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ジョージ・ロイ・ヒル

  • 出身地:アメリカ、ミネソタ州ミネアポリス
  • 生年月日:1921年12月22日
  • 没年月日:2002年12月27日

略歴 / Brief history

【新感覚のノスタルジー作品の第一人者】アメリカ、ミネソタ州ミネアポリスの生まれ。エール大学で作曲を学び、博士号を取得する。第二次大戦中は海兵隊、ついで海軍のパイロットとして飛行機に乗った。戦後、テキサスの新聞社で働き、1946年からアイルランドのダブリンにあるトリニティ・カレッジに学ぶ。この間、シリル・キューザック劇団に入り、俳優として舞台に立つ。アメリカに帰った後、オフブロードウェイに端役で出演、50年代に朝鮮戦争が始まると海兵隊に入隊、夜間爆撃機のパイロットとして活躍。と同時に、自らの体験をテレビ用の脚本に仕上げ好評を博しており、2年後に除隊したときは、テレビの脚本・演出で一本立ちできるようになっていた。56年、テレビ・ドラマ『思い出の夜』の製作・演出・脚本を担当し成功、翌57年にはトマス・ウルフの『天使よ故郷をふり返れ』でブロードウェイに進出、以降も演出家として活躍する。そして62年“Period of Adjustment”で映画監督としてデビュー。日本へのデビューとなったのは3作目の「マリアンの友だち」(64)。これは色事師のピアニストにつきまとう2人の少女の姿を通して、空想と冒険に熱中する思春期をみずみずしく描いたコメディの佳作だった。次いで、ジュリー・アンドリュース主演で、未開の地ハワイに根をおろした宣教師夫婦の愛と献身を描いた「ハワイ」(66)、同じアンドリュースのミュージカル「モダン・ミリー」(67)を撮る。【過ぎ去ったものへの哀愁】69年には「明日に向って撃て!」を撮る。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードという売れっ子2人を主演にした新感覚の西部劇で、ニューシネマの代表作として捉えられている。次にSFファンタジーの映画化「スローターハウス5」(72)で商業主義からはずれた骨のあるところを見せた。再びニューマン& レッドフォード主演にした「スティング」(73)は、痛快この上ない傑作娯楽作品で、アカデミー賞作品・監督賞など7部門の大量受賞。「華麗なるヒコーキ野郎」(75)では20年代の曲乗り飛行に命を懸ける男たちを描くなど、ヒルは時代から過ぎ去ったもの、破れ滅び去ったものへの哀愁を優しい視線で描いた。プロ・アイスホッケーの世界を描いた「スラップ・ショット」(77)、パリとヴェネチアを舞台に可愛らしい恋を描いた佳作「リトル・ロマンス」(79) と、ヒルらしい堅実な作品を撮った後、82年、ジョン・アーヴィングのベストセラーを映画化した「ガープの世界」を発表する。看護婦が強引に子供を作り、その子が大人になって様々な経験をするという複雑な内容を、的確な脚色と巧みな演出で感動的な作品に仕上げた。ジョン・ル・カレのスパイ小説を映画化した「リトル・ドラマー・ガール」(84)、そして未公開作品を残して、パーキンソン病となり現場から離れた。

ジョージ・ロイ・ヒルの関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • リトル・ドラマー・ガール

    パレスチナとイスラエルの争いに捲き込まれ、スパイに仕立てられてゆく英国女優の姿を描く。製作はロバート・L・クロウフォード、監督は「ガープの世界」のジョージ・ロイ・ヒル。エグゼクティヴ・プロデューサーはパトリック・ケリー。ジョン・ル・カレの同名小説(早川書房)を基にローリング・マンデルが脚色。撮影はウォルフガング・トリュウが担当。出演はダイアン・キートン、ヨルゴ・ヴォヤギスなど。日本版字幕は岡枝慎ニ。テクニカラー、ビスタサイズ、1984年作品。
  • ガープの世界

