「幾春かけて老いゆかん 歌人馬場あき子の日々」のストーリー

昭和3年生まれ、2023年で95歳になる歌人、馬場あき子。戦争中は軍需工場に学徒動員され、空襲で家を焼け出される経験もした。その後は教員として戦後民主主義教育の現場に身を置きながら、経済復興による創造と破壊や、60年安保闘争などを駆け抜けた。そして、うつろな豊かさに至るまでの日本を見つめて1万首以上の歌を詠んできた。歌への傾倒と同時に能の喜多流にも入門。80過ぎまで自ら舞い、新作能も書き下ろしてきた。精力的に活動する一方、親、夫、そして歌の仲間や能の友たちは、一人また一人と先立っていった。いま、馬場の胸に去来する思いとは……。およそ1世紀にわたり、さまざまな「滅び」を繰り返す世の中を生きてきた馬場あき子の「老い」と人生観に迫る。

今日は映画何の日?

注目記事