解説
実在の人物をモデルに、90年代からのゲイカルチャーを踏まえつつ、人生の晩年を迎えたヘアメイクドレッサーの姿を描いたドラマ。老人ホームで静かに余生を送る元ヘアメイクドレッサーのパトリックは、亡くなったかつての顧客の死化粧を依頼されるが……。出演は「バクラウ 地図から消された村」のウド・キアー、「プロミシング・ヤング・ウーマン」のジェニファー・クーリッジ。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「スワンソング」のストーリー
オハイオ州の小さな町サンダスキーの老人ホーム。パトリック・ピッツェンバーガー(ウド・キアー)は、静かに余生を送っていた。しかし、ゲイとして生きてきたパトリックの心には、常に過去の思い出が去来していた。ヘアメイクドレッサーだった彼のサロンは街でも大人気で、“ミスター・パット”と呼ばれ、顧客から愛されていたこと。そして愛する恋人デビッドとの生活と、早くに彼を失ったこと……。そんなある日、弁護士のシャンロック(トム・ブルーム)がパットを訪ねて来る。かつてのパットの顧客で、街一番の金持ちだったリタ・パーカー・スローン(リンダ・エヴァンス)が亡くなり、“死化粧はパットに頼んでほしい”と遺言を残したというのだ。その報酬は2万5000ドル。驚くパットだが、リタへの複雑な思いや、すでに現役を引退した現実から、その依頼を断ってしまう。しかし、リタの遺言に動揺を隠せないパットは、しばらくして考え直すと、こっそり老人ホームを抜け出す。やがてリタの孫ダスティン(マイケル・ユーリー)から改めて協力を求められたパットは、リタのメイクアップを引き受けるが……。
「スワンソング」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「スワンソング」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2021 |
公開年月日 | 2022年8月26日 |
上映時間 | 105分 |
製作会社 | Magnolia Pictures=Luna Pictures=House of Gemini |
配給 | カルチュア・パブリッシャーズ |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://swansong-movie.jp/ |
コピーライト | (C)2021 Swan Song Film LLC |
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