    小説家ガープの一生を描くドラマ。製作はジョージ・ロイ・ヒルとロバート・L・クロウフオード。エグゼクティヴ・プロデューサーはパトリック・ケリー。監督は「リトル・ロマンス」(79)のジョージ・ロイ・ヒル。ジョン・アーヴィングが788年に発表した大ベストセラー(サンリオ出版)を、スティーヴ・テシックが脚色。撮影はミロスラフ・オンドリチェクが担当。音楽編曲をデイヴィッド・シャイアが手掛け、クレジット・シークエンスではビートルズの「ウェン・アイム・64」が巧みに使用されている。出演はロビン・ウィリアムズ、メアリー・ベス・ハート、グレン・クロース、ジョン・リスゴー、ジェームズ・マッコールなど。原作者のアーヴィングがレスリング試合のレフェリー、ヒル監督が飛行士の役でゲスト出演している。
  • リトル・ロマンス

    13歳になる少年と少女の間に恋が芽ばえ、永遠の愛を誓うためにベネチアに旅立つという恋愛映画。製作はイブ・ルッセ・ルアール、ロバート・L・クロウフォード、監督は「華麗なるヒコーキ野郎」のジョージ・ロイ・ヒル。パトリック・コーバンの原作を基にアラン・バーンズが脚色。撮影はピエール・ウィリアム・グレン、音楽はジョルジュ・ドルリューが各々担当。出演はダイアン・レイン、テロニアス・ベルナール、ローレンス・オリヴィエ、アーサー・ヒル、サリー・ケラーマン、ブロデリック・クロフォード、デイヴィッド・デューク、アンドリュー・ダンカン、クローデット・サザーランド、グラハム・フレッチャー・クック、アシュビー・センプルなど。
  • スラップ・ショット

    アイスホッケーのマイナー・チームがくりひろげる殺戮戦を描く。製作はロバート・J・ワンシュとスティーブン・フリードマン監督は「スティング」のジョージ・ロイ・ヒル、脚本はナンシー・ダウド、撮影はヴィクター・J・ケンパー、音楽監修はエルマー・バーンスタインが各々担当。出演はポール・ニューマン、ストロザー・マーティン、マイケル・オントキーン、シェニファー・ウォーレン、リンゼイ・ルクーズ、ジェリー・ハウザー、ジェフ・カールソン、スティーヴ・カールソン、デイヴィッド・ハンソンなど。
  • 華麗なるヒコーキ野郎

    第一次大戦直後のアメリカ・テキサスを舞台に、単葉機で大空を駆けめぐったヒコーキ野郎たちの痛快な物語。製作・監督・原案はジョージ・ロイ・ヒル、脚本はウィリアム・ゴールドマン、撮影はロバート・サーティース、音楽はヘンリー・マンシーニ、編集はウィリアム・レイノルズ、空中場面監修はフランク・トールマンが各々担当。出演はロバート・レッドフォード、ボー・スベンソン、ボー・ブランディン、スーザン・サランドン、ジョフリー・ルイス、エドワード・ハーマン、フィリップ・ブランズ、マーゴット・キダーなど。
  • スローターハウス5

    時間から切り離された主人公ビリー・ピルグリム(巡礼者の意)の過去・現在・未来を彷徨する姿を描いたカート・ボネガットの小説の映画化。製作はポール・モナシュ、監督は「スティング」のジョージ・ロイ・ヒル、脚本はスティーブン・ゲラー、撮影はミロスラフ・オンドリチェク、音楽はバッハの「ブランデンブルグ協奏曲」他6曲を使用。編集はデデ・アレンが各々担当。出演はマイケル・サックス、ロン・リーブマン、ユージン・ロッシェ、ヴァレリー・ペリン、ソーレル・ブーケ、ペリー・キングなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。テクニカラー、ビスタサイズ。1972年作品。
  • スティング

