「オットーという男」のストーリー

オットー・アンダーソン(トム・ハンクス)は、町内一の嫌われ者で、いつもご機嫌斜め。曲がったことが大嫌いで、近所を毎日パトロール。ゴミの出し方、駐車の仕方、ルールを守らない人には説教三昧、挨拶をされても仏頂面、野良猫には八つ当たり、なんとも面倒で近寄りがたい男だった。そんな彼も、実は人知れず孤独を抱えていた。最愛の妻に先立たれ、仕事も失ったオットーは、自らの人生にピリオドを打とうとする。しかし、向かいの家に引っ越してきた家族にタイミング悪く邪魔され、死にたくても死ねない。それも、一度でなく二度、三度と。世間知らずだが、とにかく陽気で人懐こく、超お節介なメキシコ出身の奥さんマリソル(マリアナ・トレビーニョ)は、オットーとは真逆の性格。突然訪ねてきて手料理を押し付けてきたり、小さい娘たちの子守や苦手な運転を、平気でオットーに頼んでくる。この迷惑一家の出現により “自ら人生を諦めようとしていた男”の人生は一変していく……。