「赤と青のブルース」のストーリー
両親も避暑に出かけてしまい一人パリのアパートに残って試験勉強をしているアンヌ・マリー(マリー・ラフォレ)のところに、ジャン・ポール(ジャック・イジュラン)がドライヴのさそいにやって来た。勉強にもぼつぼつ飽きていたアンヌ・マリーは喜んで南仏サン・トロペへのドライヴに出発する。避暑客でにぎわうサン・トロペでアンヌ・マリーはジャン・ポールの紹介で愉快なグループと親しくなった。若い彼等とアンヌ・マリーはダンスにヨットにと楽しい時を過すのだった。ある夜、ジャン・ポールの発案で屋外パーティがひらかれた。モダンジャズとアルコールの興奮に、若い男女は次々に海に飛び込んでいった。アンヌ・マリーの大胆なビキニ姿の写真が土地の新聞のスキャンダル・ページをかざったのはその翌朝のことである。グループの一員になっていたジャック(ピエール・ミシェル)という青年にひかれてデイトを楽しんでいたアンヌ・マリーは、両親からの長距離電話でそのことを知った。おどろいた彼女はパリに連れて帰ってもらおうとジャン・ポールの姿をさがす。やっと近所の洞穴に壁画の制作にうち込むジャン・ポールを見つけた彼女に、ジャン・ポールの言葉はつめたかった。ジャックへの嫉妬が彼をそうさせたのだ。壁画の女はまがうことなきアンヌ・マリーであった。あきらめたアンヌ・マリーはパリまでの車を仲間に頼む。美しいアンヌ・マリーの頼みは二つ返事だ。だが彼女の心は晴れなかった。その時かけつけたジャン・ポールの唇から彼女に対する愛の言葉がささやかれた。今はジャン・ポールを愛していると知ったアンヌ・マリーは彼の胸にとび込んだのだった。