運び屋の専門家レビュー一覧

運び屋

「グラン・トリノ」以来、10年ぶりにクリント・イーストウッドが監督・主演を兼任した作品。90歳で孤独な生活を送る男アール・ストーンは、クルマの運転さえすればいいという仕事を持ちかけられる。だがそれは、メキシコの麻薬カルテルの運び屋だった。共演は「アリー/ スター誕生」のブラッドリー・クーパー、「30年後の同窓会」のローレンス・フィッシュバーン。
88
  • 感動的な
  • 映画ライター

    平田裕介

    ラストベルトとなったデトロイトや再び壁で騒がれる国境沿いが舞台と、アメリカについていろいろと考えてしまう要素がちりばめられている。だが、「ハドソン川の奇跡」同様”お仕事映画”として鑑賞。稼ぎ方の選択やそれに伴う責任といったものだけでなく、年長者として父親としての本分といった意味での”仕事”も描かれる。もちろん、人たらしによる人情劇、クライム・ロードムービー、そして実娘と父娘役で共演することで醸しだされるイーストウッドの私映画としても見入ってしまう。

  • 映画監督

    内藤誠

    イーストウッドの映画を見続けてきたものには、全篇、思い当たる所が多く、画面にひきつけられた。園芸にうつつをぬかして、家族をかえりみなかった老人を主演にすえるとは、脚本からして素晴らしいアイデアだ。彼が麻薬の運び人に利用されているとどこで気づき、また、悪事を反省しているのかどうかなど、はっきりさせない展開も、この主人公らしい。劇中の娘を実のアリソンが演じ、いろいろなエピソードもイーストウッドの私生活を反映しているようで、よくぞここまでやってくれたと思う。

1-2件表示/全2件