「グリーン・カード」のストーリー

ニューヨークで、ある1組の男女が書類上だけの夫婦となる偽装結婚をした。女はブロンティー・パリッシュ(アンディ・マクドウェル)、園芸家でエコロジー活動にも熱心なニューヨーク・ウーマンで、ベランダに温室のある共同組合経営のグリーン・カードアパートの居住資格を手に入れるために夫婦であることが必要だった。そして男は、ジョージ・フォレー(ジェラール・ドパルデュー)、フランス生まれのコスモポリタンである彼は、アメリカでの長期滞在の永住許可証を手に入れたかった。思惑が一致した2人は共通の友人によって出会い、慌ただしく結婚証明をすませると握手をして右と左に別れていった。努力のかいあってブロンティーはアパートの入居資格を手に入れたが、仲間たちと入ったレストランに、作曲家というふれこみのジョージがウェイターとして働いていて、ブロンティーは思わず目をそらす。念願のアパートに入居してほっとしたのも束の間、INS(入国管理局)の調査員が本当に結婚しているかどうかチェックに来るという。慌ててジョージを捜し出し、何とかその場をしのいだ2人だったが、調査員は何となく半信半疑。ほとぼりがさめるまで一緒に暮らすようにと弁護士から言われたブロンティーは嫌々ながらジョージとの生活を始める。生まれも育ちも違う2人は政治信条からコーヒーの入れ方までバラバラ。衝突しウンザリするブロンティーだったが、親友のローレン(ベベ・ニューワース)のパーティーで素晴しいピアノの腕前を披露したジョージの才能と人望に驚き、「直観を信じろ」という彼の言葉に、かたくななブロンテイーの心は動かされていく。2人は数カ月後に予定されているINSの本格的面接調査に備えて、お互いにデッチ上げた架空のデータを暗誦しあう。ポラロイドカメラを使って新婚旅行や結婚式の偽造写真も作った。便宜上の結婚ではあったが、2人は次第に何かを感じ始め、ジョージはブロンティーのボーイフレンドを怒鳴りつけたりしてしまう。罵り合いながらIMSの面接に出かけた2人は、調査員の質問に次々とうまく答えるが、最後の最後でジョージが失敗、調査員に見破られてしまう。「悪いのは自分だ、彼女は見逃してくれ」とジョージは調査員に懇願する。そうとは知らぬブロンティーは無事面接がすんだと思い込み、何となく名残り惜しさを憶えつつジョージに別れを告げる。しかし数日後、再びジョージに会いたい気持ちをおさえられず、初めて会った喫茶店を訪れたブロンティーの前にジョージが現われた。しかしジョージの後ろにはINSの調査員が。故国への強制送還を言い渡された彼はブロンティーを抱きしめ、全てを悟ったブロンティーも初めて素直な心を彼の前に見せるのだった。