ベルリン、僕らの革命

べるりんぼくらのかくめい The Edukators
上映日
2005年4月29日

製作国
フランス

制作年
2004
上映時間
127分

レーティング
ジャンル
ドラマ

check解説

現代ドイツの社会情勢を背景に、レジスタンス活動を続ける青年の恋と友情、大人世代とのジェネレーション・ギャップを瑞々しいタッチで描く青春ドラマ。出演は、「グッバイ、レーニン!」のダニエル・ブリュール、新人のスタイプ・エルツェッグ、ユリア・イェンチ。監督は、本作が長編第2作目となるハンス・ハインガルトナー。
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「ベルリン、僕らの革命」のストーリー

理想家肌で正義感の強いヤン(ダニエル・ブリュール)、彼の15年来の親友ピーター(スタイプ・エルツェッグ)、そしてピーターの恋人ユール(ジュリア・ジェンチ)。彼らはベルリンで生きる一見ごく普通の若者に見えた。ヤンとピーターは、ベルリンのアパートで一緒に暮らしている。ユールは高級レストランでスノッブな客の嫌味に耐えながらウェイトレスとして働き、ときおり路上でデモやチラシ配りをする毎日。ある日ヤンはバスの中で、無賃乗車の貧しい老人がリンチにあっているところを目撃する。老人に自分の切符を渡しバスを降りるヤン。追いかけてきた男に怒りをぶつけるヤンは、アパートへ帰ってもまだ怒りを抑えきれない。ユールは、そんなヤンが苦手だった。ユールには以前、交通事故で多額の賠償責任を負ってしまった過去があり、家賃を滞納して大家に立ち退きを通告されていた。ピーターは彼女に自分の部屋への引っ越しを勧めるが、ピーターとヤンの二人との共同生活には気が進まない。ヤンの世界変革の情熱は、金持ちが牛耳る不公平な社会への怒りに向けられている。ピーターも同じ理想を掲げてはいるが、彼はヤンとは違って人生を楽しむ気楽な性格。そんな彼らにはユールでさえも予想のつかない秘密があった。ここ最近、巷でニュースになっている”エデュケーターズ”としての暗躍だ。金持ちの留守宅に厳重なセキュリティ・システムを突破して忍び込み、何も盗まずに、家の中のあらゆる物を広間に積み上げ、エデュケーターズの署名を残して立ち去る。それは彼らにとって、金持ちばかりが優遇される現代社会への精一杯のレジスタンスだった。ある日、ヤンとピーターは、エデュケーターズとしての下見で街を走っていた。ピーターのバッグから高級な腕時計を見つけたヤンは、彼がどこかの屋敷から着服した品物であることを悟り「僕らの主義に反する」と、窓から投げ捨ててしまう。一方ユールは、楽しみにしていたピーターとのバルセロナ旅行の時期に大家に部屋を空け渡す羽目になり、旅行を断念する。しかたなくピーターが一人で旅立った後、ヤンとユールはふたりで彼女の部屋のペンキを塗りながら、社会への不満を語り合う。交通事故の相手、会社重役のハーデンベルクにユールが毎月大金を払っていることを知ったヤン。翌日、ユールは理不尽な理由でウェイトレスを首になり、ヤンは落ち込んでいる彼女を元気づけるために自分達の秘密を明かす。その事実に驚き、興奮したユールは、自分を苦しめているハーデンベルクの邸宅に忍び込みたいとヤンを説得する。首尾よく侵入に成功したふたりは、豪華な室内をめちゃくちゃにいじりまわし、ハーデンベルクに”教育”を施す。久しぶりに解放感を味わい、羽目を外したユールはプールにソファを投げ落とし、水の中でヤンと戯れるうちに、自然とキスをかわす。その翌日、スペインから帰国したピーターに接する二人は後ろめたさを隠しきれない。そして大問題が発覚する。ユールが携帯電話を犯行現場で無くしてしまったのだ。ふたりは夜を待って再び大邸宅へ忍び込むが、運悪くハーデンベルクに見つかってしまう。切羽詰った彼らは秘密のロマンスがバレるのを覚悟で、ピーターに助けを求める。3人は成り行きでハーデンベルクを誘拐し、ベルリンから遠く離れた親戚の山荘に立てこもる。若者たちが危害を及ぼさないことを知ったハーデンベルクは、次第に彼らと打ち解け、誘拐者と人質の奇妙な共同生活がはじまった。その二世代の対話のなかで、皮肉にもハーデンベルクが学生時代には過激な左翼運動家だったという事実を知る。一方、ユールの心は、二人でハーデンベルク宅へ侵入した夜からヤンへと傾きはじめていた。彼らの微妙な三角関係を察したハーデンベルクは、自分の革命グループは性的な関係ももっとラディカルだったと語り、その一言から初めてピーターは二人の裏切りを知り、激怒して一人下山してしまう……。

「ベルリン、僕らの革命」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「ベルリン、僕らの革命」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 フランス
製作年 2004
公開年月日 2005年4月29日
上映時間 127分
配給 キネティック、コムストック
レイティング
カラー/サイズ カラー
公式サイト http://www.bokuranokakumei.com/

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