シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!の映画専門家レビュー一覧

シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!

世界中で愛される名作舞台『シラノ・ド・ベルジュラック』の誕生秘話。1897年、パリ。生活に行き詰まった劇作家エドモン・ロスタンは、名優コンスタン・コクランに、英雄喜劇の執筆を提案。様々な問題に直面しつつも、エドモンは新作に取り掛かるが……。出演は「最強のふたり」のトマ・ソリヴェレ、「ダゲレオタイプの女」のオリヴィエ・グルメ、「戦場のブラックボード」のマティルド・セニエ。
  • 映画評論家

    小野寺系

    ベルエポックのパリで有名舞台作品が誕生する内幕と、そこに生まれる切ない恋愛がコメディ調にわちゃわちゃと描かれていき、飽きさせない。基が舞台作品であることと、俳優でもあるアレクシス・ミシャリクが舞台版から引き続いて本作を監督したということもあり、とくに俳優への愛情と、演技への尊敬を強く感じさせる内容となっている。ただ、映画ならではの新しい趣向の希薄さや、舞台版を引きずったと思える不自然な演出も散見され、やはり舞台版の方が本領なのだと思わせる。

  • 映画評論家

    きさらぎ尚

    原作戯曲と同様に五幕で構成していることも含め、演劇的なテイストを保ちながら、映画的な動きを計算した演出が冴々。ストーリーの主軸に、友人の恋、抜き差しならない懐事情を抱えた有名俳優に我がまま女優といったコミカルなエピソードを絡める手法は鮮やか。虚実取り混ぜて、監督のA・ミシャリクは、このロマコメを創作するエドモンその人の側にいて一部始終を見ていたかのような滑らかさで物語を進める。楽屋ものの面白さとドタバタ喜劇の愉快さに加えて、好奇心も喜ぶ。

  • 映画監督、脚本家

    城定秀夫

    かなり戯画化されているとは思うが、舞台劇『シラノ・ド・ベルジュラック』誕生秘話を描いた本作、無理難題を押し付ける出資者や我儘女優に翻弄される劇作家残酷物語であると同時に、創作のためなら女心も利用する残酷劇作家物語でもあるのだが、次々と立ちはだかる艱難辛苦を乗り越え初演を迎えるクライマックスの多幸感は落涙もので、並行描写のリアルシラノ物語も美しく、立て板に水の早口台詞と怒濤の展開で一切の淀みを許さず二時間一気に駆け抜ける極めて質の高い喜劇映画だ。

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 4/14

ピーター・カパルディ(1958)

パディントン

世界40ヶ国語以上に翻訳される英作家マイケル・ボンドのロングセラー児童小説シリーズ、初の実写映画化。南米ペルーの奥地からイギリスのロンドンへやってきた紳士的なくまのパディントンの冒険をCGIやアニマトロニクスを用い描く。監督はコメディドラマ『マイティ・ブーシュ』を手がけたポール・キング。脚本には「Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!」のハーミッシュ・マッコールも参加している。パディントンの声を「007 スカイフォール」のベン・ウィショーが担当。ほか、「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマンがパディントンを狙う謎の女を演じる。

赤ずきんの森(2006)

暗く広大な森で少女が体験した怪奇と幻想を描くメルヘンスリラー。16歳で出産し、周囲の大人たちに子供を取り上げられてしまったケリーは、友人と出掛けた森で大木に抱かれる赤ちゃんを見つけ出す。“マクザム バリュー・コレクション 第三弾”。【スタッフ&キャスト】監督・脚本:クレイグ・スタラチェン 製作:ロス・ボーランド 編集:コリン・モニー スペシャルエフェクツ:ボブ・キーン 出演:マーティン・コンプストン/ピーター・カパルディ/サマンサ・シールズ/ケヴィン・クイン
ジーナ・マッキー(1961)

ファントム・スレッド

「リンカーン」などで3度のアカデミー賞主演男優賞に輝いたダニエル・デイ・=ルイス主演のラブストーリー。1950年代のロンドン。ファッションの中心的存在として脚光を浴びるオートクチュールの仕立屋レイノルズは、若いウェイトレス、アルマと出会う。監督・脚本は、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・トーマス・アンダーソン。出演は、「マルクス・エンゲルス」のヴィッキー・クリープス、「ターナー、光に愛を求めて」のレスリー・マンヴィル。音楽は、「インヒアレント・ヴァイス」のジョニー・グリーンウッド。第75回ゴールデングローブ賞2部門ノミネート。第90回アカデミー賞で作品賞を含む6部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞。

ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して

「クリスマス・ストーリー」のアルノー・デプレシャンが、実話を基にアメリカで撮影したヒューマンドラマ。心に傷を負ったネイティブアメリカンとフランス人精神分析医の親交が導く静かな奇跡を描く。出演は「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳別れの手紙」のベニチオ・デル・トロ、「さすらいの女神(ディーバ)たち」のマチュー・アマルリック、「ひかりのまち」のジーナ・マッキー。

NEW今日命日の映画人 4/14

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