プラスチックの海の映画専門家レビュー一覧

プラスチックの海

ジャーナリストとして活躍するクレイグ・リーソンが、プラスチックによる海洋汚染の実態に迫ったドキュメンタリー。世界中の海に毎年800万トンものプラスチックゴミが捨てられていることを知ったリーソンは、海洋学者や環境活動家と共に調査を開始する。本作は、国内外で15 以上の賞を受賞した。
  • 映画、音楽ジャーナリスト

    小野維正

    プラスチック製品の不法投棄が例外なく引き起こす海洋汚染と、一部のプラスチック製品が含有する化学物質が人体に与える影響。そうした繋がってはいるものの、基本的には個別に語るべきイシューを、編集によって「完全に同じ問題」として見せてしまうこのようなプロパガンダ作品の倫理性について、メッセージの是非とは別に、映画ジャーナリズムは敏感であるべきだ。また、恒例の指摘となるが、本作は2年以上前からNetflixで配信されている作品に別タイトルを冠した作品である。

  • ライター

    石村加奈

    クジラに夢中だった少年時代を経て、本作を製作したというクレイグ・リーソン監督。ロマンチックなアプローチになるかと懸念するも、母となり、環境問題に目覚めたタニヤ・ストリーターをはじめ、様々な見地に立つ専門家の意見を盛り込みつつ、アメリカ、ドイツ、フィジー等々、世界の海プラごみ事情を網羅。地球規模の問題にふさわしい仕上がりで、未来の実害に対するイメージ喚起に成功した。飛べない海鳥の腹を見て、まずは消費量を減らすことから取り組まねばと謙虚な気持ちに。

  • 映像ディレクター

    佐々木誠

    海にプラスチック性のゴミが大量に流れ、それがどう人体に影響するのか、なぜ自分に返ってくる愚行を人間はやめられないのか、ということのメカニズムが様々な現場を取材して描かれる。時々「本作が始まってから米国で○万キロのプラスチックが捨てられた」といったテロップが入り、問題を体感させられるのも良い。ただ「プラスチック容器は化学物質だから紙の皿に」と提言する場面、紙は紙で森林破壊の問題にも繋がるな、とも。ある観点からの事実をそれぞれがどう受け止めるか。

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 12/1

エリカ・リバス(1974)

人生スイッチ

アルゼンチンで国内年間ランキング1位を獲得したオムニバス形式のブラック・コメディ。製作は、「オール・アバウト・マイ・マザー」のペドロ・アルモドバル。出演は、「瞳の奥の秘密」のリカルド・ダリン。第87回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート、第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品。
ヴェイッコ・アールトネン(1955)

罪と罰(1983)

殺人を犯した青年の行動を乾いたタッチで描く作品。「白い花びら」のアキ・カウリスマキ、監督長編第1作。原作はロシアの文豪、ドストエフスキーの同名小説。出演はマルチ俳優として活躍するマルック・トイッカ、「愛しのタチアナ」までカウリスマキ作品の顔だったマッティ・ペロンパー、カウリスマキ作品の常連名脇役であるエスコ・ニッカリほか。1983年第1回フィンランド・ユッシ賞最優秀処女作品、最優秀脚本賞受賞。

ラヴィ・ド・ボエーム

パリを舞台に、3人の芸術家のボヘミアン生活を描く。監督・製作・脚本は「コントラクト・キラー」のアキ・カウリスマキ、原作はアンリ・ミュルジェールの小説『ボヘミアン生活の情景』(Scenes de la vie de boheme)、撮影はティモ・サルミネンが担当、音楽はセルジュ・レジアニが歌う「僕は飲む」、しのはらとしたけが歌う「雪の降る町を」などの既成曲を使用している。

NEW今日命日の映画人 12/1

シェリー・モリソン(2019)

無邪気な悪魔におもちゃが8つ

子供によって行われるショッキングな殺戮を描いたホラー。感化院の車が雪山で事故に遭い、護送されていた5人の問題児たちが脱走する。ロッジで冬を楽しく過ごそうとしていた大人たちに保護されるが、子供たちは彼らを残酷な方法で殺し始め…。【スタッフ&キャスト】監督:ショーン・マグレガー 脚本:ジョン・ダーレン 撮影:ポール・ヒップ/マイケル・シェア 出演:レイフ・ギャレット/ソレル・ブーク/ジーン・エヴァンス/シェリー・モリソン

愛のそよ風

『チェンジリング』のクリント・イーストウッドが初めて監督業だけに専念して制作したドラマ。不動産業を営む裕福な中年・フランクは、ある日ヒッピー風の少女・ブリージーと出会う。初めは自由に生きる彼女に苛立ちを覚えていたがフランクだったが…。【スタッフ&キャスト】監督:クリント・イーストウッド 製作:ロバート・デイリー 脚本:ジョー・ハイムズ 撮影:フランク・スタンリー 出演:ウィリアム・ホールデン/ケイ・レンツ/ロジャー・C・カーメル/シェリー・モリソン
マイケル・ライ(2019)

ルージュ(1987)

恋人を探すために現世へ戻ってきた美貌の幽霊の激しくも切ない恋を描くロマンチック・ファンタジー。監督はスタンリー・クワン。出演は、レスリー・チャン、アニタ・ムイ、アレックス・マンほか。2013年3月30日より、東京・シネマート六本木、大阪・シネマート心斎橋にて開催された「レスリー・チャン メモリアル」にてデジタル上映。

九龍の眼

悪質な爆弾犯人たちを追いつめる香港警察の刑事チェンの活躍を描くアクション。「ポリス・ストーリー 香港国際警察」の続篇で、監督・主演・原案・スタント監修は「サイクロンZ」のジャッキー・チェン(成龍)、製作総指揮はレイモンド・チョウ(鄒文懐)とレナード・ホウ(何冠昌)、製作はエドワード・タン、脚本はエドワード・タンとジャッキー・チェン、撮影はチョウ・イウゾウ(張耀祖)とリー・ヤウトン(李有棠)、音楽はマイケル・ライ(黎小田)が担当。出演はほかに「ポリス・ストーリー 香港国際警察」のマギー・チャン(張曼玉)、「プロジェクトA2 史上最大の標的」のタン・ピョウ(董驃)、「サイクロンZ」のクリスタル・コオ(郭錦恩)など。ビデオタイトル「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」。