミ、「桜桃の味」のアッバス・キアロスタミ、「麦の穂をゆらす風」のケン・ローチが参加した3話構成の人間ドラマ。ローマへ向かう列車を舞台に、重なりあう登場人物がそれぞれの物語を紡いでゆく。
  • ジョヴァンニ

    イタリア、メディチ家の若き武将ジョヴァンニを主人公に生と死の美学を現代に問い直す壮大な歴史ドラマ。監督は「木靴の樹」「聖なる酔っぱらいの伝説」でカンヌ、ヴェネチア2大映画祭を制したイタリア映画界の至宝エルマンノ・オルミ。ルネッサンス期の歴史的建造物をそのまま使用し、中世宮廷都市を鮮やかに再現した。
  • 聖なる酔っぱらいの伝説

    パリを舞台に、ある酔っぱらいの体験する奇妙な出来事を描くドラマ。ヨゼフ・ロートの原作を基に、製作はロベルト・チクットとヴィンチェンツォ・デ・レオ、監督、脚本は「偽りの晩餐」のエルマンノ・オルミ、共同脚本はトゥリオ・ケツィク、撮影はダンテ・スピノッティが担当。イーゴリ・ストラヴィンスキーの音楽を使用。出演はルトガー・ハウアー、アンソニー・クェイルほか。
    70
  • 偽りの晩餐

    ホテルの晩餐会に集まった人々と給仕たちの姿をシニカルに描く。製作はジュゼッペ・チェレーダ、監督・脚本は「木靴の樹」のエルマンノ・オルミ、撮影はマウリツィオ・ザッカロ、音楽はゲオルク・フィリップ・テレマンが担当。主演はマルコ・リスポジトほか。
  • 木靴の樹

    ある分益小作農場に暮す4家族に起こるできごとを中心に、土に生きる人々の生に対する素朴な感情を描いたカンヌ映画祭78年グランプリ受賞作品。製作はミラノ映画製作集団。監督・脚本・撮影はエルマンノ・オルミ。音楽はJ・S・バッハ作曲のオルガン曲をフェルナンド・ジェルマーニが演奏。美術はエンリコ・トヴァリエリ、衣裳はフランチェスカ・ズッケリが各々担当。出演はルイジ・オルナーギ、フランチェス力・モリッジ、オマール・ブリニョッリ、カルメロ・シルヴァ、マリオ・ブリニョッリ、エミリオ・ペドローニ、テレーザ・ブレッシャニーニ、カルロ・ロータ、ジュゼッペ・ブリニョッリ、マリア・グラツィア・カローリ、ルチア・ペツォーリ、フランコ・ピレンガ、バティスタ・トレヴァイニなど。2016年3月26日より再公開。

映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 6/13

アリー・シーディ(1962)

うちへ帰ろう

バラバラになっていた家族が、母の死期を間近に再び心を寄せ合う心温まるドラマ。監督はスティーヴン・メイラー。出演はデイヴィッドリー・ウィルソン、アリー・シーディほか。

ハイ・アート

駆け出しの写真誌編集者とドロップアウトした有名写真家のふたりの女性の関係をエモーショナルに描き出した異色ラヴ・ストーリー。監督・脚本は本作が初の長編劇映画となる新鋭のリサ・チョロデンコ。製作は「ジョンズ」のドリー・ホールと、ジェフリー・レヴィ=ヒント、スーザン・A・ストーヴァー。撮影は「2ガールズ」のタミー・レイカー。音楽はオルタナティヴ・ロック畑の新鋭で「ベルベット・ゴールドマイン」にも参加したシャダー・トゥ・シンク。音楽監修はトレイシー・マックナイト。美術はバーンハッド・ブライス。編集はエイミー・E・ダドルストン。衣裳はヴィクトリア・ファレル。スチール写真(ルーシーの写真)は監督の友人でもある写真家のジョジョ・ウィルデン。出演は 「オンリー・ザ・ロンリー」のアリー・シーディ、「ラヴ&カタストロフィー」のラダ・ミッチェル、「ジュマンジ」のパトリシア・クラークソン、「フラート」のビル・セイジほか。サンタンス映画祭98で脚本賞を受賞。
ティム・アレン(1953)

トイ・ストーリー4

おもちゃの視点で描くCGアニメの大ヒットシリーズ第4弾。新たな持ち主ボニーを見守るウッディたち。しかし、彼女の一番のお気に入りで手作りおもちゃのフォーキーは、自分をゴミだと思い、逃げ出してしまう。ウッディはフォーキーを探す冒険に出るが……。監督は、「インサイド・ヘッド」の脚本・原案を担当したジョシュ・クーリー。声の出演は、「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」のトム・ハンクス、「シュガー・ラッシュ オンライン」のティム・アレン、「トラブルINベガス」のアニー・ポッツ、「トランスフォーマー/最後の騎士王」のトニー・ヘイル。

レックスはお風呂の王様

「ファインディング・ニモ3D」の併映作となるディズニー/ピクサー製作の短編アニメーション。「トイ・ストーリー」シリーズに登場するどじな恐竜のオモチャ“レックス”がバスルームを舞台に仲間の玩具たちと繰り広げる活躍をコミカルに描く。

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