解説
刑事による正当防衛殺人を捜査する若き正義漢の検事補が、警察の腐敗の壁にぶつかって苦闘する姿を描く社会派ドラマ。エグゼクティヴ・プロデューサーはパトリック・ワックスバーガー、製作はアーノン・ミルチャンとバート・ハリス、エドウィン・トレスの原作を基に「ファミリービジネス」のシドニー・ルメットが監督・脚本、撮影はアンジェイ・バートコウィアク、音楽はルーベン・バーデスが担当。出演はティモシー・ハットン、ニック・ノルティほか。日本版字幕は古田由紀子。カラー、ビスタサイズ、ドルビーステレオ。1990年作品。
ユーザーレビュー
「Q&A」のストーリー
殉職した模範刑事の息子で地方検事補アル・ライリー(ティモシー・ハットン)は、初仕事として、ベテラン刑事マイク・ブレナン(ニック・ノルティ)による麻薬売人射殺事件のQ&A(尋問調書)を、黒人のチャッピー、プエルトリコ人のバレンタインの2人の刑事と協力して作ることになる。しかし目撃者の1人、プエルトリコ系麻薬ディーラーのボビー・テキサドール(アーマンド・アサンテ)の証言は、正当防衛を主張するブレナンと食い違うものだった。疑惑を持ったアルは、かつての恋人で今はテキサドールの愛人となっているナンシー・ボッシュ(ジェニー・ルメット)から何とか真実を聞き出そうとするが、黒人の父を持ち、アルの人種差別的言動により去ったという過去にしこりを持つナンシーはそれを拒むのだった。一方、ブレナンは重要な証人のオカマのロジャーを捜し出して口封じをしようとするが、機先を制したテキサドールがロジャーを連れ去る。アルもその後を追い、そこでブレナンが麻薬組織と黒いつながりを持っていることを知るが、その直後にテキサドールとロジャーの乗ったヨットはブレナンによって爆破される。アルの部下のチャッピーと、バレンタインを抱き込もうとするが失敗して、ついに追い詰められ逆上したブレナンはアルのもとに乗り込んでくるが、撃ち合いの末倒れる。が、真の黒幕が自分の上役の検事課長のケヴィン・クインであることを既に知ったアルは彼を告発しようとするが、先輩検事のブレーメンフェルドは、検事総長に立候補しようとしているクインは全ての証拠をもみ消すことができる立場にあるから、そんなことをしても無駄だと忠告する。なすすべもなく怒りに震えるアル。しかしいつかきっと自らの手で真実を暴く(という)決意を胸に、ナンシーのもとへ結婚の申し込みに向かう。(日本ヘラルド映画配給*2時間15分)
「Q&A」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|
「Q&A」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | 社会派 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1990 |
公開年月日 | 1990年11月23日 |
製作会社 | オデッセイ/リージェンシー・カンパニー作品 |
配給 | 日本ヘラルド映画 |
レイティング | |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2011年6月上旬号 | 第2特集 追悼 社会派映画の巨匠 シドニー・ルメット ルメットが社会に問いかけた11本「十二人の怒れる男」「質屋」「未知への飛行」「丘」「セルピコ」「狼たちの午後」「ネットワーク」「プリンス・オブ・シティ」「評決」「Q&A」「NY検事局」 |
1990年11月下旬号 |
グラビア Q&A 特集 Q&A 評論 特集 Q&A 俳優論 ニック・ノルティ 特集 Q&A 俳優論 ティモシー・ハットン 特集 Q&A シドニー・ルメット インタビュー |
1990年12月上旬号 |
外国映画批評 Q&A 外国映画紹介 Q&A |