ふたりの女王 メアリーとエリザベスの映画専門家レビュー一覧

ふたりの女王 メアリーとエリザベス

アカデミー賞ノミネート女優が16世紀英国に生きる2人の女王を演じた歴史ドラマ。スコットランド女王でフランス王妃のメアリーは、18歳で未亡人になると母国で王位に戻る。だが当時のスコットランドは、イングランド女王エリザベス1世の強い影響下にあった。出演は、「レディ・バード」のシアーシャ・ローナン、「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」のマーゴット・ロビー、「ダンケルク」のジャック・ロウデン、「女王陛下のお気に入り」のジョー・アルウィン。監督は舞台演出を数多く手掛け、本作で長編映画デビューを果たしたジョージー・ルーク。
88
  • 感動的な
  • 翻訳家

    篠儀直子

    連ドラのダイジェストみたいな映画になってるのではと心配したが、力強い演出があってどんどん引きこまれる。「女王陛下のお気に入り」とは違い、本作でドロドロの奸計をめぐらすのは男たち。犠牲になる同性愛者へのシンパシーが表明され、気高く生きようとする女たちの絆が強調されるのだからとてもイマっぽい。それぞれに魅力的な女王ふたりがついに対面する場面が導入部分から最後まで素晴らしく、シアーシャ・ローナンのクロースアップに感動。シックな衣裳と美術もかっこいい。

  • 映画監督

    内藤誠

    「女王陛下のお気に入り」で、オリヴィア・コールマンがアン女王を迫力満点で演じるのを見たばかりだが、この作品でメアリーとエリザベスを競演するシアーシャ・ローナンとマーゴット・ロビーの関係も凄い。女王役は女優たちの演技意欲をそそるのだ。ダーンリー卿役のジャック・ロウデンをはじめ、男優も粒揃いなのに、女王たちの前で権謀術策を謀りながら、かすんで見える。女性の演出ならではのメイクとコスチューム・プレイがよく、メアリーが処刑場に向かうときの真っ赤が印象的。

  • ライター

    平田裕介

    メアリー・スチュアートに一目を置くも激しく嫉妬もしている。そんな複雑な感情を抱いているイングランド女王であるエリザベス一世だが、妙に出番が少ないうえにそうした感情が生まれる経緯が取り立てて描かれるわけではないのでなんだかのめり込めず。また、美貌にまつわる妬みも演じるのはマーゴット・ロビーなので、天然痘で肌がボロボロになろうが髪の毛が抜け落ちようが美しいのだ。女王同士の対峙というテーマで女性監督。期待したのだが、メアリーの悲劇で留まってしまった。

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