    1930年代の暗黒街のメッカ、シカゴでは血を血で洗うギャング戦争が日常茶飯事のごとく起こっていたが、一方その道のエリートと自認する連中のあいだでは、血なまぐさい暴力沙汰を軽蔑し、頭脳で相手を出し抜くことを粋とする風潮があった。これは、そのコンマンと呼ばれる詐欺師の物語。製作総指揮はリチャード・D・ザナックとデイヴィッド・ブラウン、製作はトニー・ビル、マイケル・フィリップスとその妻ジュリア・フィリップス、監督はジョージ・ロイ・ヒル、脚本はデイヴィッド・ウォード、撮影はロバート・サーティース、美術はヘンリー・バムステッドとジェームス・ペイン、編曲はマーヴィン・ハムリッシュ、ピアノ演奏はスコット・ジョプリン、編集はウィリアム・レイノルズが各々担当。出演はポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、ロバート・シヨウ、チャールズ・ダーニング、レイ・ウォルストン、アイリーン・ブレナン、ハロルド・グールド、ジョン・ヘファーナン、ダナ・エルカー、ジャック・キホーなど。
  • 明日に向って撃て!

    実在した2人組の強盗を描いた新感覚のモダン・ウェスタン。監督は「モダンミリー」のジョージ・ロイ・ヒル、脚本はウィリアム・ゴールドマン。撮影は「冷血」のコンラッド・ホール、音楽は「007/カジノ・ロワイヤル」のバート・バカラック、衣装をイーディス・ヘッドが担当。製作は「レーサー」のジョン・フォアマン、総指揮にはポール・モナシュが当たっている。出演は「レーサー」のポール・ニューマン、「白銀のレーサー」のロバート・レッドフォード、「卒業」のキャサリン・ロス、「ワイルドバンチ」のストロザー・マーティン、「勇気ある追跡」のジェフ・コーリー、テッド・キャシディなど。デラックスカラー、パナビジョン。1969年作品。
  • モダンミリー

    リチャード・モリスの脚本を「ハワイ」のジョージ・ロイ・ヒルが監督したミュージカル。撮影は「テキサス」のラッセル・メティ、音楽は「続・荒野の七人」のエルマー・バーンスタイン、作曲はアンドレ・プレヴィン、衣裳デザインはジャン・ルイがそれぞれ担当した。出演は「引き裂かれたカーテン」のジュリー・アンドリュース、舞台俳優のメアリー・タイラー・ムーア、キャロル・チャニング、「素晴らしきヒコーキ野郎」のジェームズ・フォックス、ジョン・ギャビンほか。製作はロス・ハンター。
  • ハワイ

    ジェームズ・A・ミッチェナーの小説を「いそしぎ」のダルトン・トランボが脚色、「マリアンの友だち」のジョージ・ロイ・ヒルが監督したハワイに赴任した宣教師夫妻の年代記もの。撮影は「グレート・レース」のラッセル・ハーラン、音楽は「ビッグトレイル(1965)」のエルマー・バーンスタイン、衣裳デザインはドロシー・ジーキンズ、海上シーンの技術顧問をアラン・ビリヤーズが担当した。出演は「引き裂かれたカーテン」のジュリー・アンドリュース、「偉大な生涯の物語」のマックス・フォン・シドー、「天地創造」のリチャード・ハリス、「タミーとドクター」のピーター・フォンダ、「いそしぎ」のトリン・サッチャーなどのほかに、衣裳担当のドロシー・ジーキンズが端役で出演している。製作はウォルター・ミリッシュ。
  • マリアンの友だち

    ノーラ・ジョンソンの自伝的小説を彼女と「灰色の服を着た男」のナナリー・ジョンソン父娘が共同で脚色、舞台演出家のジョージ・ロイ・ヒルが演出したアイロニカル・コメディ。撮影は「波止場」のボリス・カウフマンとアーサー・J・オーニッツ、音楽は「大脱走」のエルマー・バーンスタインが担当した。出演は「ピンクの豹」のピーター・セラーズ、子役マリー・スパース、ティッピー・ウォーカー、「男性の好きなスポーツ」のポーラ・プレンティス、「影なき狙撃者」のアンジェラ・ランズベリー、ほかにトム・ボスレー、フィリス・サクスターなど。