解説
『源氏物語』を題材にした内館牧子の小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』を「嫌な女」で監督デビューした俳優・黒木瞳が映画化。雷雨に見舞われたフリーターの雷は『源氏物語』の世界にトリップ。未来を当てる陰陽師として弘徽殿女御に取り立てられる。弟に劣等感を持つ実家暮らしのフリーター・雷を『今日から俺は!!』の伊藤健太郎が、芯の強い弘徽殿女御を「犬鳴村」の三吉彩花が演じる。『源氏物語』と現実の世界をリンクさせ、様々な立場で活躍する女性たちから影響を受け成長する青年の姿を描く。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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映画評論家北川れい子この初夏に放送されたNHKの夜ドラ『いいね! 光源氏くん』は源氏が現代にタイムスリップしてくるというコメディで、それなりに笑えた。本作はその逆の設定で、平安時代... もっと見る
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編集者、ライター佐野亨滑舌のわるさをひと笑いのネタにする冒頭から嫌な予感がただようが、日雇い派遣差別や学歴差別を思わせるダイアローグが次々に飛び出し、では本筋においてそうした価値観が... もっと見る
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詩人、映画監督福間健二周到にやればいろいろとできそうに思える企画だが、まず、現在から源氏物語の世界に入った驚きがユルイ。しまりがない感じ。千年という時間差についての発見がないのだ。ひ... もっと見る
「十二単衣を着た悪魔」のストーリー
フリーターの伊藤雷(らい/伊藤健太郎)は就職試験に59連敗中。京大合格した何でもできる弟(細田佳央太)に対し卑屈になっていた。ある日アルバイトで『源氏物語』の世界を模したイベントの設営をした雷は、帰宅途中に激しい雷雨に見舞われ気を失ってしまう。目が覚めると、そこは1000年以上も昔に紫式部により書かれた『源氏物語』の世界だった。たまたまアルバイト先で配られた『源氏物語』のあらすじ本のおかげで、雷は弘徽殿女御(三吉彩花)に未来を当てる陰陽師として取り立てられる。雷は強い心と冷静な分析力で息子(田中偉登)を帝にしようと野心を燃やす弘徽殿女御に翻弄されながらも触発されていくように。弘徽殿女御の息子は異母弟であり何でもできる一流の男・光源氏(沖門和玖)と皇位を争っており、雷は自分の境遇と重ねつつ、嫌われ者のイメージが強い弘徽殿女御に仕えていこうと決心するが……。
「十二単衣を着た悪魔」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「十二単衣を着た悪魔」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 時代劇 ファンタジー |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2020年11月6日 |
上映時間 | 112分 |
製作会社 | 「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー(制作:キノフィルムズ) |
配給 | キノフィルムズ |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー |
公式サイト | https://www.juni-hitoe.jp/ |
コピーライト | (C)2019「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー |
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