解説
『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』などで知られる江戸時代の天才絵師・葛飾北斎の生涯を描いた時代劇。腕は確かだが、傍若無人な振る舞いが災いし、貧しい生活を送る若き日の北斎は、歌麿、写楽を見出した版元・蔦屋重三郎と出会い、才能を開花させるが……。出演は「泣くな赤鬼」の柳楽優弥、「記憶屋 あなたを忘れない」の田中泯、「のみとり侍」の阿部寛。監督は『相棒』シリーズなどを手掛ける橋本一。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「HOKUSAI」のストーリー
町人文化が花開いた江戸の町。その片隅に、日の目を見ることなく過ごす1人の貧乏絵師がいた。勝川春朗(柳楽優弥)。後の葛飾北斎である。腕は確かだったが、傍若無人な振る舞いが災いし、師匠からは破門され、食うこともままならない日々を送っていた。そんな北斎にある日、人生を変える転機が訪れる。歌麿、写楽を世に出した希代の版元・蔦屋重三郎(阿部寛)が、北斎の秘めた才能を見出したのだ。重三郎の後押しによって、“絵の本質”に気づいた北斎は、その才能を開花。誰にも真似できない革新的な絵を次々と生み出し、たちまち人気絵師となる。その奇想天外な世界観は、瞬く間に江戸を席巻。さらに町人文化を押し上げることに。ところがそこへ、北斎の盟友で戯作家の柳亭種彦(永山瑛太)が、幕府の禁に触れたとの報せが飛び込んでくる。信念を貫いた友のため、北斎は怒りに震えながら、命懸けの作品を仕上げるが……。
「HOKUSAI」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「HOKUSAI」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 時代劇 伝記 アート ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2021年5月28日 |
上映時間 | 129分 |
製作会社 | 「HOKUSAI」製作委員会(制作プロダクション:Pipeline) |
配給 | S・D・P |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
公式サイト | http://www.hokusai2020.com/ |
コピーライト | (C) 2020 HOKUSAI MOVIE |
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